0718 吉田健一「昼間の火事」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

この店が出来た明治四十二年前後に日本でもビイルが作られ始めたのだそうで(中略)この店で現に採用されている生ビイルの注ぎ方も当時のをそのまま踏襲していると思われる。一杯注ぐのにひどくこぼすことはあっても注がれて運ばれて来る生ビイルはこの店にしかない味がする。(吉田健一「昼間の火事」平凡社ライブラリー)