日本企業の寛容性の無い海外進出が生み出すビジネスチャンスはコピーではない | 音楽日記 & バンコク日記

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生活の場も 東京→バンコク と変わり 名前を一新してみました

 

何も知らない人はバンコクシーロムの牛野家をコピーというだろう

 

牛野家 本家 吉野家より美味しくてバンコクでは有名だが

僕は この牛野家をコピーだとは思わない

 

日本企業の寛容性の無い海外進出が生み出すビジネスチャンスはコピーではない と思うからである

 

吉野家は1度 1990年代後半にタイに進出していて

97年7月のアジア通貨危機後の1998年に1度目の撤退をしている

 

その撤退の経緯の話を先日聞いたのでここに記そうと思う

日本企業の寛容性の無い海外進出の良い事例になると思うので

 

アジア通貨危機については詳細を省くが

通貨危機後 タイバーツと米ドルのレートが大きく変更してしまう

 

タイから視点で見た際 米ドルが通常の3倍に高騰してしまう

その状況に際し、タイのFC元は日本の吉野家に対し

  「この世界恐慌で 米ドルが3倍に高騰している状況ではアメリカ牛が買えない

   レートが落ち着くまでタイ産の牛肉の使用を認めてほしい」と日本側に打診をするが

日本の吉野家の回答は

   「FC契約違反なので認められない」

 

それではビジネスは継続できないと タイFC側は閉鎖を決定する

  (それはそうである 同じ食材の値段が3倍になるのだから)

 

その吉野家が不在の間

2008年頃に開店したのが 牛野家

コピーではない

第一期吉野家が閉鎖して10年

日本の吉野家はタイに見向きもしなかったのだから

それをコピーという権利は

タイ市場を見てこなかった会社には言う権利が無いと僕は思っている


正直

第二期吉野家の牛丼より美味しいから僕は好き

タイの吉野家は 現在
別のFC元を見つけて2011年8月に再開した 第二期のタイ吉野家になっている
それに際し

第二期のFC元は 第二期タイ吉野家を始める前に

第一期のFC元にお伺いをしたというのはタイ地場では有名な話

 

今回のコロナでの経済打撃でも

寛容性の無い日本企業の海外進出は全て撤退になるだろうと思っている


撤退して不在の間にこういわれても
コロナだろうとその地に根付いてビジネスをしている人に
コピーという権利は
撤退した企業にはないと思っている