これはほぼ思いついたことと言うか、メモというか。
妻と話しててまとまってきた感想。
物語の先を考察するというよりも、「自分ならこう着地させたいかな」とか「俺の信じるひぐらし」みたいなものが多いので、自分の感情を優先したものです。「考察」とは程遠いものであることをお許しください。
――――あとで読み返すときに備えての補足開始――――
この記事は「ひぐらしのなく頃に卒 祟明し編 其の参」を見終わったあとに書いたこと。
真剣に読み返したりはしていないまま思ったことをつらつらと書いたものです。
――――あとで読み返すときに備えての補足終了――――
・わたしの思う「この物語の解決方法」
1.なにが達成されたら物語の解決とみるか。
2.沙都子は救われるか。
1.なにが達成されたら物語の解決とみるか。
これについては、過去作であれば「梨花が惨劇(および雛見沢大災害)を回避すること」でした。
「業」の時点で提示された問題もおそらく同じと思われますが、郷壊し編から「卒」にかけては、沙都子が惨劇を起こすということがわかっています。
もちろん「惨劇が終わる」が解決とみていいと思います。
2.沙都子は救われるか。
世の中にはバッドエンドやメリーバッドエンドもありますが、「ひぐらしのなく頃に」がハッピーエンドだったのであれば、「ひぐらしのなく頃に業・卒」もハッピーエンドになってほしい、と思います。
何らかの方法で惨劇を止めるには、それを起こしている沙都子を止めなければならないと思うのですが、沙都子が永遠の牢獄に囚われて存在が消えたからバンザイ……ではハッピーエンドとは言えませんわな。
つまり「どうやってみんなが沙都子を許すのか」「許すことができるのか」「ルチーアで苦労したことはどうなるのか」という話ですね。
・仮説
というわけで、まず考えたのは
1.エウアの牢獄に本来の沙都子人格が囚われていて、駒としての沙都子はエウアでしかない。
だから沙都子を助けてエウアをやっつければ終わり。
……ぶっちゃけ、「ひぐらし」でなければこれで充分だと思います。
これまでに目指したものとかテイストとか、伏線っぽいものがないこととか、うみねこ設定入り過ぎとかそーゆーの考えたら、これはナイですw
2.沙都子の心をしっかり折って、鷹野のように屈服してもらう。
前回の黒幕の着地地点でした。【東京】に切られる形だったので、鷹野が一人で泥をかぶった終わりです。なんだか少しモヤが残るような気持ちでした。
鷹野は部活メンバーじゃなかったから、そのモヤも忘れていきましたし、なんならラムダデルタやメリル田無が忘れさせてくれたカンジでもあります。
でも沙都子は部活メンバーだし、祟殺し編のメインでありました。言うなれば主人公パーティの一人。
それが今回の「犯人」なわけですから、もし鷹野と同じようになったら、ひどい後味になりそうです。
すべて許して死んだ魚のような目になってルチーアで暮らしてもらうにせよ、永遠の牢獄で存在が消えるにせよ、このオチはヤです。
ナイわけじゃなく、ヤです。好みの話しです。
3.鉄平がすべてを解決する。
卒を見てて驚くのは「沙都子、ワシを信じて……」と言われるほどの鉄平の変化ですね。
過去作では鷹野と同じく、北条鉄平は救われるケースがないままの退場でした。
鷹野は富竹に自首したことが明かされ、鉄平は沙都子に対して優しい姿を見せています。
これ自体が「鉄平役の俳優さんが沙都子役の女の子に頭があがらない」みたいな冗談もあったり、「キレイな鉄平」はわりと二次創作でもよく見られるものだったため、Twitterでもめちゃくちゃ盛り上がる話題でした。
特に祟騙し編で祟殺し編と同じように沙都子を虐待していたと思われていたことが、祟明し編によって沙都子の計略であったことが明らかになりました。
同じような立場の間宮リナも、同じようにループを繰り返して少しキレイな間宮リナになってる風でしたし、圭一たち部活メンバー以外も、他のループの記憶が混在することで変わることがある……ってことですね。
つまりその鉄平ががんばって沙都子のために全部解決してくれるはずです!
……いえ、ほぼ冗談です。
4.沙都子が中心になって解決する。
惨劇を起こしている「犯人」のはずの沙都子が解決する。つまり自分の行いを自分で解決するわけですね。
反省してやめる……わけではなく。本来の黒幕であるエウアをぶっ飛ばすのが沙都子、という目的です。
作中で明らかになっている情報として、沙都子が惨劇を起こしている理由は、「梨花と雛見沢で幸せに暮す」ために、梨花が雛見沢の外に出ないよう心を折るため……ということです。
ようは梨花への依存が強すぎるんですね。
しかしながらオヤシロさまになって惨劇で心を折る……果たしてそんなことができるのでしょうか? ってより沙都子のトラップ操作はもっとスマートにそれができるのでは? と思いまして。
梨花離れする、同居しながら別々の学校に行くなど、沙都子側の妥協ができればいいのになーとは卒から思っていたことではあるのですが……。
5.トラップマスターのサトコナレフは突如反撃のアイデアがひらめく。
6.助からない。現実は非情である。
・違和感
ほんの僅かな違和感なんですが、沙都子の言動が異なっているように見えたんです。鬼明し編ではレナにそのカケラで惨劇を起こしたことを詫びるような独り言をもらしたり、綿明し編では魅音がこれまで発症したカケラがなかったことから楽しみにしているようだったり、祟明し編ではエウアが沙都子をみて「ちやほやされててよかったねー」みたいなことを言ってるようだったり。
ループによる変化なのか?と思ったんですが、もしかしてそれ全部演じてるのでは? と思っちゃったんです。
そういえば沙都子の言動を含むカケラの出来事はそのすべてをエウアが観測しているわけで、それを把握しながら駒の立場で観測者を騙せるのは、沙都子だけなのでは。と。
・暫定的結論
5番の「トラップマスターのサトコナレフは突如反撃のアイデアがひらめく」を選びました。
トラップマスター沙都子のやることですから、カケラの中で駒として行動してエウアを騙すことくらいできるでしょうし、カケラに対する触れ方も、梨花がカケラを経験することに対して、どちらかといえばエウアの隣にいる沙都子がゲーム版の中の沙都子を操作しているような、一歩引いた接し方をしているように思えます。
だってセーブ&ロード感覚で自殺してるみたいなカンジ。
そして沙都子は過去のカケラを観測して、圭一たちに他のカケラの記憶が断片的に蘇るということを知っています。(郷壊し編でエウアに質問して確認済み)
さらにはカケラを超えても雛見沢から離れようとする梨花の強固な意志もまのあたりにしましたし、悪夢のように他のカケラの惨劇を思い出して行動を改めた鷹野や鉄平たちも見ました。
では記憶の引き継ぎの条件とは……?
郷壊し編でエウアに上記の質問を投げかけた次のカケラで、沙都子はキレイな鉄平に出会います。これって偶然、鉄平が改心したカケラで出会っただけなんでしょうか。それともテストケース?
業の最後に入手したH173によって、魅音や大石たち(そしてまだ種明かしのされていない赤坂たち)に初めてのレベル5を発症させていきました。
記憶の累積をすることで圭一たちが成長するように、残っているわだかまりを惨劇というガス抜きでスッキリさせるようなことをしているのではないか? ……と思ったわけです。
・暫定的結論における沙都子の目的
沙都子は意図的に惨劇を起こし、雛見沢を取り巻く住民の多くに「ガス抜き」をさせている。あるいは心の底のわだかまりを観察している。
それによって、まだまだ残っている雛見沢のわだかまりをすべて解消することが目的である。
カケラ渡りの力を利用するためエウアには真の目的を隠している。
つまり沙都子が目的を果たした結果はハッピーエンドになる。
……なってほしいなあ……。
・梨花と雛見沢で幸せになるという目的はどうなるのか。
沙都子は何度かの梨花に対する説得失敗ののち、エウアによって過去のカケラを見せられた時点で梨花の強固な気持ちを確認している。(郷壊し編)
なので梨花を変えるつもりは、おそらくもうないんじゃないかと思います。
惨劇を起こせば起こすほど、梨花が外の世界に憧れる気持ちは高まるって理解してるはずですからね。
・目的の変更地点
おそらく鉄平の改心がきっかけ、それから鷹野の惨劇を止める方法(一二三の手紙を鷹野が見られるように誘導・移動している?)を確立したことがポイント。
H173の入手を経て、ここからが本番である。いや、本人の言葉によれば「充分な仕掛け」の開始かもしれませんね……。
そして猫騙し編の最後で梨花にバレた瞬間、まだ準備の途中かもしれません。
・まとめ
いずれにせよ、沙都子のトラップにきもちよくひっかかりたいものです。