夏の長距離遠征では、試合、大会に参加するために全国各地に赴く。強化合宿も兼ねているので、試合では厳しい指示もする。負ければ、炎天下の中で集中練習もする。強化合宿ということで生活面も指導する。中でも食事の面は厳しい。出される食事は、残さないで食べるまで許されない。食の細い子は辛いとおもうが、妥協はしない。
どちらかと言えば、楽しいことより辛いことの方が多い遠征であるが、試合や練習の合間に時間を見計らって、観光に連れて行くこともある。試合会場と宿泊所だけの往復では、何処に来たのかわからない。やはり地方に来たら名所には連れて行ってやりたい。
指導者は、何度も同じ場所に来るので、名所も面白くもないが、監督懇親会等で地元の名物を食べる楽しみがある。今回も三重県で、大山田の監督に地元の名店へ連れて行ってもらった。その場所は、人通りが全くない場所にある店だが、中に入ると、お客さんで満杯状態だった。出される料理は全て美味しくて最高であった。
立地条件の悪い場所で、人気店になるには、相当苦労をしなければならない。私も、うどん店を25年近く(昨年9月に閉店)経営していただけに大変さがわかる。繁華街でもなく最寄りの駅も遠く、そんな場所で、人気店にする力は、若いながら凄い。私も一時5店舗まで広げたが、全て潰れた。能力の違いであろう。
遠方への遠征で、結果が出れば、帰りのバスの運転も軽やかになるが、そうでないとハンドルが重く感じる。大会等で、惨敗するとパワーステアリングが壊れたのかと思うほど重い。さらに疲れから眠気も襲って来る。危険である。
こんな時は、気分転換をしなければならない。どうするのか? 私は運転と言うことで、同乗の指導者に子供を「いじる」ように指示をするのである。
惨敗しながら、そんな試合はなかったかのように、ビデオを見ながら笑っている子供たち。ニワトリのように三歩あるけば忘れる子供たち。まあ、これが子供のいいとこなのだろうが、しかしムカつくー
「いじり」攻撃開始―
その1、激熱タコ焼きの刑。パーキングエリアで、できたてほやほやの激熱「たこ焼き」を買い入れる。その熱々のタコ焼きを口の中に放り込む。勿論、手を使って食べてはいけない。口に入れた時の熱がり方が面白い。
たこ焼きを入れた口をエアコンの冷風で冷やそうとする子、口を開けたままハーハーフーフーしながら必死で冷やそうとする子、熱いのでポカンと口を開けたままの子、こんな顔を見ると可笑しくて目が覚める。子供たちから出る言葉は、美味しいけど熱すぎるである。
その2、激辛の煎餅を食べるの刑。遠征の前夜、激辛煎餅を買い入れる。ルールは、水分は何も飲んではいけない。大人でも辛くてハーハーするぐらい辛い煎餅である。そんな煎餅を食べさせるのである。口に入れて暫くすると激辛が伝わる、そのときの顔が面白い。笑いで目が覚める。出る言葉は、かっからーだけである。一言も美味いの言葉は出ない。
その3、固いスルメイカを食べるの刑。これもパーキングエリアで固いスルメイカを買い入れる。このイカ食べさせる。勿論手は使ってはいけない。なかなか食べられないで、スルメを半分口に出したまま、クチャクチャしながら食べる、この顔が面白い。どこかの飲み屋のオヤジみたいだ。出る言葉は、美味いけど口が疲れるだった。
その4、恐怖映画の刑。遠征前夜、レンタルビデオ店で、恐怖映画のビデオを借りてくる。夜の場合は、車内照明を消して、さらにデカイ音声にしながら見せる。怖くて耳をふさぎ寝たりふりをする子、聞こえないように見えないように、必死で隣の子に話しかける子、この様子が面白い。出る言葉は、無言だった。
眠気防止のドリンクやガムもいいが、子供をいじるのが一番眠気が覚める。全国の指導者のみなさん是非やってみてください。