159回直木賞受賞作 島本理生「ファーストラヴ」感想~ | oliveのドラマ帳~風に吹かれて~

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暑い、暑い!たいよう。
猛暑の中、薄着の女性の姿も増えてきましたね。
 
薄着姿はなのか?
 
薄着→痴漢。
痴漢に狙われることもあるのも確かだが、
薄着してる方は悪い。
誘っているだろーーー!
こういう考えの人もいるだろう。
 
だが、痴漢に遭った人は被害者であり、
痴漢をした人は加害者なのだ。
 
痴漢した人が悪いのだ!
そこ間違ってはいけないと思う。
 
なのに被害者の女性が、
あんたが悪い!と決めつけられてしまったら・・・
なんでよーーー!
ファッションのことでとやかく言ってほしくない。
あたしは着たい服を着たいように着る!と強い気持ちで
ブレない人もいるだろう。
だが、身内や近しい人から、
あんたが悪い!と言われてしまったら・・・
人によっては些細なことかもしれないことが、
受ける人にとっては重要で、
というのは複雑なんだよね。
 
そう、本書は、
心というものは本当に表面には見えにくく、
理解されなくて、すれ違い誤解され、
傷つき傷つけて彷徨う心を巧みに描いた、
第159回直木賞受賞した、
島本理生 「ファーストラヴ」
(あらすじ)
夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。
彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。
環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。
環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。
なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?
臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。
そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 
「家族」という名の迷宮を描く長編小説。


「この世界で、人はレールからはずれることができず苦しみ続ける。
涙を流さずに泣くことの意味を、僕はこれからも考えていくと思う。」俳優・坂口健太郎 (帯より)
 
坂口健太郎くんの帯がいい。
センスが感じられファンになりそうだ♪
(そこじゃないって・・・苦笑

 

 

 
異性に対しはじめての恋心が初恋ならば、
本作ははじめて与えてもらうべき大切なファーストラヴが与えられず、あきらめや不信感、警戒心を抱きながら歪な形で育った者たちが、
父親殺しの事件にて自分を見つめる。
そして自分たちなりのファーストラヴを見つけるのだ。
孤独と性欲と愛の区別は難しい関係性を家族、恋愛、事件、真相、
ミステリーで魅せる前のめりの面白さ。
登場人物たちのファーストネームに親の愛というか
作家さん愛を感じましたわ。
 
そうねぇ~饅頭に例えるなら・・・
300ページほどのフツー厚さの皮に、
あんこがぎっしり詰まっていて食べごたえ(読み応え)あり。
それも、一口目と最後の一口では味が違ってくる面白さ。
 
タイトル「ファーストラヴ」が秀逸。
読む人によって、いかよにも解釈が変わってくるタイトルなのかな?
この夏、それぞれの解釈で楽しんでみるのはいかがでしょうか~

 

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