僕の作品リンク集 | 鬼武彦天心のブログ

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命が燃え尽きるまでの、僕の記録です。

小説『1Q84』論(1)~現代の叡智

天吾と青豆の導入部。深田絵里子と天吾の出会い。天吾と小松のからみも面白い。天吾がふかえりの保護者と日曜に会いに行くときの、具体的かつ秀逸な精神的変調の描写。
天吾とふかえりの保護者の戎野(えびすの)先生との会話。青豆と老婦人の自分を守ることについての会話。


小説『1Q84』論(2)~現代の叡智

青豆があゆみと男遊びをした次の日の、天井を眺める青豆の独白。青豆の学生の頃の友達の、自殺した大塚環(たまき)の描写。ソフトボール部の内野手兼キャプテンとして活躍した。環の不運な男達との出会い。救いようのない環の旦那の描写。世の多くの男達と同じように。小松と天吾の会話。アリストテレスの「ニーコマコス倫理学」。小松の文壇嫌い。天吾と青豆。パパゲーノとパパゲーナ。


小説『1Q84』論(3)~現代の叡智

物語の役目。青豆の質素な家庭環境。青豆の魅力の描写。あゆみの深刻な家庭環境。近親者による、性的虐待。明日の見えない夜。


小説『1Q84』論(4)~現代の叡智

友達の居ない青豆。タマルと青豆のやりとり。現実とは、なにか。天吾の青豆と同じクラスに居た頃の回想。男女の恋愛を超えた、魂のやりとり。自分の中の一部を持ち去られたような。


小説『1Q84』論(5)~現代の叡智

青豆の回想。アイデンティティーとは何か。内側からしか鍵(かぎ)のかからない牢獄。認知症の父親に話しかける、天吾の独白。認知症の父親が明かす、空白から生まれて来た、という天吾の出生の秘密とは?再現性のある物語。波浪の波間に見える、一条(ひとすじ)の灯台の灯り。小説『1Q84』の存在根拠。


小説『1Q84』論(6)~現代の叡智

ものごとのあるべき姿とは。青豆による、さきがけのリーダーの殺害。ふかえりと天吾の会話。ふかえりは、返答のない質問を照らす、夜の魔女。タマルの回想。言葉ではうまく説明はつかないが、意味のある風景。青豆の自殺未遂。ほんとうの信仰とは。


小説『1Q84』論(7)~現代の叡智

牛河の登場。さきがけのリーダーのボディガードの穏田(おんだ)と牛河の会話。ポーニーテイルと
穏田の絶妙な呼応。ハードボイルド。青豆が自殺未遂の途中で聞いた遠い声。「ひとりぼっちではあるけれど、孤独ではない」という青豆の電話での、タマルへの返事。認知症で眠っている父親に、自分の原稿を読んで聞かせる天吾。父親とは。


小説『1Q84』論(8)~現代の叡智

ケイケンソクについての考察。システムと砂糖壺からつまみ出される蟻(あり)。「思いのあるところ、出口は必ずある」。報酬は、労働に対するもの。匂いの持つリアルさ。迫害を受ける者の、必然的実力主義。にんげんの美しさ。性欲と倫理の嘘。牛河の知性。ディオゲネス的自由さ。青豆の独自の神。血みどろの経験から得た、誰もそれを奪えない信仰。


小説『1Q84』論(9)~現代の叡智

反面教師としての親。牛河の経験と直感。牛河の意外な正直さ。牛河と深田絵里子との邂逅。「妙に奥行きのない真剣な目つき」。牛河の氷結した心の凍土を融かしたふかえり。愛のためなら、ひとを殺してもいいのか?


小説『1Q84』論(10)~現代の叡智

プロとは?坊主頭に拉致(らち)された小松と、その対話。理解には時間が必要。現実とは?小松と天吾の会話。
牛河とふかえりの心理的やりとりの描写。僕の知性の偽りはあるか?


小説『1Q84』論(11)~現代の叡智

牛河を殺すタマル。チューリッヒ湖畔にユングが建てた家の入り口にユングが刻(きざ)んだ言葉。「冷たくても、冷たくなくても、神はここにいる」切り抜きのような世界。ネヴァーエンディングストーリー。終わりのない物語。





『ノルウェイの森』論(上)

直子はワタナベ君に依存しているのか。死は生の対極ではなく、その一部として存在している。「グレート・ギャッビイ」1ページとしてつまらないと思うページはない。行き場を失った魂。指の先の届かない蛍。政治扇動者とノンポリ。まじめなのは誰か。紳士であるとは?夜中に煙草が切れたときの辛さ。そんな束縛に耐えられない、ワタナベ君。マドンナの代表曲「マテリアル・ガール(Material Girl)」。緑とワタナベ君のキスシーン。その後も禁欲的な関係の二人。賢母のように聡明なレイコさん。幸せなピアノ弾きとは?



『ノルウェイの森』論(下)

レイコさんの発病の原因。男と女の愛の対照性。踏み消した煙草の吸い殻をあつめるレイコさん。 英語の仮定法現在と仮定法過去の違いをワタナベ君に質問する緑。物事をより系統的に捉えるための訓練。「革命が何よ?そんなの役所の名前が変るだけじゃない」という緑。神秘主義思想家の言動を連想させる緑。 矢沢さんの就職祝いをレストランでハツミさんとワタナベ君がする、三人の会話。「それはまったく別のフェイズの話なんだ」という矢沢さん。恋人のハツミさん以外の女と、寝ることが? 性表現の自由と国の規制に関する、僕の考え。ハツミさんの不思議な魅力。「少年期に充たされることがなく、これからも永遠に充たされることのないもの」に対する憧憬。 ハツミさんの自殺を美化するような、作者の村上春樹氏に対して、僕は絶対に、自殺は認めない、というコメント。 「人生はビスケットの缶だと思えばいいのよ」という緑。 「本当に淋しいお葬式」だったとレイコさんにいうワタナベ君。「私たちみんないつかそんな風に死ぬのよ」というレイコさん。 希望の見えない明日。



自伝『枯渇』(上)

導入「ほんとうは女の子が欲しかったのよ」という母。際限もなく天から落ちる雪をトラウマのようにながめる、幼い僕。 名寄の家の前の公園に立つポプラの木。「自分たちの席はいつも予約されているのではない」という幼い思い。ヴィクトル・ユゴーの『ああ、無情(レ・ミゼラブル)』。 北見市立小泉小学校6年3組の、初恋の女の子。そして、彼女を見た、最後。




自伝『枯渇』(中)

クラスの学級委員長をしていた中学1年。校内弁論大会での4人の優秀賞のひとりになる。いやいや立候補させられた、生徒会書記。次兄の友人に投票しないように頼んでもらって、かろうじて次点で落選する。不良と呼ばれて居た、野球部のキャプテンの土谷さんの自転車の荷台に乗って、家まで送ってもらった思い出。中学2年での新聞記事にまでなるクラスの暴力事件。生徒会副会長への当選。「何にもよう、生徒会」。 暴力事件の影響による、2年から3年へのクラス変え。 3年での学校祭の演劇の「あこがれ」での主役。受験の迫る夏休みに長兄から手渡された、バグワン=シュリ=ラジニーシ著『愛の錬金術』。 北見北斗高校への進学。精神科受診の遅れた長兄のこと。


高校1年の入学祝いに買ってもらい、盗まれた僕のサイクリング車。陸上部の先輩江下さんの思い出。独特な感じの現代社会の先生とそのクラスの研究発表の課題を、ひとりでした僕。 午前4時に一斉スタートする、北見北斗高校の恒例の72キロの強行遠足。家の中の不穏。父に怒鳴る母を見て、結婚したくなかった16歳の僕。

日教組的な高校2年の担任で、国語の教師の野瀬先生。共産党ファミリーのクラスメイト。学業成績の不振。精神的な変調。3年で札幌東陵高校へ編入。転校。

札幌東陵高校3年の編入試験合格が決まり、校長室で「我が校でもトップの成績で行くだろう」と訓戒を受ける。半信半疑の自分。学業への目覚め。体育の4以外はオール5の通知表。

北海道教育大学岩見沢分校を次兄と一緒に受けるが、特急で受験に向かう朝、岩見沢の駅を乗り過ごし、試験会場に30分遅れで入る。もちろん、不合格。



自伝『枯渇』(下)


予備校時代。数学のUFO作戦の清水先生。現代文、小論のユニークな講師。予備校で知り合ったふたりの女の子。落ちてしまった東陵高校卒の同窓生。

北海道教育大学岩見沢分校の合格。哲学倫理学研究室に入る。指導してくれたふたりの教官。バイトに明け暮れる毎日。休学。精神病の発病。復学するが、卒業できず。 大本という宗教の海外文化青年交流団というので、2週間ブラジルに行く。 大本の本部職員養成所である梅松塾に入塾するも、同僚と諍(いさか)い退塾。

エスペラント語を通してポーランド人の女房と知り合い、札幌の誉れ塾という寿司塾で寿司を習い、ポーランドに渡る。

あとは長くなるから、読んでください。



或(ある)いは

或(ある)いは、狼に食べられる赤ずきん
或いは、猫に噛(か)み殺されるネズミ
あるいは、赤ん坊を運ぶコウノトリ

得てして悪魔は、それにふさわしい容貌(ようぼう)を示さない、、、


歌集『Gutas akvo』(滴(したた)る水、という意味)

有給の休暇に仕事を離れし日道行く人にふと和みをり 


物乞ひの紙のコップに小銭入れ笑い声する通りを折れぬ 


マンションの建築工事に石を切り埋め込む工夫をしばし眺めぬ 
、、、、、


歌集『ゾバッチメ』(見ててごらん、という意味)

波打際ひたすら砂寄す児のありて暫し眺めて昔思へり

Apud marbordo
infano kolektas jen sablon fervore.
Rigardante mi pensas pri pasinteco mia.
、、、、


詩集『ワルシャワより』

「祈念」

人の列からはずされた この身をいかに支へやふ
救へる者とて何もなく 生きる力も失ひて
明日の希望も持てず居り
、、、


歌集『つれづれに』

籠に飼うインコの吾に馴染まぬを諦(あきら)めて居り世人の如くに

 

父母にさへ言ひしことなきこの思ひ棺桶にまで秘して持ち往く
、、、、


『浜辺に』

ひとりで歩いた足跡を

打ち寄せる波が消して行く、、、



『この上もないほど』

交番で道を尋ねた僕は、三叉路に来て道順を思い出せない。曲がり角の売店の店番をしていた老婆に道を尋ねるが、、、。

僕の生まれて初めて書いた、ショートショートです。


『この果てに』

この果てに

 

行き着く道の無しと知る

 

朝静か

 

霧立ち込める庭に立ち

 

すみれ草

 

蕾の萌えるこの胸に、、、、、


『ひとつ島』

御子の数には入らぬとて

ひることなりて海の上

流れながれてひとつ島

沖に浮かべるこの島に

ながれたひるこは夜の海

眺めて思う父母の、、、、、





『道』


帰る場所のない道を

歩いて来た

 

 

この道の行く先を

僕は、知らない

 

 

この先に何があるか

 


「初恋」

昨夜の空に雨雲が
垂れ込む朝(あした)に
雨が降る

午後には晴れて雨上がり
陽の射す庭にかささぎの
何を思うか首かしげ
獲物(えもの)は無きかと
様子見る
、、、、、、、、、、、、、







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鬼武彦 拝