未来を見据えたお菓子作りとは!? | 大森 由紀子のブログ

大森 由紀子のブログ

フランス菓子・料理研究家、大森由紀子が日常の美味しいを綴るブログです。

昨日は、ドーバー洋酒貿易会場において、ヴァローナ主催のスペイン人パティシエ、カルレス・マンベル氏の、これからの時代を目据えた製菓デモンストレーションを拝見。マンベルシェフは、ルレデセールの会員でもあり、現在は、世界中でデモンストレーターとして活躍しているフランス語を話すシェフです。

SOSAの機能素材を活かし、無駄な甘さを排除する方法(メレンゲの砂糖を今までの5分の1にする)や、フルーツの味を加熱しないでも菓子の要素として作り込んでいく方法。卵が将来なくなる時があっても作れるお菓子=ヴィーガン、そんな未来の菓子作りを伝授していただいた。

菓子素材として、ヴァローナの新しいミルクチョコレート、ウカンビ・ラクテの紹介も。これはミルクチョコレートにしてはカカオ分が高いチョコ。53%。キャラメル風味もあって華やかな味。カカオ感が強いので他の素材と混ぜても存在感が生きる。また、NOROHYの削って使うバニラも画期的だった(最後の写真)。チョコレートのような塊になっていて、それを削ってデザートに振りかけてもいいし、もちろんクリームなどに。

最後、全作品のプレゼンテーションがあったのですが、早く出なければならず、そちらの写真は撮れませんでしたが、試食用もひとつひとつとっても丁寧に作られています。

お隣りに座っていた若手パティシエくんに、どれが一番好きな味?と聞いたら、私と同じでした。マレスムという名前の苺のムースケーキ。ビスキュイにオリーブオイルが加えてあったり、コンポートは加熱する代わりに一晩冷蔵庫に。いちごを使用したパーツは最小限の過熱で。