一旦診察室に入った先生が、受付の奥から顔を出して、
「いや~、先週は埼玉まで行ってきてね~」
と、いきなり気さくに話しかけてくれた。
私はまた直立不動のまま(笑)
少し雑談をしたが、何を話したかよく覚えていない。
次に診察室に呼ばれた時には、
白衣の先生が別人に見えた。
ちょっと、なんか、空気がぴりっという感じ。
とりあえず、今の状態を聞かれた。
何か症状があるか、の問いには
「最近、後頭部に違和感を感じる。
時々耳の奥が引っ張られるような痛みがある」
と答えたが、
先生はパソコンに入力しながらも
「多分、それは腫瘍とは関係ないと思う」と答えた。
次に、セカンドオピニオンの際に送ったMRI画像だったが
どのようにアプローチをするか、説明してくれた。
左後頭部から、小脳をよけて腫瘍に到達すること。
しかし腫瘍の手前に、聴神経と顔面神経が立ちふさがった状態。
聴神経は少しでも触れると、聴力低下の恐れあり。
さらに、腫瘍に絡んではないが
(私には少し巻き込んでいるように見えたが)
椎骨動脈が腫瘍のすぐ側を流れており、
これらを損傷しないように、腫瘍を摘出していくこと。
合併症として、左聴力低下や顔面神経麻痺などなど、
色々説明があったが
「失敗すれば合併症は併発するが、失敗するつもりはない。」
と言って下さった。
もうここまで来たら、
後は私は体調を整えて寝ているだけでいい。
もう先生方にお任せします、という感じで
落ち着いて説明を受けることができた。