荒野に希望の灯をともす | 3代目大村屋

3代目大村屋

映画・ダンス・旅行を中心に、日々感じた事を…

監督:谷津賢二

出演:中村哲

 

 アフガニスタンで用水路建設に邁進するなか、2019年に武装勢力に銃撃されて亡くなった中村哲医師の足跡を追ったドキュメンタリー。アフガニスタンとパキスタンで35年にわたり、病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた中村医師。その誠実な人柄が信頼され、医療支援が順調に進んでいた2000年、アフガニスタンを大干ばつが襲う。農業は壊滅し、渇きと飢えで多くの人が命を落とす。中村医師は医療の限界を感じ、大河クナールから水を引き、用水路建設を始める。

 

 本当に利他的な人だったんだね。アフガンの人々がどうしたら死なずに済むのか、その答えが水だと考えて、土木の素人ながら、用水路を作る。重機を運転してるのを見て、「医師の彼がやる事なのか」と思ったけど、とにかく、何事も先頭に立って動く。その姿を見て現地の人々も協力を惜しまなかったんだろう。用水路ができる前と現在では、緑の量も、田畑の広さも全く違う。本当にすごい人で、まだまだ生きて、アフガニスタンや世界の人のために活躍してほしかった。でも、彼の意志は現地スタッフにも引き継がれているんだろう。ただ、タリバンが政権を握ってからはどうなっているのか。続編が見たいな。

☆☆☆☆(T)