PERFECT DAYS | 3代目大村屋

3代目大村屋

映画・ダンス・旅行を中心に、日々感じた事を…

監督:ヴィム・ヴェンダース

出演:役所広司 柄本時生

 

 渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いたドラマ。清掃員の平山は、淡々とした毎日を繰り返しているようだが、その日々は新鮮な小さな喜びに満ちている。ある日、思いがけない再会を果たしたことをきっかけに、彼の過去に少しずつ光が当たっていく。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所が最優秀男優賞を受賞したほか、エキュメニカル審査員賞を獲得した。

 役所広司の演技は安定しているね。だけど、彼はこういう役が多いような気がして、いつもの感じにも見えてしまった。お話は渋谷区の公衆トイレの清掃を毎日淡々とこなす男の話。判で押したような毎日だけど、休みの日にはささやかな楽しみもある。失礼ながらこういう仕事は外国人が多いような印象だったけど、映画では全員日本人だった。底辺で働く日本人みたいな印象もあるけど、みじめさや苦しさはなく、プロフェッショナルに徹する清々しい働きぶりだった。部屋も最小限のものしかなく、ミニマリストっぽい感じ。余計なものがない生活も悪くないと思わせる。実際にはできなそうだけど。
☆☆☆(T)