あっちこっち…より道したっていいじゃない -10ページ目

あっちこっち…より道したっていいじゃない

ミーハー万歳★
あれもこれも大好きってスバラシイ・・・



久しぶりに、のんびりの土曜日。天気は良いし、まさに秋の行楽日和。
それなのに…時間はあるのにお金もお誘いもなく、ヨガの予約もしてなかった!という悲しい現実…
汗
仕方がないので、家の掃除して布団を干して、貯まったポイントで映画鑑賞。

そうだ 「バクマン。」 に行こう!


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予告もおもしろそうだったし、ひと足先に観たキタコさんは絶賛してるし、初日でなんだか縁起よさそうだし。
こないだ「私たちのハァハァ」を観て、気持ちが若返ってるので、ここでさらに青春の熱~いエネルギーを吸い取ってやろう(笑)

少年ジャンプは、さすがに自分では買ったことはないけれど、クラスの男子にまわしてもらったり弟の部屋に山積みしてあったり…「ドラゴンボール」や「スラムダンク」などなど、ワタシにだって思い出はある。
ちゃんと片付けないと捨てちゃうわよ、と弟を叱る母の言葉もアタマをよぎる。


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「モテキ」がめちゃめちゃ楽しかった大根仁監督だし、テレビで紹介していたアクション満載なメイキングがとても斬新。「バクマン。」という原作を全く知らないので、てっきりこの漫画ができるまでの物語を映画化したのかと思っていたけど、どうもそうではなかったらしい(笑)
どこまでがフィクションなのかノンフィクションなのか、分からないふわふわな気持ちで観るのもまた良い
カオ
今はやりの、人気コミックの映画化…というのをワタシはなかなか好きになれないのだけれど、これはストーリー云々よりも、その魅せ方が素晴らしかった。ちょうど上映前の予告で観た「〇〇」「〇〇」…どちらも原作には忠実なようだけど、出来栄えにはかなり差がありそう。がぜん「バクマン。」原作にも興味がわいてきた。


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最初の1コマからエンドロール最後の1コマまで、ぜんぶ漫画愛。アクション漫画…ではなく、漫画アクション。
乱雑したうす暗い部屋のなかで紙と向き合いペンを握る。アタマのなかの戦い。時間との戦い、そして体力との戦い。地道な作業が3D映画さながらの躍動感。ペン先が紙をこする音やページをめくる音が、そのままBGMに溶け込んでいき、生命が吹き込まれたかのようにキャラクターが浮かびあがる。そして、湧いてくるアイディアのスピード感。スクリーンだからこそ、この迫力が堪能できる。言葉でこの興奮を伝えるのは難しい…これはもう、レビューやら読むより是非ご自身の目で確かめてほしい。


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いつだか新井さんご自身で言っていたけれど、死んだ目で演技ができる日本人俳優と言ったらそれは「新井浩文と染谷将太」なんだとか(笑)
それを非常にうまく活かした見事なキャスティング。この2人、さすがに上手い。主演の2人も文句なし!
漫画家としてはお互いライバルだけど、同じゴールを目標とした同志でもあり、更にはひとつの雑誌をつくっていく仲間でもあるワケで…。こんなにも一生懸命に、夢に打ち込む彼らを応援してあげたくなるのと同時に、彼らのパワーにぽん、と背中を押されるような、いつしかワタシもそんな前向きな気持ちになっている。


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友情・努力・勝利…いいぞ、青春!







ちょっと目を惹くタイトル。
でもどんな物語か分からないし、女子高生ものはワタシにはもう若すぎるかな~なんて思ってた。
ところが…カズナリさんがTwitterで紹介していて観たい度が倍増。

いや~こんなにおもしろい映画だったなんてカオ
青春っていいなあ、友達っていいなあ、若いっていいなあ!


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北九州に住んでる仲良し女子高生4人は
クリープハイプってバンドが大好きで、メンバーに「東京のライブにもぜひ来てね」と声をかけられたのを本気にして、ほんとに東京行きを決意する。
ここまでならオトナでもまあ、ある話。
クリープハイプといえば「百円の恋」のイタイイタイイタイイタイとハイトーンな歌声の彼ら!


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しかし女子高生4人は、お金ないしじゃあチャリで行っちゃおっか?ってノリで出発。
知恵袋によると、チャリで東京までなんてチョロイ…らしい。
でもやっぱり日本は広かった! さあ女子高生、どうなる?


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キャストを見てもワタシが知ってる名前は池松壮亮だけだったのだけれど、若者のあいだでは、知名度の高い子たちが集まっていたらしい。特に「さっつん」こと大関れいかさんは、ネット上でかなり有名な高校生なのだとか。
クリック こちら  爆笑w



台本があるのかないのか、分からないくらい4人の会話が自然。そんななかで、ハッとするような言葉が飛び出したりもする。東京に行くぞ、って想いだけは熱いのに、無防備で無計画で自由すぎる彼女たち。ちょっとハラハラしながらも、つい応援したくなってしまうような4人のひたむきさがキラキラ
ほし
危険がいっぱいあるこのご時世だというのにお尻が痛いから、とチャリは乗り捨てヒッチハイク。「誰か乗せて~ワタシたち女子高生で~す」なんてノリで(笑)旅の途中で出逢う人たちとのココロ温まるエピソードがあるかと思いきや、そんな「映画的」な展開はなく…写真や動画を撮りまくり、もちろん投稿だって忘れない。むしろそれが彼女たちのよりリアルな姿なのだろうと納得してしまう。


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仲良しでハイテンションな彼女たちだけれども、衝突もある。クリープハイプが大好きとは言え「好き」にはそれぞれの温度差があるから、それが溝を深めてしまったりすることもある。彼女たちひとりひとりの個性が少しずつ分かってくるのがまたおもしろい。
けっこうキツイ言葉を投げつけてしまったり、傷つくことを言われても、引きずらないでサラッと仲直りできてしまうのは今どきの若者のすごいとこだと思う。軽くてチャラい感じで無責任にも見えるけど、彼女たちのあいだにはちゃんと信頼があって、お互いを助け合ってる。


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目標に向かって突っ走り、それをやり遂げたときの彼女たちの笑顔は、ほんとに輝いていたと思う。
あの子たちは、きっとこれからも大丈夫。





それにしても…LINEのグループトークのスピードにあんぐり
わぁ
おそるべし女子高生!








コリン・ファースがアクション映画ビックリ! これだけで、まずは観てみなくちゃ、とそそられる。
更にはそれを「キック・アス」の監督が撮ったとあらば、ハズレはないだろうと映画館行きを決めていた1本。


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表向きは一流のテイラー。しかし、1歩試着室の奥に入れば裏には世界最強スパイ組織「キングスマン」の本部がある…ハリーはその一員だ。ちょっとおとぼけな感じが、いつでも愛らしくって、どこかこう母性本能をくすぐるようなコリン・ファースが、キレッキレの術を身につけ前代未聞の人類抹殺計画を阻止するべく立ち上がるわぁ


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スーツをちゃんと(←ここ大事)着こなせるオトコの人というのは、それだけでカッコ良さは2割増…だとワタシは思っている。ただ、高級なものを着ていれば良いのかというとそうではなくて…大切なのは、外見に伴って内面的にも紳士であるかどうか、だ。「マナーが紳士をつくる」…まさにハリーのおっしゃとおり。カッコ良いスーツと言えば007 ジェームズ・ボンド。 
ま、残念ながら身近にはそこまで洗練された紳士はいないのだけれど(笑)汗
…ジェームズ・ボンドへのオマージュや映画の小ネタが散りばめられて、英国ダンディズムにあふれる新たなスパイヒーローの誕生である!


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多少、映像に助けられてる感はあったけれど、コリン・ファースの華麗なアクションは堪能できる。噂に聞いていたとおり、あちこち出てくるスパイな小物が楽しい。007より、かなりコメディ色が濃いめ。あれだけ、どかんどかんと人が殺られていくのに残酷どころか、軽快なテンポのおかげで爽快感たっぷり。思わず笑みがこぼれてしまう。


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新たな「キングスマン」候補生として訓練を重ねるハリーの1番弟子のエグジー君の成長っぷりが微笑ましい。若さのおかげか、さすがに彼の身の動きはハリーのそれとは俊敏さが違う(笑)ストリートキッドだった彼が、目指すものをココロに決め、憧れを現実に変えていく。そこには、伝統を重んじる英国らしい美学があって、エグジー君がだんだんと尊崇するハリーとそっくりになっていくところがいい。


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下

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ヨガの帰り、わりと遅い時間になってから使用する地下鉄の駅で、かなりな音量でBGMが流れている。それは「威風堂々」だったり「フィガロの結婚」だったり…。外の天気と関係があるのか、駅長さんのセンスなのかそれは謎だけれども…夜に、なかなか違和感のあるBGMだといつも思う。これからは「威風堂々」を聴けば間違いなくあの打ち上げ花火のような名シーンがよみがえってくるんだろな…



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ワンコのJB。James Brown…ではない。











ちょっと遅れて、お誕生日のお祝いをしてもらいましたキャー
ず~っと前から気になっていたくせに、素通りしてばかりだったお店をリクエストハート

大通りへの抜け道の住宅街。とあるアパートの1階だけが、ちょっと目を惹くヨーロッパの片田舎な雰囲気。
あまりにステキなので、以前、立ち寄って写真だけは撮ったことはあるのだけれど…(笑)
扉をあけて中に入ってみればそこは、一瞬でワタシが好きな場所だと分かる。ほんわかで、暖かな空間。店員さんの笑顔も優しくて、こんなにもまったりくつろげる癒しのお店だったなんて、佐賀の映画館を見つけたときと同じくらいの感動わぁ
なんでもここは、南仏のおばあちゃんの家にご飯を食べに行くようなイメージのお店なのだとか。
低めの天井と、アンティーク調のテーブルや食器棚、ごちゃごちゃ飾られたキッチン雑貨のどれもが可愛らしい。

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(内装の写真はお借りしましたw)

おばあちゃんちのご飯なので、メニューもお値段も全く気取ってません(…って、今回ワタシはご馳走してもらったんですけどねw)。
そして、お料理がどれも美味しい~
四つ葉 シンプルだけど、野菜のうまみたっぷりで濃厚なソースのパスタ。もっちもちの太麺は1度口にしたら、もうやみつきです。ピザもこれ…最高! ワタシが前から大好きだったピザ屋さんのそれを超えちゃったかも。

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あわただしい毎日かもしれないけれど、ときには立ち止まってひと息つくのも大切ですね…。
身近なところにも、今まで気づかなかったステキなものがまだ隠れてるかも
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flower19月13日は誕生日flower1

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ついにワタシも40ですから、今年は大きな大きな節目の1年なのですカオ
ココロにも身体にも、いろんなトコにガタが来ていますが、それでもまだまだワタシはがんばります。もっといろんなことに挑戦したいと思うし、もっともっと新しい世界も見てみたいと思うのです。

今日の日を記念して…今のワタシをつくった映画10本を厳選してみました。
これを選ぶのに、ここ数年で多分、1番アタマを使いましたキャー



「パルプ・フィクション」

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まさに衝撃の1作。人に誘われるがままになんとなく観てきたこれまでのどんな映画とも違う!
スタイリッシュで洗練されていて、構成、音楽や小物、会話のひとつひとつ全てに行き渡るこだわりがショッキングだった…映画館を出てCD屋に直行してサントラまで買った思い出の作品。東京から横浜まで、上映館を追いかけて何度も観に行きました。
映画好きは、ここからスタート。




「ヒズ・ガール・フライデー」
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人生ベスト3のひとつ。
マシンガントークがスカッと痛快で、何度観ても大好き。どうにかこうにかして別れた妻の再婚を阻止しようと奮闘するお茶目なケーリー・グラントがたまらないんです。あふれるようなセリフとその軽快なテンポに、いつの間にか引き込まれています。今日では、だいぶ事情が違っているでしょうが、スクープを狙う新聞社のドタバタに、思わず手に汗にぎって観入ってしまいます。ホークスは、天才ですね。




「シャレード」

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これも、人生ベスト3のひとつ。
ワタシの iPhone の待受も LINE のトプ画もずっと「シャレード」のオードリー
ハート またまたお茶目なケーリー・グラントとの掛け合いが可笑しくって可愛くって。そこにジェームス・コバーンのスパイスがピリリと効いて…。昨年の午前10時の映画祭で、スクリーンで観ることができた感動が今でも残っています。もし…なにかひとつ選んで好きな映画のヒロインになれるとしたら、ワタシは迷わずレジーナになりますね。




「お熱いのがお好き」

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これも、人生ベスト3のひとつ。
マリリン・モンローが可愛いすぎます。ププッピドゥ~ってのは間違いなく元気が出る魔法の言葉です。撮影のウラ話はいろいろと聞きますが…この頃のモンローがワタシは1番好きです。ふわっとした金髪のシュガーだなんて、わたがしみたい。飾らない天然キャラで、いっぱい笑わせてくれてくれます。ワイルダー&ジャック・レモンのコンビ誕生もこの作品からですね。午前10時の映画祭で上映したときには、もちろん駆けつけました。



「プリシラ」

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この映画には何度助けてもらったことか分かりません。突き抜けるような青い空にどこまでも続く砂漠。3人のドラッグクィーンの、ど派手なオーストラリア横断の旅。落ち込んでいても、これを観たら元気になります。キャスティングがすばらしい!70年代のヒットソング満載で、これもサントラ即買いの1本でした。
空を見上げるとつい、写真を撮りたくなってしまうのは、この映画で観る空があまりに広くてキレイだったからでしょうか…ワタシの iPhone にはいつの間にか沢山の空の写真がたまっています。
凹んでいる人には、ぜひオススメしたいです。




「カイロの紫のバラ」

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大好きな映画を何回も観ていたらある日、憧れの主人公が映画のなかから話しかけてきた!という、妄想バンザイ、現実逃避バンザイなワタシにとって宝もののような1本。ウッディ・アレンが苦手でもコレだけは好きって人多いですね。ほろ酔い気分になれる幸せな映画です。目の前には、見て見ぬふりしたくなるようなことがあったりするけど、一生懸命「今」を生きることができるように、背中をぽん、と優しく押してくれる…そんな感じです。



「ダージリン急行」

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これを観て、一瞬でウェス・アンダーソンのファンになってしまいました。物語はもとより、映画のどのシーンを切り取ってもカラフルでポップな絵本の1ページのような、手作り感が満載で、愛にあふれているところが感動的なのです。風変わりな3兄弟が乗るあの電車は、なんでもインド政府から映画用にゆずり受けた古い車両なんだとか。こまごましたおもちゃがこぼれ出たようなアンダーソン・ワールドにすっかり染まって夢見ごこちです。兄弟のばらばらだったココロが、旅をとおしてまたひとつになっていくのが良いですね。
ファン歴はまだ浅いですが、想いはかなり深いのです。




「リトル・マーメイド」

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アナタと並んで歩くための足をもらえるなら、ワタシは声を失ってもかまわない…
こうゆうの、すてき。40になっても50になっても夢をみていいんですよね…。こんな気持ちを忘れない大人でありたいです。海の中の世界にもロマンを感じます。たかがディズニー、されどディズニー。
ワタシも、もっとオンナを磨いていこうと思います(笑)




「幸福‐しあわせ‐」

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ちょっと考えさせられる、幸せについてのお話。毎日こうして生きていられることを、ワタシはとても幸せに感じているけれど…その影で、誰かがワタシの代わりにココロを痛めているのかもしれない。描かれている「しあわせ」にココロがざわつきます。おもしろ可笑しい物語ではないけれど、移りゆく美しい風景と、絵画のようなワンシーン、ワンシーンが深く印象に残る1本です。



「憎しみ」

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これまで挙げた9作品とはちょっと傾向の違う1本。パリ郊外に住む若者たちの、社会や貧困に対しての憤りを綴った作品。カソヴィッツ(あの「アメリ」の彼ね)が94年にカンヌでパルムドールをとりました。初めて観たときはワタシもまだ若かったので、彼らの怒りに共感できるものがあったのかもしれません。久しく観ていないのですが、強烈な映画だったので細かいところまで鮮明に記憶に残っています。若き日のヴァンサン・カッセルが、怒りにあふれています。


jewel*


こうして10本を選んでみると、どれも大好きで何回もくり返し観ている映画ばかり。今年もまた、忘れられないようなスバラシイ作品との出逢いがありました。
いくつになっても誕生日は嬉しいですね。
今日は新月です。ココロも身体も、もっとも浄化しやすい日だと言いますから、新たな目標をたてるにはとても良い日なのだそうです。もう40…いや、まだ40。明日からの新しい1年がどうか笑顔の1年でありますように。
今日の日をまた迎えられたことに感謝です
スマイル


では…そろそろ今晩の飲みの準備を始めることにしますワイン
皆さんも、ステキな日曜日の夜を。。。




癒しのCIEMAにて2本目
ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男


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特別ファンでなくとも、誰もが知っているであろうファンクの帝王…ジェームス・ブラウン。
実のところワタシも「ブルース・ブラザース」と「ブルース・ブラザース2000」の牧師さんくらいでしか彼のことを観ていないのだけれど、彼が沢山のミュージシャンに多大な影響を与え、今もなお尊敬され続けていることは知っている。
ココロにひびくシャウト…そんな彼の成功のウラにもきっと、波瀾万丈な人生があったに違いない…。

「セッション」はちょっと異色ではあったけれど…音楽映画には感動があって涙もエンターテインメントもあって…すごい歌唱力だったりダンスで魅せる役者陣がそろい、ライブのシーンともなればスクリーンに釘付けにしてしまう力強さがある。本作も例外ではなく「
これ本人よ」と言われればそのまま信じてしまいそうになる程の圧巻のライブパフォーマンスを楽しめる。あの歌もダンスも演技だったというのなら、チャドウィック・ボーズマンというのは本当に凄い役者だ。
あの素晴らしき「ヘルプ 心がつなぐストーリー」の、テイト・テイラーが監督とあれば、是非とも帝王ジェームス・ブラウンの人生をワタシも覗いてみたいと思った…。 


おんぷ


アメリカ南部の貧しい家庭に生まれたジェームス。貧しく、苦労の絶えない荒れた少年時代を送ったジェームスにとって、ココロのよりどころは教会のゴスペル音楽だけ。
やがて盗難で捕まり収監されたジェームスを救ったのが、後に彼の親友となるボビー。彼と一緒にバンド活動を始めると、ジェームスの音楽の才能は瞬く間に開花する。


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「ジャージーボーイズ」ほど、あ~これ知ってる! という歌はなかったのだけれど、展開はまあ近いものがあり、時系列を行ったり来たりしながら成功の光と影、苦悩や衝突や別れのドラマが満載に描かれる。映画のジャンルは全く違えど「きみはいい子」を観た直後だったせいか、幼いジェームスが父親には殴られ母親には捨てられ…という環境にあったことでココロがちくりと痛んだ。けれど、この苦境こそが彼のバネになっていたのかもしれないとも思う…。

キング牧師の訃報をうけた時。いつしかジェームスの音楽の力には牧師と同じような影響力があって、それはひろくひろく広まっていたことが証明された。

J.B とは
本当に、偉大な、人で、ある


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そんなジェームス・ブラウンという太陽が、輝くことができたのは、ボビーという月があったからに他ならない。
2人の友情の物語がまた、美しい。


おんぷ


 

勢いにのって、CIEMAでそのまま3本目…「セッション」再び(笑)
これは、相変わらず緊迫感びりびりで思わず手に力が入ってしまう。ニーマンが、もうちょっとイケメンなら良かったのに…と、しょうもない事をまた思ってしまったけれど、これは2度目の方が断然おもしろい映画だった。
朝からCIEMAに入り浸り…映画三昧の贅沢な1日
ハート
今度はいつ行こうかな。次はもうちょっと近所を散策してみよう~


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前回、カフェのマスターに本を借りていたので帰りに立ち寄ってみたけれど…残念ながらお店はお休み
泣





8月30日…ワタシの、映画の日映画


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癒しのCIEMAへ、今回が3回目。
なんだかいろいろとつもり積もってアタマもココロも窮屈になってきたので、ここで一旦リセットしなきゃ、と思って。
早起きして、電車に揺られて、日曜日の朝の、静かな佐賀の街をぶらりと歩いて…いつもの生活からちょっと離れてみる。

1回目と2回目はこちら矢印 【ぶらり、映画ひとり旅-「百円の恋」再び】 【Mommy/マミー】




本日の1本目は「きみはいい子」

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泣くかなあ…泣くだろなあ。ちょっと重いかなあ。
いろんなモノと闘いながら、今、必死で足掻いているワタシは、強がって平気を装ってはいても実は泣きたい気分になることもあって…映画のどさくさに紛れて号泣して浄化。

人って、ひとりでなんて絶対に生きていけないのに、どうして繋がりをおろそかにしてしまうんだろ。家族でも会社でも友達でも近所でも…そりゃ人間関係なんて面倒なことが山盛りで、自分の好き勝手にしている方がラクに思えることもあるけれど…それって、本当はとても寂しい。

傷つけられても嘘をつかれても、ワタシはココロのどこかで、まだ信じていたいと思う。


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映画に出てくる人たちの誰もが問題を抱えていて…そしてそれは観ているワタシたちの足掻いてる姿とどこか重なる。新米教師のクラスは崩壊寸前で、わが娘を虐待する母親には自身も虐待された経験があり、家族を失った老人は孤独を抱え…社会のなかで葛藤するひとりひとりの姿に共感するからこそ涙がぽろぽろ止まらないのだ。
みんな、このままじゃいけない、ってことは分かってる。でも、どうしていいかが分からないだけ。

人って、ひとりでなんて絶対に生きていけないのに、時にどうしてこんなに甘えるのがヘタで、わがままになってしまうんだろ。知らず知らずのうちにワタシも誰かを傷つけてしまっているのかな。辛くて悲しい想いをしてるのは自分だけ、と思うのもきっと間違い。


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幼い子どもも、お父さんもお母さんも先生も生徒たちも…ココロの傷が深くなりすぎてしまう前に、助けを求める勇気を持つことが大切。手を差し伸べてくれる人は必ず、どこかにいるはずだから。 もう1度だけ信じてみて、とワタシは願う…。


四つ葉


新米教師の小さな甥っこが
悩み疲れた叔父の膝にちょこんと座って
叔父をぎゅっと抱きしめ
「よく頑張ったね…元気だして」と
背中をとんとん叩いてあげる

ここで、ワタシの涙腺崩壊…
ああ、
大人にも子どもにも
必要なのはコレなんだ、と


泣


「泣いたことのない瞳にはなにも見えない」というスウェーデンのことわざがあるそう。
きっと人に優しくできる人は…人のココロの痛みが見える人、過去に悲しい涙をながしたことがある人。


ハート


呉美保監督ってすごい鋭い視線の持ち主なのかもしれない。
ひとつひとつがそれぞれの単独したストーリーのようでいて、すこ~しずついい塩梅で繋がっている。
そして、新米教師が子どもたちに「家族の誰かに抱きしめられてくること」という宿題を出すそのくだり。あの子どもたちの口から発せられた言葉は、あらかじめ決められたセリフではなかったと思う。あれは、実際にそれを体験してきた子どもたちの、本来の声のはず。だからこそ、リアルでグッとひびくのだ。

早く「そこのみにて光り輝く」も観なくては…とココロに誓って、CIEMA2本目へ続く。。。










先日、渡辺謙がトニー賞ノミネートされたことでも記憶に新しい「王様と私」
こんなにも有名だというのに、高校の時の演劇部がやったのしか知らず、実はちゃんと観たことがないままだった。


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舞台は1860年代のバンコク。
夫を亡くしたイギリス人アンナは、家庭教師として、タイ・シャム王国に迎えられた。
ウェスト・ミーツ・イースト…な物語。
文化や価値観の違いからシャム王とアンナの間には小さな対立が絶えないけれど、少しずつ2人はお互いを尊重し、惹かれあうようになる…。

実際にタイ王室の王子たちの家庭教師を務めたアンナ・レオノーウェンズの原作がベースにあるようだけど、脚色されすぎたのか内容が王室に対して不敬である、と現在でもタイでは映画やミュージカルの上映や上演は禁じられているといのは有名な話。
ま、強面で横暴なくせに少年っぽいところがあったり…と、ユル・ブリンナーの王様っぷりは素晴らしかったけど、ほんとの王様が観たらムッとするところもあったのかも(笑)
Ha!と事あるごとに人を小馬鹿にするようなどや顔がチャーミングだし、何といっても坊主好きにはたまらないユル・ブリンナー
キャー


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今はどうなのかは知らないけれど、一夫多妻制なので、王様にはうようよ妻がいっぱい。子供たちも100人を超えるのだとか! 確かにスキンヘッドでマッチョなブリンナーはかなり精力的な王様に見えたけれど、どうやら沢山の妻をめとることは、愛とはまた別のものらしい。では、アンナとの間に芽生えたのは愛だったのか…というとそれも少し違うような気がする。


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女性だから、と尻ごむこともなく初対面のときから言うべきことはハッキリと言うアンナ。しかしその強さがあったからこそ王様の信頼を得て良き相談相手にもなれたワケだ。


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劇中劇「アンクル・トムの小屋」のタイ風アレンジ、シャム王国バージョンがおもしろかった。このシーンは本編から独立しているので、ここだけ切り取っても楽しめる。異国の情緒あふれるステキなシーン。
そして、何といってもココロ踊るのが「シャル・ウィ・ダンス」の一幕。
つい役所広司がアタマをよぎったけれど…こんなに美しいシーンが元にあったんだなあ。アンナのゴールドカラーのフープドレスがここで一気に映えて、うっとり。


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見どころは他にも沢山…エトセトラ!エトセトラ!エトセトラ!
長く愛されるのはそれだけの理由があるってこと。今日はこの映画を観るために会社はお休み(笑)
こんな贅沢もたまには良し
ハート



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バンコクと言えば…爆発テロで連日ニュース報道されていますね。ワタシは訪れたことはないけれど、バンコクは日本人にも馴染みのあるところ。1日も早く平和になってほしいものです。
残暑がまだまだ厳しいですね。皆さま、どうぞお身体には気をつけて…。







もうひとつの
新しい「ロミオとジュリエット」のかたちに出逢った


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中学1年の時の学芸会で、おめでたい話に脚本をアレンジした劇をやったことがある…。ロミオとジュリエットが出逢った舞踏会で、実はもうひとつカップルが誕生していて…彼らもまた、両家が不仲である上、お互い親に決められた許婚がおり叶わぬ恋に悩んでいた…。4人は協力してアレコレ苦難を乗りこえていくけれど、結局は自分たちで生きていこう、と駆け落ちする…という話(笑)
で、ワタシの役はジュリエットじゃない方の女子。クラスの男子とダンスの練習をするとか、手をつないで走るとか、かなり照れくさかったっけなあ…。

中学のときのヘンテコな「ロミオとジュリエット」との出逢いに始まり、高校生になってから授業で初めて本を読んで…あの頃は恋愛にはハッピーエンドしかないと信じて疑ってなかったのに…2人の悲運の物語はワタシを大いに泣かせた
泣
もしかしたら、悲劇ではあっても誰かにココロから愛してもらっていたヒロイン、ジュリエットに対して憧れるところもあったのかも。
そして…後に「ウエストサイド・ストーリー」に出逢い、オリビア・ハッセーのジュリエットに出逢い、ディカプリオのロミオに出逢い…いろんなかたちで何度もよみがえってきてはその都度、ワタシは涙しながら2人の悲運を嘆いてきた。 

そんな、ワタシの歴史にも残る「ロミオとジュリエット」を書いた、シェイクスピア自身の恋物語。。。


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どこまでが実話なのか、あるいはほとんどがフィクションなのか、ワタシには全く分からないけれど…スランプに陥った作家と貴族の娘の燃えるような恋と、彼が書き上げていく舞台とが絶妙に重なっているのが本当におもしろかった。
衣装も、一から作ったというセットの街もすてき。
軸にあるのが分かりやすいシンプルなストーリーなので、細かいところを楽しむ余裕があるところも良い。主役の2人もとより脇役がキラッと光るところも見どころ。


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次から次へと壁にぶち当たっているようだけど、ひとつひとつを良すぎる運で乗り越えて…あまりに理解のありすぎるエリザベス女王とか、ちょい役をもらえて浮かれる金貸しとか、横柄なのに母性をくすぐるコリン・ファースとか…くすっと笑いを誘うところも沢山。
かと言って、シェイクスピアの恋が成就するのかと言えば、そこは甘くはない。


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グウィネス・パルトロウは確かに美しい。男装で見せたショートカットも良く似合ってた。彼女の出演作は、割と観ていることに気づいたけれど、これはなかなか好きな方だったかも。
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のマーゴや、歌って踊る「glee」のホリー先生の彼女もオススメ。 

「ロミオとジュリエット」…なんて悲しくて、なんて美しい物語なのだろうとつくづく思う。またいつか、新しいかたちでワタシの前にやってきてくれますように…。



はーと。



それにしても
愛の力とはなんと偉大なものなのか…