こんばんは。
本日もありがとうございました。
いよいよニット好きにはたまらない時期到来といった日が続くようになってきました。
週末から僕もセーターを解禁し、ニットの温もりを感じる日々を楽しんでおります。
そんななか楽しみにしておりましたこちらがいよいよ届きました。
ANDERSON&CO
E1EVEREST CREW NECK JAMPER
COL/DYED BLACK・DK NAVY・GREEN
SIZE/36・38・40
¥28080
昨年も入荷しましたが即完売にて初紹介です。
個人的にはまず思うのは‘最高のシェットランドセーター’ということです。
これまでもずっとお取り引のあるメーカーさんが取り扱いのブランドでしたので、ずっと見てきてはいたのですが、シェットランドセーターとしては価格が高いのがあり見合わせてきました。
それでも昨年から急にセレクトし始めたのは、実はブランドとして幕をおろしてしまったため。
これだけニット好きを魅了してきたブランドでも消滅するのだなと、寂しく感じますね。
ここだけには限らないのですが、歴史あるニットメーカーの未来に結ぶ、若い担い手がいないと聞きます。
環境が厳しく、かつてはニット産業は中心産業としてたのかもしれませんが、いまは観光等ありますので。
このANDERSON&COもそういったこともあるのでしょう。
なので値段がどうとか言っている場合でもなく、メーカーさんにお願いし、貴重な国内ストックを昨年同様わけてもらっております。
昨年、今年オーダーできるなら、まだストックあるんでしょ??
なんて思うかもしれませんが、いやもうだいぶ無いようです。
今回入荷分もGREENはストックなくサイズ40のみの入荷です。
ANDERSON&CO
スコットランドの北方に位置し大小100以上の島々から形成されるシェットランド諸島がもちろんANDERSON&COの故郷。
緯度が高く、その環境は非常に過酷ですので、人々がその非常に厳しい自然環境のなか自らの命を守るためにも必要だったのがシェットランドセーターとなります。
そのルーツは500年前まで遡るようです。
アンダーソン&コーに使用される羊毛は野生種にもっとも近いとされるシェットランドシープ。
非常に柔らかくのが特徴で英国内ではもっとも柔らかなウールとして昔より珍重されています。
純粋種のシェットランドシープ1頭から、年間とれるウールは1.4キロ。
そしてそのウールは‘FINE’‘MIDDLE’‘ROUGH’と品質から3つに選別され、その中でもアンダーソン&コーに使用させる最高品質‘FINE’グレードは純粋種のシェットランドシープから刈り取るウールの20~30%とされます。
さらにアンダーソン&コーではそこから‘FINE’グレードのなかから、より品質の高い物だけを選別し使用。
このEVERESTはシェットランドシープのなかでも最上のグレードのウールのみを使用しております。
また純粋種であっても島外で飼育した場合環境の変化により品質に違いが生まれるため、島外で飼育された羊は純粋種であっても、本来シェットランドセーターとは呼べません。
アンダーソン&コーのシェットランドセーターは、島内で飼育された純粋種を使用した、本来の、本物のシェットランドセーターとなります。
またシェットランドシープは1種で何色の天然の色を持つ、珍しい品種となります。
WHITE‘白’
MORIT‘赤’
SHAELA‘灰×茶’
FAWN‘薄茶’
BROWN‘茶’
GREY‘灰’
この6色とされアンダーソン&コーのEVERESTはこの天然の色のもつ雰囲気を損ねないため、通常は発色の良さが1つポイントとなるシェットランドセーターは多くのブランドが何十色とカラーを用意するのと比べアンダーソン&コーは12色のみの展開。
もとの天然の6色を生かすためのカラーのみとなります。
最高品質の糸により、熟練したニッターが1枚1枚丹念に編み上げる、ハンドフレーム‘手横編み機’製法。
熟練の職人による技術により、手動で編み機を動かすこの製法ならではの、今では稀少な製法で、自動編み機にはない風合いや着心地の良さが魅力。
また、カットソーやニットソーのようなパーツごとに裁断し縫い合わせるのとは違って、要はセーターを手編みするのと同じ要領で編み上げます。
それで、編む段階で、前後の身頃、腕等を形にしながら、編み目を増やしたり、減らしたりしながら編み上げます。
そのため、わかりやすいところだとサイドにカットソー、ニットソーのような縫い合わせがなくシームレス。
もちらん着心地も良いものとなっております。
なので編んだ職人の方の名前が入ります。
やはり人の手によって生み出されたものはあたたかみを感じ、想いを感じ、魅了されます。
‘EVEREST’の名前の由来は1953年エベレスト初登頂に成功した、エドモンドヒラリー、それと彼の率いるヒマラヤ遠征隊が、その極限の環境下に使用するため特別に作らせたセーターとなります。
これがANDERSON&COの‘EVEREST’シェットランドセーターの始まりであり、当時と同じ品質、技術により生み出されています。
この袖付けの湾曲したラインはシェットランドセーターの特徴の1つです。
写真は当店でも取り扱いのあるHarley of scotland。
肩のラインの編み目で摘んだような部分、これはファッションマークといい、ならではのディテールになります。
前後身頃・アームと仕上がったパーツを綴じる際、端の目から2目以上内側に入った目を重ねて減目する内減らしにより、網目の重なったところにこの写真のようなファッションマークができます。
ですがアンダーソン&コーではそこが違います。
先日紹介のGUERNSEY WOOLLENSのガンジーセーターほどではありませんが、身幅と同じくらいの位置に身頃と袖の編み目があります。
そして肩のラインのちょっとたたみ皺のように見える、膨れている部分は編み目を変えてあります。
そして裏メリヤス編みのように、本来裏側になる編み目を表に出しています。
この肩の部分だけです。
この独特の編み方も、エドモンドヒラリーが求めた機能性なのだと思います。
そしていまではアンダーソン&コーのもつ特徴的ディテールともなっております。
写真は昨年僕が購入した赤のEVERESTですが、着るとこのような感じです。
ガンジーセーターのような少し肩が落ちたデザインに見えます。
またセーター好きにはたまらないのですが、たぶん未脱脂ですので、この油分の匂いたまりません。
これは是非手に取りお確かめください。
今期もいろいろとセーターをご用意していますが、その歴史に幕をおろしたANDERSON&CO、最高のシェットランドセーター個人的にも大変おススメです。
是非店頭にて。
JAM
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