検査や治療の適応を決めるのはだれか? | cardioのブログ

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大学院生でもあり、専門医を持つ医者でもある、そんな人って何をしているのだろう・・・そんなブログ。


それぞれ専門の分野があるとはいえ、「内科」と名のつく科を標榜している場合、

専門外の科の検査も進めなければいけない時があります。


専門医に紹介するときでも、自分でできる範囲の検査をしたうえで、

あたりをつけてから紹介するべきだとは思っていますので。

もちろん、その検査が二度手間になるようであれば、その検査をオーダーするところから、

専門医にお任せします。

(たとえば、MRIなんかもどういう撮り方が一番いいか分からないときは、適当にやると撮り直しになっちゃいますもんね)


まあいろんな考えが各々の医者にあるでしょうが、

今日依頼してくれた先生は、狭心症を疑った患者さんに、心臓CTを撮ってくれてました。

そして、所見が怪しいから、こちらで診てほしいと。

カルテと看護師の話では、そのようにこちらにまわってきました。。

この場合、つぎのステップの検査として、カテーテルをやるか、もしくは薬を始めたり、

数か月後に他の検査をやるか決めたり、そんなとこです。


自分としては、怪しいけど明らかに狭くはないし、患者さんの話や検査所見からも、

狭心症が怪しいとは言いにくいので、カテーテル検査までは、今のとこいいでしょうとお話し。


ところが、その直後、看護師から

「依頼してくれた先生はカテをしてほしくて、患者さんにカテの話をして了解済みだそうです」との情報・・。


なんじゃそりゃ?

そんなこと一言も、カルテには書いてないし、聞いてないし!

そもそも、そういう検査の適応を決めるのは、専門医でもないあなたの仕事ではないだろう!!

と、ちょっと困ってしまいました。

もちろん、人に言われたから、検査の適応が変わるわけではないので、

(もちろん自分より経験のある医師から納得いく理由を言われたら別ですけど)

患者さんにはひとまず様子観察で、他の検査をしましょうと。。


やはり検査でも、手術などの治療でも、それをやるかやらないか決めるのは、

それが侵襲的であればあるほど、その検査に対して責任が持てる人間であるべきだと思うわけです。