雨の日も晴れの日も・・・~アロマとあなただけの童話~ -5ページ目

雨の日も晴れの日も・・・~アロマとあなただけの童話~

心に雨が降る日も、日差しが眩しい日も。
アロマとハーブで体と心のケアをさせていただく、傘のようなサロンです。
ご希望の方には、施術中にお客さまから伝わってきた、世界にたったひとつのフェアリーテイルをお伝えしています。

 

先日、東京へ行ってきました。

 

 

とはいっても、観光する時間は全くなく、二日間みっちりと、ある研修を受けてまいりました。

 

 

密室で汗だくでマッサージをしていると、なんだか懐かしい気持ちに付けまつげ

 

 

手も体も小さくて、人に触れることさえバクバクしていた十数年前の自分を思い出して。

 

 

暇さえあれば人をつかまえて練習をして、努力を自信に変えてきたことが、今のわたしを支えてくれています。

 

 

過去の自分に現在の自分。たくさんのわたしが、未来につながる今を生きている。

 

 

たまにこうして、自分の頭をなでなでしながら・・・。

 

 

 

 

 

長らくお待たせしてしまったこのストーリーの中でも、主人公が今を生きています。

 

 

金沢の織姫・箏ヒーラーさくらさんに見せていただいたおとぎ話リボン

 

 

お客さまへのアロマトリートメント中に私に伝わってきたストーリージンジャーブレッドマン

 

 

微小的親友~第一夜~

 

微小的親友~第二夜~

 

微小的親友~第三夜~

 

 

の完結篇&お話の読み解きをどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

オウヒは、緊張がほどけて肩の力が抜けていくのを感じていました。

 

 

「私、困っているひとを助けたいだけなのに、今は私が困ってるの。」

 

 

妖精は、ニコニコ笑ってオウヒを見つめています。

 

 

「ねぇ、助けてくれる?妖精さん。」

 

 

「大人になった君を助けるのは、君自身だよ。」

 

 

妖精の思いがけない言葉に、オウヒは唇をとがらせます。

 

 

「でも・・・、どうしたらいいかわからないんだもの。」

 

 

「オウヒ・・・、仕事に君の趣味を活かせばいいんだよ。」

 

 

「えっ?」

 

 

妖精は、その小さな手で電話機のボタンを指示しながら言います。

 

 

「ス・ウ・ヒ!」

 

 

その言葉を聞いたオウヒは、ハッとしました。

 

 

「スウヒ・・・。 あっ、もしかして数秘術のこと!」

 

 

妖精は電話機のボタンの間をくるくると回りながら答えました。

 

 

「そうだよ!せっかく電話を使った仕事なんだからさ。」

 

 

その時、お客さまからの電話が鳴り出しました。

 

 

オウヒは咄嗟に、通知された電話番号を全て足していきました。

 

 

(7足す6足す1足す・・・、えっと二桁になった数字をばらしてまた足して・・・と。)

 

 

ある数字が見えた瞬間、オウヒは晴れ晴れとした気持ちで受話器を持ち上げていました。

 

 

 

 

 

「もしかしたら、○○様が不安に思っておられるのは、こういうことではないですか?」

 

 

「それはお辛いですね。それではこういうご提案はいかがでしょう?」

 

 

「ええ、はい。かしこまりました。それでは、また何かあればご連絡くださいませ。」

 

 

オウヒは、電話が鳴るたびに話し方や対応を変えて、次々に問題を解決していきます。

 

 

彼女は、久しぶりに妖精が現れたあの日から、自分らしい仕事術を見出していました。

 

 

それは、学んでいた数秘術を用いて、クライアントの性格や思考を推測しながら意思の疎通を図るというものでした。

 

 

この方法を身に着けてからというもの、オウヒは仕事が辛くなくなりました。

 

 

上司や同僚とも上手くいくようになり、彼女の生活は充実し始めました。

 

 

 

けれどオウヒは、どこかもやもやしたものを心の隅に感じていたのです。

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇねぇ。最近仕事捗ってるみたいだけど、どうしたの?」

 

 

同僚が彼女に話しかけます。

 

 

オウヒは、妖精のことを思い出しながら答えました。

 

 

「うーんと・・・、大切な存在が助けてくれたって感じかな。」

 

 

思えば、出会った瞬間から妖精は、オウヒにしか見えない存在でした。

 

 

(私にしか見えないことって、他にもあるのかな。)

 

 

 

 

 

仕事中、オウヒは、受話器の向こう側にいる会ったことのない誰かのことを考えます。

 

 

(私を必要とする人の元へ会いに行けるなら、どこにだって行きたい。妖精さんみたいに。私も!)

 

 

新しい可能性を考えると、オウヒの胸は弾みます。

 

 

ピンチの時にどこからか現れる小さな妖精の姿を思い出して、彼女はクスッと笑うのでした。

 

 

 

 

 

おわりドレス

 

 

 

 

 

 

 

お話を書き起こしていて、最終話にして初めて、「桜妃(オウヒ)」と「数秘(スウヒ)」が韻を踏んでいることに気付きました。


施術中に見えるストーリーでは、ほとんどの場合、登場人物の名前まではわかりません。
 

 

なので、書き起こしやすいように私が独断で命名させてもらうのですが、今回はピッタリのネーミングができた気がします。

 

数、音、言葉。
 

 

自分を表現し、伝えるアイテムは、オウヒの中にまだまだたくさんありそうです。

 

 

 

 

 

 

そもそもオウヒと妖精が出会ったのは「飛び箱」がきっかけ。

 

 

「飛び箱」には、〝自分が作った世界を越える〟という意味があります。

 

 

芸術家の方が、時間をかけて作ったものをあえて壊して、それよりさらに大きなものを創造していく、という話を耳にしたことがあります。

 

 

ヒトが新しいものを生み出す力は果てしなくて、それを追いかけるために今日も新しい階段を上っていく。

 

 

飛び箱の段はどんどん高くなるけれど、一段ずつ、少しずつだから飛び越えていけるはず。

 

 

 

 

 

その飛び箱の中に隠れていたのは「妖精」でした。

 

 

「妖精」は、〝自然に湧き出る表現〟を表します。

 

 

言葉や音楽、絵画やダンスなどの芸術的表現を追いかける自分を愛し、世界へと発信していきましょう、とメッセージをくれているのです。

 

 

飛び箱を越えるごとに、新しい表現方法が生まれていくのはもちろん、そこに触れた人々もみんなが勇気づけられていくのですね。

 

 

 

 

もう一つ、今までありそうでなかったキーワードをもう一つ。

 

 

オウヒと妖精の関係は、知り合ったその日からずっと「友だち」でした。

 

 

「友だち」〝心の成長〟そのもの。

 

 

自分と違うタイプの人とも深く付き合うきっかけとなるモチーフです。

 

 

さまざまな考えや信念を持つ人を理解することで、自分自身もあらたなステージに立てるんだよ、と。

 

 

 

新しい表現

異世界からの理解者

スポットライトの当たる場所

 

 

この3つが、このストーリーからさくらさんに届けられている贈り物なのだと感じました。

 

 

すでに、海外でも演奏の場を拡げておられ、潜在数秘術のティーチャーとしてもご活躍のさくらさんの軌跡をのぞかせていただいたようなストーリー。

 

 

オウヒと妖精の物語は、さくらさんの中でまだまだ続いていくことでしょう鏡

 

 

 

 

 

 

 

ただ、私にお伝えできるのはここまで・・・
 


香りとトリートメントから浮かび上がるおとぎ話、今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。


次は、あなたの心の中に眠る物語かもしれません・・・☆

 

 

 

 

ストーリーを見てほしい、というお問い合わせをたくさんいただくようになりました。

恐れ入りますが、コチラをお読みの上、ご予約いただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏です!いよいよ夏です!

 

 

今年は冷夏だとか豪雨が多いとか・・・。

 

 

ちょっと不穏な夏予想が行われていますが、お米や野菜や果物がちゃんと実ってくれればいいなダイヤモンド

 

 

思い返すと、1993年の冷夏は悲しかった・・・。

 

 

国産のお米は手に入らず、お野菜の値段は高騰・・・。

 

 

受験生だった私は、タイ米と仲良くできなくって、果物ばかり口にしていました。

 

 

受験を乗り切れたのは、フルーツと、それを剥いてくれた母のおかげですマカロン

 

 

 

 

 

フルーツの中で、何が好きですか?

 

 

こんな会話をすると、たいていの方が目を輝かせられます。

 

 

男女問わず人気なのは、桃!二番目は梨!

 

 

 

そして、みなさんこう訊かれます。

 

 

「桃の精油ってないですか?」

 

 

うーん、ないんですよ。

 

 

現在の精油の抽出法では、桃や梨、りんごなどのエッセンシャルオイルを抽出することはできません。

 

 

ただ、桃の葉でチンキを作ったり、種子からはキャリアオイルも製造されています。

 

 

残念ながら、あのうっとりする甘い香りはしませんが・・・。

 

 

 

 

 

そこで、この夏は、オンブレィユのサロンで桃の香りと桃からの恩恵を堪能していただきたくって。

 

 

桃づくしのコースを開宴しますパフェ

 

 

桃の精油はありませんが、試行錯誤の上、ピーチを感じられるブレンドも作ってみましたよ。

 

 

2か月限定クローバー桃好きさんはぜひいらしてくださいね。

 

 

 

 

 

夏限定!ピーチアロマコース ¥8,500-

【2019.7/1~8/31まで】

 

赤字部分がピーチなポイントです♪

 

 

ウエルカムピーチティー&本日の体調のお伺い

白桃風アロマor黄桃風アロマ お好きな香りをチョイス
お花。

(キャリアオイルには、ピーチカーネルオイルを使用)

ガウンにお着替え

フットバス

桃の香りに包まれて・・・アロマトリートメント全身90分お花。

以下の施術どちらかをお選びください。

ロングストロークでピーチヒップ(紙ショーツはTバックタイプを使用します)

リンパドレナージュでピーチデコルテ

お着替え

アフターコンサルテーション(お体を触らせてもらって感じたことをフィードバック)
アフターピーチティー&スイーツタイム
ティータイム

 

 

ストーリーリーディングをご希望の方は、オプションにてお付けすることもできます。

1話につき1,000円となります(2話まで可能)。

 

 

 

今回のコースの一番のキモは、やはり、桃の香りの再現。

 

 

現在サロンには60種類を超える精油があるのですが、そこから何度も何度も組み合わせてやっと、桃や乙女のトキメキって香りを生み出しました。

(頭の中では常に、ドリカムさんの「何度でも」が流れる日々・・・)

 

 

どの精油とどの精油とどの精油でピーチの香りになるのか、それは・・・受けてくださった方だけにお伝えしますね。

 

 

 

 

 

 

~7月のご予約可能日~

 

 

7/2(火)・・・10時~15時スタート

 

6(土)・・・15時半~19時スタート

 

7(日)・・・10時~のみ

 

9(火)・・・10時~14時スタート

 

13(土)・・・10時~のみ

 

16(火)・・・13時~のみ

 

17(水)・・・15時半~のみ

 

18(木)・・・14時~19時スタート

 

20(土)・・・16時~のみ

 

21(日)・・・10時~のみ

 

23(火)・・・10時~のみ

 

25(木)・・・10時~のみ

 

30(火)・・・10時~15時スタート

 

31(水)・・・16時~のみ

 

 

クッキーお盆期間中は休まず営業します。

8月のお問合せも受付中です。

 

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

 

 

営業時間は10時~19時(最終受付)となります。


ご予約・お問い合わせは、070-6506-1766(サロン専用)までケータイ

ごめん施術中は電話に出ることができません。
折り返しご連絡させていただきますので、留守番電話にお名前とご連絡先をお願いします。)



サロンの詳しい場所などは、ご予約完了の際お伝えいたします。

(駅近電車ですので、かなりわかりやすい場所となっております)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GWあたりから、不定期な偏頭痛に見舞われています。


偏頭痛持ちの方ならおわかりいただけると思うのですが、たいてい偏頭痛は定期的に起こるもの。
 

 

1ヶ月とか2ヶ月、半年に一度、とか、だいたいそろそろやな~というのが個人個人でありますよね。



でも、気候が不安定な時季は、間を開けず急に来ることがキラキラ

 

 

もうね、ほんとにおそろしいんです。

 

なぜって、この急に来る偏頭痛は、予兆を伴わないことも多い。
 

 

つまり、薬を飲むタイミングがわかりづらい(本来は予兆と本頭痛の間に飲むのが効果的)のです。
 

 

薬が効かないと、半日近くのたうちまわることに…。


 

 

そんなこんなで、梅雨の季節は厳しいのですが、今年は気圧の影響が特にひどい。
 

 

先日来店されたお客様は、どうにもならなくて救急に駆け込んだ、とおっしゃっていましたが、私もありますよ。
 

 

でも、頭が痛すぎて、自分の名前も住所も思い出せなかった…。ホントの話です。

 

 

 

 

もし、処方薬が効かなかったら、薬が切れてしまっていたら、どうすればいいの…。
 

 

ここからは、偏頭痛巨人を凌ぐ、調査兵団的作戦をいくつか書いてみたいと思います。あくまで私の場合、ですが。



まず、薬が手元にない時は・・・、

 

 

フィーバーフューのハーブティを飲むゆる~い使い分けライフ♪をご参考にコーヒー

※フィーバーフューは、すでに内服されている時の併用はお避けください。

 

 

 

 

 

そして、処方薬を飲んだけれど、タイミングが悪く、効かなかった場合・・・。

 

 

・部屋を真っ暗にする。

 

・スマホやTVを見ない。なんやったら電源をオフ。

 

・首筋やこめかみを保冷剤でピンポイントに冷やす。

 

・吐き気を伴う場合は、お湯にはちみつとしょうが(大変な時なのでチューブでよし)を溶かして飲む。

 

・下着などで体をしめつけない。コットンかリネンの服(できればワンピース)に着替える。

 

・部屋を少し涼しくする。

 

 

 

偏頭痛発作が起こった時は、お風呂やシャワー、マッサージなどはダメ―!

 

 

普段使っているアロマも、どんな香りでも気持ち悪くなったり、さらなるズキズキの誘因にもなる危険があるので、私は使いません。

 

 

 

 

これからの台風の季節、できれば偏頭痛巨人の姿を見ずに過ごしたいもの。



偏頭痛にならないための予防策は、こちらの記事もご参考ください。

チョコレートと偏頭痛


ヤツがしょっちゅうやってくる時は、念のため、MRI検査を受けることも大切ですね。





最近、へー( ´・∀・`)、と思ったのは、偏頭痛持ちのヒーロー、マクサルトにもジェネリックが出てること。
半額以下で処方してもらえたので、お財布にも優しい時代になったのですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、ショックなニュースが飛び込んできました。
 

 

作家の田辺聖子さんが亡くなられたという知らせ。
 

 

いちファンとしては、ずっとずっとお元気でいらっしゃるように勝手に思っていたので、さみしい。とても。



 

今月は、全く違うジャンルの本をサロンの新刊として入れていました。
 

 

けれどブログでは、田辺聖子さんの大好きな本を今月のオススメとしてご紹介することにしました赤薔薇

 

 

ちょうど6年前の6月に記事にしたことがあるこの一冊です⇒宝物のエッセイ

 


 

 

この時は85歳でいらっしゃったのですね。
 

 

本の中でも、人生はまだまだこれから、とおっしゃっていたので、まさかこんなに早く旅立たれるとは思ってなかったな…。




訃報を耳にしてからあらためて開いてみたら、どこを読んでも涙が出た。

 

人が好きだった方が、人のために書かれたエッセイ。

 

 

笑って笑って生き抜いて、たくさんの言葉を残して大好きな人の元へ逝かれたのだなと思った。


大変だと思うことも、方法と心持ち次第でおもしろがれる。


これからもずっと、読み返しては幸せへの扉を見つけていきます鏡





以前の記事でもお気に入りの部分をご紹介したのですが、今日もひとつだけ。

 

 

世の中にイヤなことが100あるとしたら、私は、いいことは120あると思ってるの。

いいことなんてない。何だか憂うつでイヤなことばかり。

そんなふうにしか思えない毎日が続くと、袋小路に立たされた気持ちがするかもしれない。

どんなところにもひょっこりと抜け道はあるから。

そう信じて肩の力を抜きましょう。

もう行き止まり?いや、そんなはずない。

人生は出来心。まだまだこれからです。

 

 

 

 

 

 


あとはフットバス中に味わってみてくださいね。

 

 

 

※今月のオススメ本の貸し出しは、次月以降となります。

ご了承くださいませ。

 

 

 

 

 

 

おまけ。

 

 

 

田辺聖子さんの小説を読んでみたいという方には、こちらがおすすめ。

 

 

 

 

 

世に言う〝乃里子3部作〟

 

 

仕事・恋愛・結婚・離婚

 

 

女性なら絶対悩むだろうという局面で、失敗も正解もないということを教えてくれる大好きな作品。

 

 

私もまた読み返してみようピンク音符

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わたし、定時で帰ります。」というドラマが今期の一番のお楽しみです。

 

 

仕事の効率化問題はもちろん、家事や結婚との両立だったり、上司や部下との人間関係だったり・・・。

(あと、吉高由里子ちゃんが仕事終わりに飲むビールの美味しそうなことといったら・・・音符

 

 

どうしても無理して頑張っちゃう私たちへのエールだと思って、毎週楽しみに観ています。

 

 

 

 

こちらのお客さまから見せてもらったストーリーも、いよいよお仕事編へ・・・。

 

 

どんな仕事にも得意なことと不得手なことが隠れていますが、

 

 

そこに妖精さんはどう絡んでくるのでしょうか。

 

 

 

 

それでは

 

 

お客さまへのアロマトリートメント中に私に伝わってきたストーリージンジャーブレッドマン

 

 

微小的親友~第一夜~

 

微小的親友~第二夜~

 

 

の続きをどうぞ。

(ストーリーシリーズ、今までの目次はコチラ

マイフェアリーテイルコースについては、コチラをご覧くださいスマイル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オウヒは体育館を出ると、校門への道を引き返しました。

 

 

落としものを探すように、注意深く足元を見ながら、一歩一歩進みます。

 

 

「妖精さん、どこ行っちゃったのかな・・・。」

 

 

オウヒは校庭をぐるりと一周しながら、妖精の姿を探しました。

 

 

すると、大きないちょうの木の陰に、カラフルなかたつむりのようなものが見えました。

 

 

彼女はかたつむりに近付くと、しゃがみ込みそれを覗きこみました。

 

 

「あっ・・!」

 

 

そのかたつむりは、小さな布きれを風呂敷のように背負ったあの妖精でした。

 

 

「ああ、よかったー、見つかって!妖精さん、昨日はありがとう。」

 

 

妖精は、ちらりとオウヒを見上げると、にこりと笑ってうなずきました。

 

 

「ねえ、どこかへ行くの?」

 

 

風呂敷を背負った妖精は、いちょうの木陰から歩き出しました。

 

 

「もう、ここにはいられないんだ・・・。」

 

 

「えっ?どういうこと?お引越しするの?」

 

 

妖精は立ち止まると、寂しそうにつぶやきました。

 

 

「人間に見つかっちゃいけないんだよ、ぼくたち妖精は。」

 

 

「そうなんだ・・・。でも、また会えるよね?」

 

 

オウヒは、しゃがんだままの姿勢をより丸くかがめて妖精の目を見つめます。

 

 

「うん。君が困った時にはいつでも駆けつけるよ。」

 

 

 

 

 

困った時にしか妖精に会えないというのは、オウヒにとっては複雑でした。

 

 

けれどそれからというもの、彼女が窮地に陥ると、どこからか小さな妖精は現れるのでした。

 

 

落ち込んだ日や、うまくいかないことがある時、誰にも話せない悩みができた時も、いつだって妖精はオウヒの味方だったのです。

 

 

(ありがとう、妖精さん・・・。)

 

 

幸せだなぁと思う時、心の中で彼女はいつもそうつぶやきます。

 

 

そうしてオウヒは、友達や両親との関係、時には恋愛や受験を乗り越えて、大人になっていきました。

 

 

ただ、彼女が就職活動を無事に終えて就職する頃、妖精が現れることはもうなくなっていました。

 

 

趣味や仕事に忙しく、オウヒ自身も妖精のことを思いだすことはめっきり少なくなっていったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オウヒの机の上で電話が鳴ります。

 

 

隣の同僚に聞こえないようにこっそりとため息をついた後、彼女は電話を取りました。

 

 

「お電話ありがとうございます。」

 

 

お客さま相談室の仕事は、オウヒの想像をはるかに超えるきびしいものでした。

 

 

顔の見えない相手の気持ちを察しながら、瞬時に言葉を選ぶ作業は難しく、入社して数か月が過ぎても慣れることがありませんでした。

 

 

(お困りの方の力になりたいだけだったのにな・・・。)

 

 

電話口でたたみかける見知らぬ誰かの口調に、オウヒの心は沈みそうでした。

 

 

なんとか対応を終え、彼女は力なく受話器を置きました。

 

 

その時、受話器の下で何かが聞こえました。

 

 

『いたい、いたいよ・・・』

 

 

オウヒはあわてて受話器を上げます。

 

 

そこには、久しぶりに会う妖精がいました。

 

 

「妖精さん・・・。どうしてここに?」

 

 

小さな妖精は、頭をさすりながら答えます。

 

 

「言ったでしょ。君が困った時にはいつでも駆けつけるって。」

 

 

そう言うと、妖精はダイヤルキーにぴょこんと飛び乗りました。

 

 

 

 

 

 

 

つづく天使