前回まで3回にわたってジョイントロンのレビューが続いたことからだいたい予想はついていたと思いますが、本来であれば今回はトリプルダクスのレビューをお届けする予定でした。
トリプルダクスと私 前編
ビーストウォーズII放送当時、私は4歳でした。前作にあたる初代ビーストウォーズにドハマりしていたこともあり、CGアニメでなかったBWIIには子供心ながら物足りなさを感じていましたが、その評価はある回で一変します。それがジョイントロンの初登場回である第14話「合体巨人トリプルダクス」です。
初代BWでトランスフォーマーデビューした私にとって、トリプルダクスは初めて目にする合体戦士でした。
そして、初めてその姿を見た時の衝撃は未だに忘れられません。
「こんなにかっこいいロボットがこの世に存在したのか!!」
それは4歳児の私にとって間違いなく人生最大の衝撃でした。
私はあっという間にトリプルダクスの虜となり、当然の流れでトリプルダクスの玩具が欲しいと思うようになりました。
しかし、私の両親はなかなかトリプルダクスを買ってくれません。トリプルダクスが欲しいと言っても「1体だけにしておきなさい!」、「そんな高いものは買いません!」などとかわされてしまい、結局タスマニアキッドとドリルナッツしか買って貰えませんでした笑
こうなると私がトリプルダクスを手に入れる方法は一つしかありません。それは、年に1度だけ会える九州に住む祖父母にねだることでした。孫パワーで何でも買ってくれる祖父母に全てを賭けました。祖父母の返事はもちろんOK。胸を躍らせて玩具屋に向かいましたが、現実は残酷でした。中津のYOUMEタウンにはトリプルダクスが売っていなかったのです。私は泣きました。何を隠そう号泣しました。「これもいっぱい入ってるからいいよね」とゴッドネプチューンが買い与えられました。ゴッドネプチューン片手に号泣する私を見かねた父がダージガンも買い足してくれましたが、焼け石に水でした笑
もはや私にとって大事なのは「トリプルダクスなのかそうでないのか」でしかなかったのです…
BWIIのアニメ放送が終了すると、流石の私もトリプルダクスを諦めました。それでもビーストウォーズ熱が冷めることはなく、BWネオ、BWメタルス、カーロボットとハマり続けました。
しかし、保育園の卒園が近づくにつれて親からこんなことを言われるようになりました。
「もう小学生になるんだからいつまでもそんなもので遊んでないで…」
正直、「トランスフォーマー=子供の玩具」という認識は6歳児なりにあった為、当時は「その通りだな。」と思っていました。そんな私の思いと重なるかのように2000年12月にカーロボットの放送が終了しました。そして、カーロボットの後番組はトランスフォーマーではありませんでした。ついに初代ビーストウォーズから3年続いていたトランスフォーマーのテレビシリーズが終了してしまったのです。
トランスフォーマーからの卒業を覚悟していたとはいえ、かなりショックでした。しかし、「テレビシリーズの終了」と「自分の卒園」という節目のタイミングが偶然重なったこともあり、「これもまた運命か…」と悟った自分もいました。
「さよなら、トランスフォーマー…」
こうして私の第一次トランスフォーマーブームは終わりを告げました。
小学生になった私はベイブレードやカードゲームで遊ぶようになりました。小学2年生の時には今の生活の柱とも言える趣味・プロ野球観戦とも出会い、無事にロボット玩具遊びから卒業した「ちゃんと年相応の遊びをしている小学生」になることが出来ました。表面上では。
本当はトランスフォーマーへの未練を全く絶ち切れていませんでした。
親がいない隙を見計らっては初代BW、BWII、BWネオの録画ビデオを刷りきれる程見返しました。
(メタルスとカーロボはありませんでした…)
私のTF魂の灯はテレビシリーズの終了だけでは消えなかったのです。
もちろん、トリプルダクスが欲しいという感情もです。
小学校高学年になる頃にはマイクロン三部作のアニメ放送も開始していましたが、当時はインターネットがほとんど使えず、且つ中学受験勉強に追われていたこともあり私が知る由はありませんでした。
私には相変わらずBWIIの録画を見てトリプルダクスへの思いを募らせることしか出来ませんでした。
とはいえ既に何年も前の玩具となっていたトリプルダクスを手に入れることが如何に難しいかは小学生の私もわかっていました。
ここからもトリプルダクスGETに向けた私の涙ぐましい努力が続きます笑
続きは後編で披露させていただきます!