全国の合唱団が歌う様々な表現が楽しみ~合唱曲「この船の行く先で」 | 大人のおんがく室♪from 東京

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ようこそ!
心と体が笑顔になるおんがく室へ

東京混声合唱団の

コン・コン・コンサートを

聴きに行きました。

 

 こんにちは

 武石 久美子 です

 

プログラムの中で

特に印象に残った曲、

 

それは

「この船の行く先で」

でした。

 

 

全3楽章で構成された

混声合唱とピアノのための組曲≪月の世界へ≫

の第2曲目で

 

作詞、作曲ともに

村本晋也氏 による作品です。

 

 

第34回 朝日作曲賞を受賞して、

全日本合唱コンクール課題曲に

選出(2024年度)されており、

 

今年のコンクールで

多くの混声合唱団に歌ってほしい

イチ押しの曲です。

 

 

何と言いますか・・・

世界観がね、スッゴいのです!

語彙が貧しくてスミません 昇天

 

「月の世界へ」という組曲名から

予想していた(少なくとも私は)

し~んとしたイメージはどこへ?

 

と思うような

軽快なリズムで始まったと思うと

 

緑の大地、大河のうねり・・・

と続く歌詞。

 

聴く前にイメージしていた風景が

一気に違うものになりました。

 

作者の承諾を得て掲載しています

 

この世界を見ているのは

一体、どんな人なんでしょう?

 

あまりにも美しい情景に

その人に語りかけたくなります。

月の花の香りを嗅ぎたい

金の羽の蝶に会ってみたい

月にも天津風が吹くのね…

空まで波の音が届くの?

これ全部、遙か彼方なの?

旅人は船から降りないの?

 

そして

人の声、重なるパートが

メロディーを受け渡ししながら

情景の臨場感を客席に運び、

 

気がついたら、

自分が船上にいるような錯覚で

体がふわ~っとしていました。

 

響きが良かったアプリコ大ホール

 

曲はクライマックスに向けて

躍動感を残しつつ、

 

叙情と陰影を感じさせる曲想の

祈りへと続いていきます。

 

短いアカペラでの祈りが響き、

強く、優しく、美しく、

胸に迫ってくるようでした。

 

なぜ唐突に祈り?と

一瞬、不思議に思いましたが、

 

この船は何と、

流離(さすら)っているのですね。

 

このことについて

 

作曲者の村本氏は

このように言っておられます。

 

「この船の行く先で」は3楽章構成の2曲目なのですが、この後に来る3曲目「パラダイム・シフト」は2曲目とは打って変わって大変シリアスな感じの曲想になっております。

この3曲目こそ今回の組曲における本質を突いたものですが、これは表向きではない内に秘めたものですので、課題曲である2曲目を歌う分には特に意識する必要は無く、只ひたすらに美しい情景描写と主人公の素直な気持ちを表現して頂けたらと思っていますが、この美しさの裏にもしかしたら… という感じで、何か裏がありそうな予感を最後に匂わせて頂けると、次の演奏にも繋がるのではないかと考えております。

 

村本氏ご本人の伴奏による

演奏動画がこちらです。

 

2024年4月21日(日) 第一生命ホール 

演 奏:VOCE ARMONICA 

指 揮:黒川和伸 

ピアノ:村本晋也

 

楽譜はこちら から

曲の詳しい解説はこちら から

合唱連盟のストアに飛びます

 

 

全国の合唱団が

それぞれの個性を生かして

それぞれの表現で歌う。

 

そう思っただけで

どんな演奏が聴けるんだろう?と

ワクワクしてきます。

 

全国の合唱団の皆さま

 

今年のコンクールで

皆さまの歌声と出会えることを

楽しみにしています。

 

 

 

最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

 

 

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