牛肉と女性・・・。
どちらも美味しそう・・・。とか言わないですーーー!!(←言ってる・・。)
農耕民族は牛を食べない、狩猟民族は牛を食べる、
とは言いつつ、
狩猟民族の皆さんも、
食習慣で牛肉を食べることはあっても、
実際に食卓に上る機会はそう多くはなかったようです。
理由は、高いから!!
一般的に食べられる肉は、
養殖できないといけません。
鶏、は狭い範囲で出荷までの食料を減らすことができます。
豚は、同じく狭い豚舎で飼育できます。
鶏肉よりはコストがかかりますが、多くの肉が取れますね。
それに比べると、
牛肉は、
広い敷地で、成長に時間がかかるので、エサ代も要ります。
そうなると値段も高くなっています。
馬に至っては、
もっと広い敷地が必要で、
コストがかなり上がります。
なので、馬を食べる地域は少ないのです。
値段が下がった時は西洋でも食べられることがありました。
そんな牛肉が爆発的に食べられるようになった国。
アメリカ。
アメリカも最初から牛肉をたくさん食べていたわけではありません。
実際には豚の方が多かったのです。
カウボーイが牛を追う事は少なかったのねー。
アメリカに渡った西洋人は、
原住民の土地を奪い、広大な土地を支配していきます。
それでも牛はまだ少ない。
そんなお高いものをぐっと身近にしたのが、
鉄道網の整備と女性の社会進出です。
鉄道が出来てしばらくすると、
食肉業界が駅周辺で、牧場や食肉施設を営んだりして、
牛のような大きな生き物でも大量輸送が可能になります。
またしばらくして、
冷蔵技術が発達、肉の状態で輸送が可能になると、
コストがぐっと下がりました。
庶民にも手が届く値段になった訳です。
かといって今まで食べられてなかったものを、
値段が下がったからと言って、すぐには受け入れられません。
続いて、
女性の社会進出と、
あの企業の登場です。
女性の社会進出が多くなり、その分家庭で料理をする機会が減りました。
仕事してると、なかなか時間がないもんねー。
そこで登場したのが、ファーストフード。
あの企業です。マクドナルド!
こういった軽食系のレストランが爆発的にヒットしました。
ハンバーガーやファミリーレストランで食事をするようになり、
同時期に安くなった牛肉が大量消費されていくようになりました。
アメリカ、イギリス、スペインなどが、
どんどん世界を侵略していく中で、
日本に牛食文化が入ってきたのです。
日本政府、福沢諭吉ら学者らは欧米列強の文化が進んでいると言い、
欧米の文化をまねるように国民を導きます。
実際欧米文化が優れていたというわけではなく、
軍事力が強かったのでそう錯覚してしまった。
結果、日本の旧文化を多く失ってしまった訳ですね。
日本で洋食が家庭でも気軽に食べられるようになったのは、戦後です。
GHQの統治下でさらに洋食化が進みます。
明治から、ヨーロッパ人が好んだ神戸ビーフなどは、
ブランド化していきます。
肉は解体してから、数日たってからが熟成してうまみが出るのですが、
関西から関東へ輸送する時間がかかるので、
一番美味しい時に食べられたのが原因では?と言われいます。
ともあれ、関西では肉=牛、牛でないと肉ではない、という文化まで根付きます。
大阪では肉まんは通じないもんね。豚まんって言わないとだめなのです。
日本の牛肉料理と言えば・・・。
最初は牛鍋。
これから、すき焼きや、牛丼に派生します。
これは分かりやすい変化ですね。
江戸時代にも低い身分の人たちは、牛の解体を行っていたので、牛も食べていたようですが、
現在の焼いてたれをつける形態の焼き肉はというと、
もっと後の世、昭和になります。
在日韓国人たちが編み出したようです。
韓国では焼き肉はたれに付け込んだものを焼くのが一般的だったようです。
脂嫌いの日本人が薄切り肉を編み出し、
韓国の焼き肉と合体させ、
在日韓国人が生み出した焼き肉!
これは美味し!!
ハンバーグは、というと・・・。
モンゴル周辺の民族が食べていた、
『タルタルハンバーグ』ミンチ肉を生で食べていたのかな?
現在でいう、今話題のユッケのような感じのようですが・・・。
それがヨーロッパに渡り、そちらでは生肉は食べないので・・。
ハンバーグになり、アメリカにわたりハンバーガーになり、
牛肉の一般化につながったのです。
世界の食を激変させた食材の一つですね。
日本もかなりの影響を受けている事は言うまでもありません。
しかし、牛肉が安くなるタイミングと、
アメリカでの女性の社会進出のタイミングがずれたら、
世界はこんなに牛肉を食べなかったかもしれません。
そう考えると、
不思議なものですねー。
牛肉と女性、どちらも美味しそう・・・。なんて言いませんからねーー!!