先月から、ある料理研究家の方に個別写真レッスンをしています。
初回、ご自分の好きな写真を選んできて、その写真を真似てください、とお話しました。
よく、真似をすることをマイナスに捉えている方もいらっしゃいます。
自分らしい写真が撮りたい。人まねは嫌。
そうですよね。気持ちは分かります。
でも、敢えて私は真似しようよ、と言っています。
特に最初の頃は。
真似をすると何が良いかというと、見ているだけでは気が付かないことがいっぱい気付けるからです。
同じアングルにしようと思っても、なかなか同じように見えない。どうして?何が違うんだろう?もしかしたら、もうちょっと上?いや下か?レンズのズームの違いで違って見えるのかな?料理とカメラの距離の違い??????
色々工夫しないと、同じようにはなかなか撮れません。プロが撮ったものであればなおさら。
でも、その試行錯誤の中で見えてくるものがあるんです。
そして、納得の1枚が撮れた事には、どうしてその写真が撮れたのかが分かり、再現することができるようになるんです。
『学ぶは真似ぶ』
いい言葉だなぁ、と思います。
先日clubhouseの『あゆみき出版メディア相談室』の中で、戸田美紀さんが、「私は好きな夏目漱石の本はすべて書き写した」とおっしゃっていて驚きました。やはり一流の人はやることが違う。夏目漱石の本の中のある一冊じゃなくて、全部ですよ!???
そして、藤沢あゆみさんも、中谷彰宏さんの文体が好きで、自分の中にその文体が入っている、ともおっしゃっていました。
自分の好きな作家さんがいたら、その人の文体・リズムを自分の中に落とし込むまで入れてみる。文章も写真も一緒だなぁ、と思いました。
ここまで読んでも、まだ真似って嫌!と思っているあなた。
大丈夫です。どんなに頑張ったって、どんなに真似したって、最後の最後は自分らしさが出てしまうものです。
安心して真似してみましょう。
では。