0503 蓮實重彦「些事にこだわり」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

今すぐ読むあてのない書物(中略)は納戸の棚に置いてあるはずだが、その納戸が処分できずにいる映画のDVDを収めた紙袋で溢れかえって足の踏み場もない。だから納戸にあることは分かっていながら、どこにあるか不明という他なく、もはや、書棚として機能していない。(蓮實重彦「些事にこだわり」「ちくま5月号」筑摩書房)