0112 田中小実昌「正月もかわらず」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

文学つぶやきアーカイブスPART2

その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

ガス・ストーブも、ぼくが寝ころんで本を読むところにむいたままで、むきをかえる手間がはぶける。もっとも、そんなモノグサだから、本を読むのにも、あきてくるのか。酒を飲みだすまでには、まだ二時間はある。いい本、おもしろい本はたくさんあるのだが、とにかく根気がない。(田中小実昌「正月もかわらず」中公文庫)