『いいえ、原子爆弾なら秋田市が壊滅しています』

『それと重大発表と関係があるのですか?』

テレビが江崎教授の顔をズームアップした。スタジオは冷房されていると思うのだが、江崎教授は汗を流した。そして、口をパクパクさせた。何かに怯えているような症状をした。

江崎教授は深呼吸をして、真剣な顔をすると、

『なんなのですか? あなたたちは?』

アナウンサーが叫ぶと、江崎教授はテレビ画面から消えた。そして人が殴打されているような音がした。

すると、一瞬テレビ画面が真っ黒になると、花壇の画像が映り20世紀に流行ったラブソングが流された。

テレビ画面がスタジオに変わった。

『秋田大学の江崎教授に来ていただいています。重大発表があるそうです』

『いまあった地震ですが、普通の地震と違うのです。この揺れ方は地下で原子爆弾が爆発した時の揺れ方です。

『原子と言えば、原子力発電所がプルトニウムの量を誤魔化していると叫ぶ街宣車がいますね。ですが、プルトニウムと言うのは何なのですか?』

『プルトニウムというのは、原子爆弾の材料になります』

『すると、共産党の支部は原子爆弾で爆破されたのですか?』

『現場の中継車の用意が出来ました。現場の渡辺アナ⋯』

テレビ画面が切り変わって、アナウンサーの渡辺さんが映った。

『⋯⋯。人間の部品が散らばっ⋯。

失礼しました。テレビで事故現場を流すわけにはいきません。近所住民に事情をお聞きします。』

生放送だからか、住民がモザイク処理されないで、映った。

『朝から、たくさん人がやってきて共産党の建て物に入っていっの。だけど建物に入りきれなかったのかしら、道路に立っている人もいたわ。外にいる人は、みんなスマホを見ていたわ。気味が悪かったわ。それで家でテレビを観ていたら、30分ぐらい前に爆発する音がして、外に出たの。』