爪と目 | へそくりのすゝめ

へそくりのすゝめ

2012年の秋に小さなお家を建てました
住宅ローン、ちゃんと返済できるかな?

夫とわたしと家とお金についての日記です

へそくりのすゝめ-爪と目


いま話題の一冊を読んでみました。




目が悪かった「あなた」は眼科で父と出会った。
やがて、爪を噛む癖をもつ「わたし」とも出会う。
けれどその前からずっと
「わたし」は「あなた」のすべてを見ている―
3歳の娘と義母。父。喪われた実母―
家族には少し足りない集団に横たわる嫌悪と快感を
たくみな「語り」の技法で浮かび上がらせた
美しき恐怖作。


表題作の「爪と目」は、ただのホラーではなく
サイコホラーでした。
「ホラーとしては物足りない」という
レビューを目にしていたのですが
恐いの苦手なわたしには十分。
こどもの無邪気な残酷さとおとなの歪んだ感性は
ジメジメの湿気で満ちていて
気持ちの悪さがまとわり付くよう・・・
ゾッとします。
真夏の夜に、怖い話で涼をとるには
ピッタリかも。

他、「しょう子さんが忘れていること」と
「ちびっこ広場」の2作を併録した短編集です。
個人的な意見ですが、「しょう子さん~」は
もうすこしわかりやすかったらよかったなー。
「ちびっこ~」は、あともうひとつ
惜しい感じ。
いや、それとも、あのさじ加減がいいのかしら?


「ホテルローヤル」も読んでみたい。



◆◇◆◇◆ 芥川賞・直木賞受賞作品 ◇◆◇◆◇




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