「畝雨(ほう)」〔Ⅰ〕(俳句)☘季節は入り混じっております。 ・風鈴の記憶はいつも待ちぼうけ ・沈丁の薄暮に屈(こご)む隠れんぼ ・思ひ出へそつと帽子を振つて夏 ・春の空蕾の色に暮れなづむ ・夕焼けを肴に酌むも屋台酒 ・金風や母猫母の顔となる ・しづり雪涙を舐めてくれる猫 ・山ひとつ超えれば変はる祭り笛 ・目覚むれば雪の匂ひの人も去る ・目をつむりふくら雀となつてゐる