食事を終えたら
部屋で少し飲んだ。

湯河原の夜が更ける。
日中の疲れが出たのと
夕食を食べ過ぎたせいで
早々に横になってしまった。
翌朝6時には起きる。
部屋の風呂に入った。
やはり湯河原温泉に朝風呂は
心地良かった。
熱めの温泉が良い。
子供達はまだ寝ていた。
可愛かったので一枚。
俺は家族と出掛けるのは楽しい。
その為に働いているようなものなのです。
俺が影響を受けた
つげ義春著の貧困旅行記にも
湯河原温泉は登場する。
「下部、湯河原、箱根」の
項目がそうだ。
少しつげ氏にゆとりが
ある時期だったようで
家族で下部、湯河原、箱根と
一泊ずつ宿泊した記録が残っている。
これも家族旅行。
奥さんと子供さんと
巡っている。
影響される訳では無いけど
俺もそんな感じです。
若い時に漫画の
執筆のアシスタントで
訪れていたようだ。
この随筆では「寿荘」という
何の取柄も無い宿に宿泊したようだが
ガッカリした印象だったようだ。
宿が大型化すると
街が寂れてしまう。
確かにその通りかと感じた。
昭和60年の印象である。
今でも街は寂れているが
自分はその寂れ具合が
逆に好きだったりする。
確かに鄙びている雰囲気では
無いけれどどこか寂しげな
温泉街に湯河原温泉はなった。
それが好きなのだ。
この家族旅行という
貧困旅行に自分は
非常に共感できるのだった。
貧困の意味は
旅の内容と自分の内容が
貧困に拠るものだという
その感じが共感出来るのである。
貧困でも家族で
出掛けたい。
旅への興味は尽きない。
