今日は秋分の日ですね。

 

芸術の秋、収穫の秋。

日ごと深まりゆく秋の気配に

言葉にできないような

穏やかな幸せを感じています。

 

先日は京都市から

ご招待をいただきまして、

『京都の秋 音楽祭』開会記念コンサートに

参席させていただきました。

 

 

クラシックコンサートでも

アーティストのコンサートでも

生で聴く音楽には

その向こう側に見える景色があって、

僕はそれを楽しむ時間をこよなく愛しています。

 

その日、チャイコフスキーの

交響曲 第4番に耳を傾けながら

音楽の向こう側で僕が出逢ったのは、

中学時代の憧れの存在だった

バレー部の1つ上のキャプテンでした。

 

厳しいながらも、

とても可愛がってくださった先輩でした。

 

時は流れて、

成人式を終えたある日、

中学時代の同級生で集まって

同窓会をしたことがありました。

 

当時、僕は大学生で

地元を離れていましたから、

懐かしい顔ぶれに気持ちもほころんで

少し酔っていたのですが、

カウンターの中に

板前見習いとして働かれている

その先輩の姿を見付けたのです。

 

社会で働くということを

まだ知らない当時の自分にとって、

板前姿の先輩はとても凛々しく見えました。

 

それに引き換え、

自分は同学年で一番最後に

誕生日を迎えるため、

成人式を終えても

実はまだ20歳になってなくて。

 

真っ直ぐな先輩でしたから、

「ちゃらちゃらしてんじゃねーぞ」って

言われそうな氣がして、

結局、声を掛けられなかったんです。

 

 

理由は他にもあって、

見習いとして働いている姿を

後輩である自分に

見せたくないんじゃないかって

勝手な氣も遣っていました。

 

お店の外に出ると、

路地の向こうの暗がりで

ゴミを出している先輩の姿があって。

 

「働く先輩の姿、カッコいいです。」

 

「また来てもいいですか?」

 

今なら言える

そんなささやかな魔法の言葉で

記憶は修復されて、心まで癒されていく。

 

 

音楽の向こう側で

思いがけず再会した先輩は、

今も澄んだ目で

僕の人生にエールを送ってくれました。

 

自分の中に

いろんな形の愛があることを知っていく。

 

芸術の秋、収穫の秋。

日ごと深まりゆく秋の気配に

穏やかな幸せを。(◍´ಲ`◍)

 

岡村孝子 / 暁の空

 

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