(つづく)から随分時間が経ってしまったが、ようやく少し動けるようになったので、その後の経過を報告する。
現在、保存されたデータは、テレビシリーズや映画を含めて600タイトルを超えてしまっている。
前回の報告の続きで、さまざまな動画フォーマットへの変換を試してきたが、どれも変換にかかる時間と映像のクオリティから、満足のいくものを見つけることができなかったというのが、現状だ。
さらにこの映像サーバの基本にある形を再確認してみると「一番単純で理想的なシステムは、マックに映像を蓄え、その映像一覧は、FrontRowなどで表示、選択して再生。テレビ側は、ネットワークメディアプレイヤーなどでマックにネットワーク接続し、蓄えられた映像一覧を表示、選択して再生するというもの」である。
つまり、蓄えられたデータをテレビでもマックでも自在に効率的に視聴できるシステムの構築を目指しているということだ。
それを可能な限り、ハイクオリティで実現すること。
現在、現実的に実現しうる最高のクオリティは、DVDクオリティということになる。(近いうちに地上波デジタル、ブルーレイ、HD-DVDのクオリティが現実のものとなるだろうが、現状は、そのクオリティを保存するだけのインフラは整っていないし、個人でやるには金銭的に非現実的だ。)
という視点で現状の環境を再確認してみた。
現状、テレビ(ブラビア)で蓄えられた映像を視聴する方法は、IO-DATAのAV-LS300DWにデータが保存されたハードディスクをUSB接続して再生する方法とブラビアをモニターとして使っているMac miniでハードディスクに保存されたISOファイルをマウントして「DVDプレーヤー」で再生する方法の2つ。
家にあるマック(iMac G5、iMac G4、MacBookPro)で見るには、ネットワーク接続されたMac miniからハードディスクをマウントして、ISOファイルをマウントして「DVDプレーヤー」で再生する方法だけである。
テレビで見る方法のうち、もっともクオリティの高いのは、IO-DATAのAV-LS300DWで見る方法。
Mac miniを使う方法は、解像度の問題でブラビアの画面をフルに使うことができないのと、画質的にIO-DATAのAV-LS300DWよりも落ちてしまう。
IO-DATAのAV-LS300DWにもハードディスクをいちいち差し替えなければならないという不便さ(これだけで、このシステムは不合格だが)がある。
Mac miniの方にも利便性の面では、いちいちハードディスクからマウスでデータを選択してダブルクリックしなければならない(ダブルクリックするだけで自動的にISOファイルがディスクとしてマウントされ、自動的に「DVDプレーヤー」が起動して、再生が始まるという便利さはあるものの)という不便さがある。
この環境で一番理想に近いのは、FrontRowでデータ一覧を表示し、選んで再生できる環境を構築することだと思えるのだが、現在のISOファイルでの保存では、それも不可能だ。
では、ISOファイルをFrontRowのように一覧表示し、再生できるアプリケーションがあれば、最良となるということも言える。
それをMac miniに付属のリモコン(AppleRemote)ですべて操作できれば、理想のシステムに一番近いのではないかと考えた。
そんなアプリケーションがあるのだろうか。
現在のところ、そんなアプリケーションの発見には至っていない。
なければ、自分で作ってみようかとチャレンジもしたが、敷居が高かった(笑)
そんな中で唯一みつけたのが、「MedeaCentral」だ。
見つけたといってもこのアプリケーションは、ベータ版のころから、FrontRowが搭載されていないマックで同等の機能を実現するアプリケーションとして注目していたものだ。
実は、このアプリケーションは、イメージファイルは再生できなくてもVIDEO_TSフォルダを認識するのだ。
ということは、今のISOファイルではなく、マウントしたDVD(もちろん、プロテクトのかかっていないもの)の中身をそのまま、保存しておけば、いいことになる。
「MedeaCentral」では、VIDEO_TSフォルダが保存されたフォルダの名前が一覧表示され、それを選択することで中に入っているデータが再生される。
これが、現在のバージョンでは、AppleRemoteでコントールできるようになっている。
これは、使える。
とりあえず、これで進んでみようと思う。
(つづく)