水曜日、歯科医師会館で
警察歯科医研修会があり
参加してきた。
今年より所轄の警察署担当者の方と
隣の席で一緒に受講となった。
私は木津署担当で
先日ご挨拶に来ていただいた警部補と
一緒にお勉強した。
講師は
東邦大学医学部法医学講座
前客員教授の高橋雅典先生であった。
現在、個人特定には
指紋、DNA、歯型(口腔内情報)が
利用される。
特に指紋やDNAはよく利用され、
テレビや映画でもそのシーンを
見ることがある。
しかし、
DNA情報は乾燥には強いが、
高温や放射線、紫外線、水、
酸やアルカリによる汚染があると
分析が難しくなるそうである。
そこで、
口腔内の情報は、それらの環境に
あまり影響を受けず、有用性が高いため
よく利用される。
その上、日本国民の多くが
歯科治療を受けているだけでなく、
学校保健法に基づいて
虫歯の有無にかかわらず、
必ず学校で歯科検診を受けている。
そのため、
多くの国民の口の中の情報が存在し、
それを活用、個人特定に利用している。
プレゼンでは口腔内情報から
個人特定に至った症例を
数件見せていただき、
大変勉強になった。
現在、日本全ての歯科医院において、
初診では口腔内診査を行い、
記録しなければならないという
約束事がある。
もちろん自院も特別ではなく、
全ての初診患者、再初診患者の
口腔内情報は収集している。
その上で、
ほとんどのカルテは電子カルテとなり
PCにその情報を打ち込んでいく。
ならば、
各レセプトメーカーが手を取り合い、
それらの情報をデータベース化することが
できたら、今まで費やしてきた
個人特定にかかる時間を
かなり少なくすることができると感じた。
例え欠損部位だけの
データベースであっても、
ビッグデータとしてスクリーニングが
可能となると思われる。
最近、「ボーンズ」というドラマをよく見る。
ちょっと現実的でない部分も否めないが、
あれぐらいの識別力は近未来なのか?