あくまで経験者の素人が得た知識を元に記述しています。信頼のある公的ソースはたくさんあります。そちらへの道案内とお考えください。随時加筆、修正しています。


少し補助的な内容に移ります。

少し後に追記した

網膜芽細胞腫の基本情報③

もご覧ください。

●医療費補助

○小児慢性特定疾病+乳幼児医療助成
網膜芽細胞腫は、片眼、両眼に関わらず、「小児慢性特定疾病」に指定されています。

18歳(申請すれば20歳)まで、治療費の補助が出るため、検査費用や全身化学療法、局所治療、放射線治療などは基本、月額上限(世帯収入により異なるが0円〜1万5000円まで)以上はかかりません。
毎年更新が必要で、更新には主治医の診断書が必要です。

また、各自治体の殆どで行われている、「マル乳」などと呼ばれる乳幼児の医療費助成(通常の風邪や怪我などで病院に行っても無料だったり、月数百円の負担で済むというあれです)の利用で、負担した金額の還付が可能です。

長男の場合、小児慢性特定疾病の自己負担額は月上限1万円でした。
治療を始めた当初は関西(マル乳の自己負担は1機関につき月200円までの自治体)に住んでおり、県外の国がんで治療した自己負担額は地元の役所で還付手続きをして、各月9800円が還付されました。
治療途中で都内(マル乳の自己負担0円)に越してからは、国がんの窓口で小児慢性特定疾病の認定証とマル乳を提出し、費用は無料になっています。

小児慢性特定疾病は国の制度なので、上限1万円を超えた金額は国費で補助され、自己負担分の残りは地元自治体が制度に応じて負担してくれている、という流れになります。

たた、入院中の患者の食費は1/2〜1/3は負担が必要で、付き添いベッド代、診断書の発行費用といった保険適用外の費用は実費負担となります。その部分の助成を独自にやっている自治体もあると聞いたことがあるので、調べることをお勧めします。



小児慢性の申請は診断書や必要書類を区市町村の窓口に提出するだけですが、認定まで2〜3ヶ月かかると言われます(認定審査会が隔月開催らしい、という噂も)。

網膜芽細胞腫の治療に関わる病院全てを記入して申請が必要となります。後に増えた場合は追加申請が必要なので注意が必要です。日付を受診した日に遡って申請することで、追加申請でも空白期間がないように出来るようになったりするので、きちんと担当課で相談するのがオススメです。

認定までの間、おそらく全身化学療法や局所治療が始まっている方が多いと思いますが、病院によっては「仮払いして後で還付手続きを」と言われるかもしれません。
国がんで治療していた長男は、認定が下りる前に全身化学療法を2クール行って24万円(夫の扶養の健康保険負担3割分の金額)の仮払いを打診されましたが、確定診断で必ず認定が下りると分かっているものを仮払いするのが億劫だったので、「次回の入院まで待ってください」と頼んだりしている間に認定が出ました。病院により対応は様々だと思います。

○療育助成
公益財団法人「がんのこどもを守る会」(のぞみ財団)で、1症例に1回、交通費や療育助費用として助成金の制度があります。私は対象とならず利用したことがありません。財団のHPを参照ください。


●患者団体
国立がん研究センターを拠点とする、「網膜芽細胞腫の子を持つ家族の会」(通称「すくすく」)が活動しています。HPには一通りの情報が網羅されていますので、病気がわかったばかりのご家族は参考になると思います。


20年ほど前に、患者だった方が立ち上げ、現在は別の患児のお母さんが代表を務めています。
治療中、治療後に経過観察のお子さんの両親の参加が多いですが、私のように患者本人もいるそうです。

年1回、国立がん研究センターにて大きな勉強会を開催するほか、地方会や月一のお話会なども開いており、国がんの外来で資料の閲覧が可能です。
早期発見の啓発や小児がんなどに関する国の委員会への意見なども行っていますが、会運営の担い手不足もあり、活動は縮小傾向です。


●義眼
●ブログなど