したたかな中国 その2 | onjbのブログ

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 引き続き,中国の人権侵害状況を見てみましょう。

 まずは,インターネット検閲について,中国政府は,金盾という検閲システムを利用して,中国共産党や政府にとって都合の悪い情報は閲覧できないようにしています。反政府や同盟国の北朝鮮を中傷するウェブページは閉鎖したり,回線を切断します。政府にとって不利益があると認識した報道は,徹底して規制し,検閲による情報操作を行い,言論統制を断行しています。

 ネット上で政府を非難する人たちは,逮捕監禁して政府批判がでないよう目を光らせています。2004年には,1600店余のインターネットカフェが一斉摘発されましたが,今も国民のメールは常に検閲されています。そのように,自由な考えや思想を許さないのが今の中国社会です。           

 

 次に,表現の自由について見てみましょう。

 憲法には「公民は宗教信仰の自由を持つ」と規定されていますが,政府や党の指導に従わない宗教は邪教と決めつけられ,政府機関に弾圧されています。

 未成年者の宗教教育は禁止ですし,チベット仏教やキリスト教,「地下教会」,「法輪功」などの弾圧事件はひどいものです。

 2018の新聞記事には,キリスト教地下協会が運営する幼稚園を強制撤去する事件が掲載されていますが,こうしたことは日常的に行われています。         

 

 法輪功が弾圧に批判的な抗議行動した時,政府は民衆の高まりを恐れて,徹底的に取り締まりました。体制批判は,絶対許さないという姿勢を貫き,生きたままの臓器提供も行いました。それが中国政府のやり方です。政府批判や北朝鮮批判の本も取り締まりの対象となっています。                       

  

 チベット仏教も,これまでに徹底的な弾圧を受けてきました。寺には中国の「工作隊」が駐在して,強制的に僧たちに「愛国再教育」が行われています。1996年から1998年の間に,500名程の僧侶が逮捕され,1万人を超える僧が身分を剥奪されました。

 2008年には,中国チベット自治区のラサで,抑圧されている怒りからチベット人の暴動が起きましたが,政府によって80人余りが殺され現在も抑圧が続いています。

 また,ウィグル族の思想を変えさえるため,これまで数十万人が拘束され,今も徹底した圧力がかけられています。まさに村全体が収容所のようになっており,次々に収容されています。ウイグル族に対しては,再教育を行うことが正当化されており,指導部に対する批判はできません。

 

                 

 

 中国の表現の自由の制約は,多くの新聞記事等の報道にも見られます。

 政府を批判すればすべて有罪となり,監禁され,激しい尋問が繰り返されます。特に,政府は,33年前の天安門事件のように,若者が再び体制批判して立ち上がることがないように,若者の思想を統制しようと厳しい姿勢を打ち出して取り締まっています。