スカイバイト(BOTCON) レビュー | ROBOTIC JUNGLE

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トランスフォーマーを中心とした玩具レビューブログ。
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気ままに更新します。
(旧ブログ名:『OMI'S TF REVIEW』)

TFファンの憧れのアイテムの代表格と言えば、”BOTCON限定アイテム”でしょう。BOTCONとはかつて(2016年まで)毎年開催されていたトランスフォーマーのファンイベントです。主に米国で開催され、その目玉は会場で販売される限定アイテムでした。このBOTCON限定アイテムは既存アイテムのリデコ・リカラーアイテムが中心でしたが、元アイテムの印象を大きく変える奇抜な発想とマニアックなキャラ選定、さらには流通数の少なさも相まって、多くのアイテムがTFファン界隈で今なお人気を博しています。

 

今回は、私が保有している現状では唯一のBOTCONアイテムをご紹介します!

 

牙提督 ゲルシャーク

              ■玩具シリーズ:BOTCON2010

              ■登場作品:カーロボット

              ■所属:デストロンガー

              ■入手:中古玩具店で購入

 

※本アイテムは海外のアイテムであり海外名である「スカイバイト」名義で発売されましたが、

当ブログでは慣れ親しんだ日本名・「ゲルシャーク」と呼ばせていただきます。

 

それにしても、牙提督ってなんかショッカーの幹部っぽくていいですよね。

 

○テックスペックカード


BOTCON限定アイテム特有の大判のテックスペックカードが付属。

英語で長々とキャラ設定が書いてありますが、

要約すると「自信家でポエマー、ドジさえ踏まなきゃ強い」

という感じの聞き慣れたゲルシャークのキャラ解説になっているため、

おそらくカーロボットに登場したゲルシャークと同一人物ということで良いのだと思います。

 

アニメ・カーロボットのゲルシャークは悪のデストロンガーの副官に抜擢される程の実力派でありながら筋金入りのドジでもあり、詰めの甘さから失敗を繰り返してしまうというコメディアンキャラでした。加えて性格は根っからの善人(本人は無自覚)であり、悪役ながらしばしば意図せず善行に加担してしまうという正に"憎めない悪役"といった役どころであり、その人柄で作中でも屈指の愛されキャラとなりました。

 

それにしても、いくらドジな一面がフィーチャーされがちなキャラだったとはいえ、

デストロンガー副官のINTELLIGENCEが3ってのは流石にひどすぎませんかね?笑

 

○ビークルモード


ビークルモードは鮫をモチーフにしたSFビークル。

潜水艇と宇宙船を兼ねるハイスペックマシンといったイメージでしょうか。

 

本アイテムはTRANSFORMERS:ENERGON(トランスフォーマー スーパーリンクの海外版)の玩具限定キャラ・シャークティコンのリデコアイテムです。

 

目のようなプリントは本アイテムのオリジナルですが、ゲルシャークの愛嬌あるイメージに合っていて良い感じです。また、シャークティコンではディセプティコンだった額のマークがちゃんとデストロンガー(プレダコンと共通)に変わっているのも嬉しいところです。

 

リアビュー。

船体の上部と左右に設けられた計4つの砲台は全て回転が可能であり、

各砲台から伸びる8つの砲塔も全て上下に動かせます。

また、ヒレ状のパーツと砲塔は軟質パーツです。

 

海中を航行するイメージで1枚。

深海からサイバトロンを狙い撃つ!

 

船首を展開すると2門のミサイル砲が現れ、

「ハイパーパワーモード」に変形します。

ミサイルはスイッチで発射出来ます。

 

『ジョーズトーピード』

メカ鮫の口内から魚雷を放つカーロボット版ゲルシャークの必殺技も再現可能です!

 

ドルレイラー「これよりサイバトロン基地への潜入ミッションを開始する!」

ゲルシャーク「任せとけ!一つ貸しだぞドルレイラー!」

 

ゲルシャークは登場当初こそ「デストロンガーの中ではそれなりの強キャラ」として描かれていましたが、第14話でブラックコンボイ率いる戦闘スペシャリスト集団・コンバットロンが登場すると、戦闘能力で劣るゲルシャークはギャグ要員としての側面を強めていくことになりました。ゲルシャークが優秀なコンバットロンを妬み恨んでいた一方でコンバットロンもまたゲルシャークを見下しており、両者の関係は正に犬猿の仲といったところでした。

 

しかし、そんな両者もアニメの後日談となる「トランスフォーマー レジェンズ」の販促コミックでは利害の一致からついに手を組むことになります。アニメ放送終了から15年の時を経て実現した両者の和解(?)に思わず歓喜したカーロボファンも多かったのではないでしょうか。(やはりいくつになっても「いがみ合っていた者同士の共闘」というシチュエーションは燃えますよね!)

 

○トランスフォーム

変形はかなり簡単です。

船体が真ん中でパキっと折れる感触が心地よいです。

 

○ロボットモード

-フロント-

本アイテムの新規パーツはロボットモードの頭部のみですが、

リカラーの妙でちゃんとゲルシャークに仕上がっています。

 

足が長くスラっとした体型でありプロポーションも良好ですが、

腕の短さと豪快な背負い物のせいで活かしきれていないのが少し勿体ないです。

 

- リアビュー -

ビークルモードの前半分をそのまま背負っています。

後述のギミックを備えているとはいえ、大味な印象は否めません。

 

-フェイスアップ-

本アイテムの目玉と言える新規造形の頭部。

ゲルシャークの特徴である船員帽子のような造形の頭頂部と

歯を食いしばった表情がしっかりと再現されています。

 

前述の「良好なプロポーションを活かせていない問題」ですが、

このように背負い物を変形させることでかなり解消されます。

 

説明書どおりに変形させるとビークルモードの前半分をそのまま背負うスタイルになるのですが、

テックスペックカードではこのスタイルなので、もしかすると説明書がミスっているのかもしれません。

 

※というわけで、ここからはこの形態をデフォルトとして撮影しました。

 

-アクション-
標準的な可動ポイントは抑えられています。
肩が上がるのが嬉しいところ。
背負い物が干渉するため、脚を後ろに動かしにくいのが難点。
 

手持武器はありません。

元祖ゲルシャークにも手持武器は無かったのですが、その代わりに左腕が”アンカーアーム”という鮫の尾ビレが変形するミサイルランチャーを兼ねた鉤爪状の巨大武器となっていたため、元祖ゲルシャークと比較するとやや寂しい印象を受けます。幸いこのゲルシャークも腕部にヒレのパーツがついている為、心の眼で見ればアンカーアームに見立てられないこともありません。

 

アンカーアームこそないものの、

胸の造形のおかげで必殺技の『メーザーストーム』は再現が可能。

 

胸部からレーザービームを放つ技ですが、テックスペックカードでは技名が『ツナミ・ブラスター』に改変されています。(海外ではこれが正式名称だったのでしょうか?)まあこれはこれで響きがかっこいいですし、日本語由来なのも嬉しいですね!

 

背中のミサイル砲を前面に向けることでロボットモードでもハイパーパワーモードになれます。

良い感じにハッタリが利いていて迫力があります。

 

「貴様らもファイヤーコンボイの一味のカーロボットだな!逃がさんぞ!」

 

「しまった!ミサイルがガス缶に…!!」

 

ドカァァァァン!!

「ぐあああ!!なぜ俺様ばかりこんな目に~!!」

 

アニメ・カーロボットを観たことが無いという皆様、

ゲルシャークはだいたいこんな感じのキャラでございます。

 

ブラックコンボイ「コンバットロンへようこそ、ゲルシャーク。共に悪の華を咲かせよう。」

ゲルシャーク「全てはギガトロン様復活の為…良いだろう!手を組もうじゃないかブラックコンボイ!」

 

最後は因縁のブラックコンボイとの和解ショットを撮ってみました。

元々コンバットロンは陸と空に強い為、そこに海に強いゲルシャークが加われば最強チームが出来上がるのではないかと前々から思っていました。「トランスフォーマー レジェンズ」の販促コミックで実現したコンバットロンとゲルシャークの連合軍がどんな冒険・戦いを繰り広げているのか、想像するだけでワクワクさせられます!

 

以上、ゲルシャーク(スカイバイト)のレビューでした。

リデコ素体の選定がすばらしく、「最初からゲルシャークへのリデコを前提としてデザインされたアイテムだったのではないか」と疑ってしまうくらいゲルシャークとしての完成度が高いです。また、そもそもリデコ素体のシャークティコン自体が界隈では人気の型であるだけあり、プレイバリューや遊びやすさも高水準です。

そして、「歴代のゲルシャークの玩具の中で唯一ビークルモードに変形できるアイテムである」という点もこのアイテムの大事な魅力の一つです。他のゲルシャークの玩具よりもコンバットロンと並べた時の親和性が高いため、コンバットロンファンには特に入手をお勧めします。

 

それでは、今回はこの辺で失礼させていただきます。