1122 色川武大「マイ・アイデアル」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

チェット・ベイカーといえば(中略)昭和二十年代、まだ日本のレコード会社がジャズ盤を出していない頃、チェット・ベイカーの唄もののレコードは八千円ぐらいしていた。値段に対する私の記憶ちがいではないと思う。当時の八千円は大金で、給料一ヶ月分くらいに相当した。(色川武大「マイ・アイデアル」ちくま文庫)