先日の佐賀への「旅」の目的が、この「ソニはご機嫌ななめ」
まだ知ったばかりのホン・サンス監督だけど、加瀬亮が主演していた「自由が丘で」がとっても好きで、他の作品もぜひ観てみたかったので思い切って遠くまで。
お客さんは、ワタシともう1人だけ。ソファ席でゆったり鑑賞。
人と人とのつながりと、美味しいお酒とおしゃべりと。
な~んて特別なことはなくたって、ちょっぴり不器用でくすっと笑える可笑しなドラマがここにある。
可愛いけれど、特別な美人というワケではない。別段オシャレなワケでもないし、スタイル抜群というワケでもない。だいたいが、いっつも不機嫌で言葉は強気。
なのに…ほろ酔いの時は気ままなニャンコみたいに甘えてくるし、媚びてるワケではなくて自由奔放で気まぐれで…彼女のまわりは、いつもちょっとした騒動が巻き起こる。ふり回されたってなんのその、オトコはそれでも彼女を放っておけない。つい守ってあげたくなってしまうような…ソニはそんな女の子。
アメリカ留学を考えてるソニは、教授に推薦状をお願いするため、久しぶりに大学を訪れる。この教授1番のお気に入りの教え子が、ソニ。 そして元彼に、偶然再会。昼間っからつき合わせて一緒に飲むけど、彼はまだまだソニに未練たっぷりのよう。 先輩が歩いてるのを見かけて声をかけ、先輩とも飲みに行く。「私と寝たい?」なんてドキッとするような事を聞いてみたりする。
ソニと、教授と元カレと先輩…久しぶりに現れたソニに、オトコ3人の胸がキュンとなる
推薦状のためとは言え、頼ってきたソニが可愛くて仕方ない教授は「実は好きな子がいる」と募る想いを元カレに明かす。でも相手がソニだということは内緒。元カレはソニとよりを戻したくて先輩に相談するけど、でも先輩だってソニが気になってるしキスだってしちゃったし…
3人はお互いがお互いを知っているあいだ柄…はい、ソニをめぐって四角関係のできあがり。
ぶつかりそうで、ぶつからないオトコ3人の恋と、そこをするりとすり抜けるソニ。
いやはや恋の行方は如何に…。
これがサンス監督のスタイルなのか「自由が丘で」に雰囲気は似てる。ほとんどのシーンでみんなほろ酔いで饒舌。絶妙な会話と、不器用でこっけいなオトコ達…それをスパっと90分弱で上手くまとめるあたりが、どことなくウッディ・アレンのようでもあり。
1歩間違えばどろどろになる四角関係。もう1歩間違えばソニはめちゃくちゃイヤなオンナ…そこを巧みなバランスでほのぼのコメディに仕上げてあるので後味も良い。

今回、初めて訪れた佐賀のミニシアター。ワタシを癒す、とてもステキな映画館で、次は何を観に行こうかなあ…と、すでに考え中
観のがしてた「フランシス・ハ」もいいな…「チェイス!」も観たいな…サンス監督のもう1本「ヘウォンの恋愛日記」も気になるなあ。あれもいいな、これもいいな…こんな楽しい悩みだったら、いつだって大歓迎






























しかしこれはもう、評価がどうこうより「アニー」を観るのはある意味、ワタシに課せられた使命のようなもの。







