0115 阿佐田哲也「板前がんばれ」私は以前、ある中華料理店と仲好くなったことがあって、料理を頼むとき、「これはチーフに造ってもらっておくれよ」ということをしていた。気のせいでなく、同じ素材で、同じ料理が来るが、香りがまるでちがう。それでびっくりしたことがある。(阿佐田哲也「板前がんばれ」集英社文庫)