このお話を書き起こしていて思い出したのは、2年くらい前にハマっていた大人のぬり絵のこと
全ページ完成させないまま、サロンのクローゼットにしまいこまれてしまったけれど、もともとはこのぬり絵、サロンの休憩中に気分転換にやっていたもの。
今は筆文字カードを描く方向にシフトしたけれど、色を選んでバランスを考えて塗っていく作業は、精油で香水を作る作業にも似ていて、楽しいものでした。
みなさまが子供の頃、夢中だったものは何でした
子供の頃にしかできない遊び、思いつかない発想、それが、現在のこと自分を救い出すヒントになるのかもしれませんね・・・。
それでは、
お客さまへのアロマトリートメント中に私に伝わってきたストーリー
色えんぴつに乗って~第一夜~
色えんぴつに乗って~第二夜~
色えんぴつに乗って~第三夜~
の完結篇&お話の読み解きをどうぞ。
(かずなさん、大っ変お待たせして申し訳ありませんでした
)

「せんせい、わたしね・・・、なんにもやってみたいことがないの。」
鼻をすすりあげながら、女の子はか細い声で言いました。
「いっしょうけんめいずうっとかんがえてみたけど、なんにもないの。」
こらえきれなくなったのか、とうとう女の子はしゃがみこみました。
彼女は、同じようにその場にしゃがんで、女の子の背中を優しく撫でます。
「そうだったの・・・、先生、気付いてあげられなくてごめんね。」
ううん、と首を振る女の子に、彼女は言いました。
「大丈夫よ。先生もたっくさんお遊びを考えておくから。一緒に、やりたいことを見つけようね。」
幼稚園でのリーダー遊びは、順調に進んでいきました。
そして、とうとう最後の園児がリーダーになる日がやってきました。
それは、「なんにもやりたいことがない」と言ったあの女の子でした。
彼女は、もし女の子にやりたいことが浮かばなかった時は、助け舟を出すつもりでいました。
ところが、その日の朝、誰よりも早く登園した女の子は、瞳をきらきら輝かせて、彼女に挨拶をしました。
「みずほせんせい、おはようございます。」
「おはようございます。今日はリーダーになる日だけど・・・、どう?やりたいことは見つかった?」
「うん、見つかった!でもね、みんなが来るまでせんせいにもないしょなの。」
そう言うと、女の子は大人びた表情でほほ笑みました。
「きょうはなにするのー?」
「リーダーさん、はやくおしえてよー。」
ワクワクした様子で、口々にたずねる園児たちを前にして、小柄な女の子は口を開きました。
「きょうは・・・、今日は、みんなであそびたいとおもいます。」
それを聞いた園児たちは、一斉に茶化し始めました。
「なんだそれー、ふつうじゃん。」
「みんなでなら、いつもあそんでるよねー。」
それでも女の子は、めげずに続けます。
「ううん、いつもとはちがうの。今日は、みずほせんせいもわたしたちといっしょに遊んでもらいます。」
それを聞いた園児たちが、急にどよめき始め、彼女も驚いて思わずぽかんと口を開けました。
「みずほせんせいには、今日はわたしたちのおともだちになってもらいます。
だから、みずほせんせい、じゃなくて、みずほちゃん、と呼ぶのが今日のあそびのルールです。」
小さな女の子の凛とした声が、園内に響きわたります。
途端に、園児たちが割れるような歓声をあげて、彼女の元へ走り寄っていきます。
みずほちゃん、みずほちゃん、あそぼ、というこだまのようなたくさんの声を、園児たちに囲まれながら、彼女は夢心地で聞いていました。
手首がちぎれるかと思うほど、子供たちに両方の手をひかれ、笑いすぎるほど遊んで、すっかり童心にかえった彼女は、夕暮れの園庭で思いました。
(これまでずっと、子供が好きで先生になりたいと思っていたけど、本当はわたし、子供になりたかったんだ。)
誰もいなくなった園庭を照らす陽は、少しずつ傾いていきます。
彼女は、今日一日、自分の手に次々につながれた小さなぬくもりを思います。
沈んでいく太陽の光が、必ず明日も昇り、あたたかく照らしてくれることを、彼女は今までより強く、信じていました。
おわり
〝遊ぶ〟ことにささやかな罪悪感を感じてしまうようになったのは、いつからでしょう。
全く感じない、という方もおられるかもしれないけれど、大人と呼ばれる年になると、〝遊び〟の最中にも仕事が紛れ込むことを許容したり、〝仕事〟の中に遊びが隠れていることに気付かないふりをしてしまうことも
このお話の中での一番のキーワードは、やはり「遊び」ということになるでしょうか。
「遊び」が内包しているテーマは、〝過去の願いの実現〟〝創造的な人生〟主にこの二つをあらわしています。
大人になると、自分なりの常識が誰の中にも住み着きます。
その常識と、(ああしたい、こうしたい)と思う心の叫びが手を取って、諦めていたことを、誰のことも傷つけない形で叶えたり、過去の傷を新しい形へと変えてくれる
「遊び」というストーリーからそんなメッセージが感じ取れました。
さらに「園児」これは〝心の中の子供〟を意味しています
無邪気な子供の頃の夢や、あの頃叶えたかったことを思い出したり、子供の頃の自分を許す時が来ている、というタイミングが来ているようです。
もっと愛されてもいい、ただただ愛されている自分を感じられる、それは経験を積み重ねてきた今だからこそ感じられるもの
子供の頃の夢って、壮大で果てしない。
いつの間にかその夢は、どこかに置いてきてしまったり、あきらめてしまうことも多いけど、経験も常識も染み込んだ今だからこそ、そっと取り出して、その枠を越えていけるのかもしれません。
そして、みずほ先生が自分自身と向き合って編み出した新しい遊びの形である「リーダー」
「リーダー」が意味するものは、〝全体を見る力と決める力〟
このストーリーに「リーダー」が登場したということは、この二つが新しい強みとして加わった
、と読み解けそうです。
行動さえすれば、あとは結果がついてくる。
それを見ている周りの人が応援してくれるのはもちろん、そのリーダーシップに勇気づけられたり、また新たなリーダーが生まれることもありそうですね
(わたしには、なにもやりたいことがない・・・)
誰よりも小柄な女の子はそう言ったけど、誰も思いつかなかった、みんながみんな、心から求めていた遊びを思い付いた
秘めた力は果てしなくて、悩んだ時間の分だけ、たくさんの人に届く光を生み出す
苦しみが報われる日は必ず来る、人生にはその時、今だからこそできることがあるのですね・・・。
ただ、私にお伝えできるのはここまで・・・
香りとトリートメントから浮かび上がるおとぎ話、今回もお付き合いくださり、ありがとうございました。
次は、あなたの心の中に眠る物語かもしれません・・・
ストーリーを見てほしい、というお問い合わせをたくさんいただくようになりました。
恐れ入りますが、コチラをお読みの上、ご予約いただければ幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。