(オペラ公演途中)
(席につく一同)
マッシュ:あれ?俺ら以外の客は?
ダンチョー:ま、まあたまーーーーーにだけどこういう日もある。
マッシュ:なんだよせっかくのセリスの晴れ舞台なのに
劇の語り:西軍と東軍の戦いは
日ましに激しくなっていった。
西軍のガルー城の戦士ドラクゥは
激戦の戦地で母国に残してきた
マリアの事を思う......
ドラクゥ:♪ オー マリア
オーマリア
わたしの こえが とどいているか
おまえの もとへ
ロック:俺ひかえ室の方に行ってみるよ
ダンチョー:大丈夫かな
エドガー:いってやりなよ
マッシュ:お? 何で皆歌ってるんだ?
(控え室)
(着飾ったセリスを見て顔が真っ赤になるロック)
ロック:おまえ…こんなに綺麗だったっけ…
セリス:その顔色...バーサク掛けられたの!?万能薬取ってくる!
ロック:あー違う違う違う違うバーサクの赤じゃなくてあのー照れています!!!!あんまこんな宣言させないで!?
...
セリス:ロック。なぜあの時、私を助けてくれたの?
ロック:好きになった女に何もしてやれずに失ってしまうのは…もうゴメンなだけさ(お!?決まったんじゃない!?このまま去ろう!)
セリス:あの人のかわりなの…私は?
ロック:……似合うぜ。そのリボン。
セリス:そろそろ出番だわ。ドラクゥの安否を気づかうマリアが自分の思いを歌にする大事なシーンよ。
ロック:最後に台本チェックした方がいいんじゃないか?
台本の歌詞
「いとしの あなたは とおいところへ?
いろあせぬ とわのあい ちかったばかりに
かなしいときにも つらいときにも
そらにふる あのほしを あなたとおもい
のぞまぬ ちぎりを かわすのですか? どうすれば?
ねえあなた? ことばをまつ
…ここで花を手に取る。城の最上階のバルコニーまで登り星空に花を投げる。」
(この芝居を間奏の間にこなしてちょ。
2コーラス目までの時間がないので急いでね。ダンチョーより)
(出ていくセリス)
語り:西軍は破れ マリアの城は
東軍の支配下におかれた。
東軍の王子ラルスとの結婚を強いられたマリアはドラクゥへの思いをすてきれず
毎晩夜空を見ては恋人をおもう......
セリス:(う、出てみたら緊張してきた...最初の歌詞は...
ああ ドラクゥさま。
本当は死んで...... ???
(頭を抱えるロック)
(コケるマッシュ)
ダンチョー:ダメダメ!今日は中止ー!
(次の日)
ダンチョー:きのうは失敗でしたね。今度こそ頼みますよ。
マッシュ:いやー昨日のセリス面白かったなあ!
エドガー:レディの失敗を責めるもんじゃないぞ。
マッシュ:ところで今日は客は?
ダンチョー:ま、まあこういうこともあるさ。
ロック:台本チェックしたほうがいいんじゃないか?
セリス:いや、大丈夫。行くわ。
語り:西軍は破れ マリアの城は
東軍の支配下におかれた。
東軍の王子ラルスとの結婚を強いられたマリアはドラクゥへの思いをすてきれず
毎晩夜空を見ては恋人をおもう......
♪ いとしの あなたは とおいところへ?
いろあせぬ とわのあい ちかったばかりに
私も死にたい...... ???
ダンチョー:はい中止中止ー!!
(バンダナを叩きつけるロック)
(転げ回って笑うマッシュ)
(次の日)
ダンチョー:きのうは失敗でしたね。今度こそ頼むよ。
マッシュ:あーもうダメ。俺セリスのファン。面白過ぎる。
エドガー:やめろと言っているだろう。...ただあのミスはないな。
マッシュ:ところで今日は客は?
ダンチョー:珍しいこともあるもんですねー。
マッシュ:おいこの劇場大丈夫か!?
ロック:よしセリス台本チェックしよう。な?
セリス:大丈夫きのう徹夜で見たから!見てこのクマ。
ロック:あっそれで俺顔赤くなってないのか。
セリス:行ってくる。
語り:西軍は破れ マリアの城は
東軍の支配下におかれた。
東軍の王子ラルスとの結婚を強いられたマリアはドラクゥへの思いをすてきれず
毎晩夜空を見ては恋人をおもう......
セリス: ♪ いとしの あなたは とおいところへ?
いろあせぬ とわのあい ちかったばかりに
かなしいときにも つらいときにも
そらにふる あのほしを あなたとおもい
(いつも間違えるここはラルスと結婚しますじゃなくて...)
のぞまぬちぎりを かわすのですか?
どうすれば? ねぇあなた? ことばをまつ
ドラクゥ:さあ...マリアよ
わたしといっしょにステップを......
(ステップをふむ2人)
ドラクゥ:はははは...
マッシュ:お!?ドラクゥが消えたぞ!?どうやってんだろうな兄貴?
エドガー:さあな...
マッシュ:あ、兄貴号泣してる。
セリス: ♪ありがとう わたしの あいするひとよ(最上階のバルコニーから花束を投げるセリス。花束はゆっくり落ちていく)
いちどでも このこころ ゆれたわたしに
しずかに やさしく
こたえてくれて
いつまでも いつまでも
あなたをまつ
大臣:ラルス王子がおさがしです。
ダンスのお相手を。
もうおあきらめください。我が国は東軍の属国になってしまったのですから......
(名残り惜しそうに大臣に付いていくセリス)
エドガー:ブラボー!!
マッシュ:間違えないオペラもいいもんだな!
ロック:よくやった。セリス。
(楽屋で手紙を発見する)
手紙:「お前ら気にくわんからオペラ邪魔してやるけんね。オルトロス」
ロック:まずいぞ! ダンチョーに知らせないと。
ダンチョー:何ですと!!
舞台の兵士:西軍の生き残りが攻めて来た!
ラルス:なにっ!!
兵士:かかれーー!!
待て!!
ドラクゥ:♪ マリア
マリア役セリス:♪ ドラクゥ
このひをしんじてた
ラルス:♪ マリアは このわたしの
きさきになるひとだ
ドラクゥ:♪ いのちつきはてようとも
はなしはしない
2人:♪ けっとうだ
ダンチョー:しかしそいつはどんな恐ろしい方法で芝居を邪魔しようと?
ロック:……あれを!?
セリスの頭上にいるオルトロス:ふっしっしっ。マリアの頭にオモリ落としたるけんね。んが~!予定より重い! こりゃ落とすまで5分かかるゥ!
ロック:せこいまねを!
マッシュ:なんで5分って分かるんだ...
ダンチョー:右の部屋のウラカタさんに声かけてみなさい。舞台上に行けますよ。
ロック:まかせろ!ロック:行くぞ!!
エドガー:見たかったな...
ウラカタ:ダンチョーの命令か。
1番右のスイッチを下へ。他にはさわっちゃだめだよ。
マッシュ:フリかい?
ウラカタ:マジのやつ!!
ロック:よしこれでいい!反対側へ行くぞ!
マッシュ:なあスイッチ押すだけなら1人が行って後は先に行ってれば良かったんじゃねぇ!?
ロック:!本当だ!なんで教えてくれなかったんだよエドガー!
エドガー:だからなんでも私のせいにするな!私はオペラを見たかったんだ!
マッシュ:お、でも着いたぜ!さーてどうしましょうかタコさん?あと2分はありますねぇ?
オルトロス:ギクッ
ロック:捕まえろ!!
(オルトロスと揉み合って全員舞台に落ちる。セリス以外全員倒れる)
ダンチョー:ああ いかん!! あの二人がのびてしまったら話が続かない! 一体誰の妃になったらいいんだい?
......
(起き上がりキョロキョロするロック)
ロック:セリスをめとるのはドラクゥでもラルスでもない!! 世界一の冒険家! このロックさまだァァ~!
ダンチョー:あちゃ~へたクソな演技しおってからにィ!
オルトロス:だまァ~れェ~われとてタコのはしくれ! お前なんかに負けはしないぞ!! お前としょーぶだ!!
ダンチョー:ええい。もうどうにでもなれだ! ミュージックスタート!!
オルトロス:久しぶり...また出たよ。待った?待った?
マッシュ:誰が待つかよ!ほうおうのまい!
オルトロス:あっちっちっー!またゆでダコ?またゆでダコ?
エドガー:フッフッフッ...1度敵にやってみたかったんだ...かいてんのこぎりスイッチオン!
ギャハハハハハハハハハハハハハッ!やっぱり楽しい全然飽きない!さあどの足からいきますー?
マッシュ:や、やっぱり怖過ぎる...
オルトロス:いったあーい!!足が!足が!良かった8本ある!今日もダメだったか......タコですみません。(逃げる)
マッシュ:タコですみません...どういう意味だ?
ロック:よーし俺の活躍で倒したな!
エドガー:凄い綺麗なウソだな。
男:まちな! 素晴らしいショーだったぜ!
ダンチョー:セッツァーだ!!
セッツァー:約束通りマリアはもらっていくぜ!
セリス:あーーれェーーーー
ダンチョー:意外な急展開! ロックの妃になると思われてたマリアはセッツァーによってさらわれてしまった。
さて、彼女の運命はいかに? パート2でこうごきたいィーーー!!
マッシュ:タコですみませんってどういう意味だ!?
つづく...