おのぼりクリニックニュース
NO157(9月号)
《立秋を過ぎたらまた猛暑に熱帯夜。
突風、竜巻、集中豪雨、地震だけでない自然の脅威。》
7月20日に関東地方に台風が接近し、その後梅雨寒を思わせる日が続き、最高気温も25℃を下回る日もありました。
8月に入っても最高気温が30℃前後で、真夏にしては過ごしやすい日が続きましたが、晴れの日が多くなってからは徐々に気温も上がり、8月8日の立秋を過ぎてからはまた猛暑が始まり、熊谷や群馬県では最高気温が35℃を超えました
お盆からはさらに気温が上がり、18日には東京で36℃以上になり、熱中症での死者が1日で16人を数えたそうです。小田原でも37℃まで上がり、最低気温も29℃で太陽が昇ると直ぐに30℃を超えました
暑さのため呼吸するのもつらく感じました。その後秋雨前線が南下し、20日の土曜日は土砂降り、その後急激に気温が低下し最高気温が20℃くらいまで下がりました 秋雨前線により空気が入れ替わり、北東の冷たい風が吹いてきたためです。
秋雨前線のため、あちらこちらで集中豪雨が見られ、福岡では突風、竜巻により大きな被害が出ました。1時間に100mmの雨量を観測したところもあったそうです。あっという間に道路も冠水し、自然の恐ろしさ・脅威を感じました。
いまだ続く余震などの地震、気温差の激しさ、集中豪雨を見せつけられると年々地球がおかしくなっていると感じてしまいます。
節電により東京の気温が下がっていると報道されると、この震災は私たちの生活がこのままではいけないと教えていると感じるのは私だけでしょうか?
《今年の手足口病はいつもの年と違っています》
7月中旬から当院でも手足口病の流行が見られましたが、直ぐに幼稚園や小学校が終業式を迎えたことから、流行が終息すると思われましたが、その後も流行が続き、集団生活していないお子さんや赤ちゃんでも罹っています。
例年に比べ感染力が強く、プールや買い物あるいは旅行の車中でも感染してしまっているようです。マスコミが報道していましたが、例年流行するタイプのウィルスと違ったタイプのようです
症状も口腔内の奥に水疱が見られ、あたかもヘルパンギーナを思わせておいて、2日後に手足に湿疹がみられ手足口病とわかる症例を多く経験しました。
しかも口腔内の所見があっても食事が全く食べられないわけでもなく、手掌や足底の湿疹はそれほどひどくないにもかかわらず、膝から下肢にかけて一面に湿疹が見られたり、陰部の湿疹がひどかったり、手足だけでなく、体幹にもひどく湿疹が出たり、中には湿疹の大きさが1cmぐらいもある水泡疹で、水ぼうそうかと思われた症例もありました。
手足、躯幹に一面に湿疹ができ、手足口病が想像できないくらいひどいお子さんもいました。口腔内の痛みは思ったほどひどくなく、例年のように飲めない・食べられないお子さんはほとんどいませんでした。まだ、流行は続いていますのでご注意ください。
その他の感染症は余り流行していません。汗疹、とびひ、虫さされが患者の多くを占めています。従ってこのところ暇な毎日です。9月のお彼岸までこんな感じと思われます。
9月は残暑が厳しいと予想されています。運動会の練習で体力を消耗します。冷たいものの飲み過ぎによる食欲低下、暑さによる睡眠不足によるいわゆる夏バテが出やすい時期です 睡眠をしっかり確保しましょう。
早寝・早起き・朝ご飯を合い言葉にがんばっていきましょう。
《秋の花粉ブタクサが花盛りです》
7月の後半から8月はじめ涼しかったためか、例年より早くブタクサが咲き始めました。当院北側の空き地には、道路沿いに咲き乱れています。
花粉のためか、涼しいためか、鼻水のお子さんが多くなっています。目を痒がっている場合は花粉症と思われます。スギ、ヒノキ、イネ科の花粉に加え、このブタクサ花粉もかなり強力です
くしゃみ、鼻水、鼻づまりがある人は、ブタクサ花粉の可能性が高いのでご相談ください。
その他、秋にはいろいろな花粉が飛びます。ヨモギ、カナムグラ、アキノキリン草などがその代表です。
また、ダニの死骸も増える季節です。これも鼻炎、喘息の原因になりますので、布団を干して乾燥させ、表裏に掃除機をかけてダニの死骸やハウスダストを吸引し減らしてください。
このニュースにご意見ご希望があればスタッフまでお願いします。
<執筆者>
おのぼり小児科アレルギー科クリニック
院長 尾登 誠
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TEL 0463-92-8080
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