先週日曜には、また日本橋方面で
”琳派400年記念 琳派名品展 RIMPA ” を見てきました。
時代を越えて 脈々と琳派の精神が伝えられていることがよく分かりました。
それでも やはり俵屋宗達下絵 本阿弥光悦書 の本物(実物)を目の前にすると
なんて味わい深いのだろう と、感激してしまいます。
今、東京白金台の畠山記念館で ”50周年記念 THE琳派” 展
が開かれているそうです。
楽しみ!!
* * *
東京世田谷の習俗
三日の節分には 勤務先の都合で珍しく時間がとれたので
近所の(世田谷の)神社と民家園に行ってみる事にしました。
竹林を抜ける朝日がとても清々しい!!
鬱蒼とした鎮守の森の中 真直ぐに延びる長い参道
石鳥居 1654年製
この神社の創建はとても古く 天平十二年(740年)
天照大神(アマテラスオオカミ)の弟である
須佐之男命(スサノオノミコト)を奉祀したことに始まるという
荒(すさ)ぶるという恐ろしさ持ったこの男神は
悩める者・苦しめる者の胸中を知り
恐ろしさが進んで ”愛の神” となる
八雲立つ出雲八重垣妻こみに
八重垣つくるその八重垣を

節分祭の始まり

お囃子のあと ・ ・
鬼の登場に子供達も大はしゃぎ (最前列には地元小学生)
「鬼はー 外 !!」 、
豆が飛び交います ・ ・
~ 鬼問答・大国の舞 ~
古来、私達の祖先は清浄を尊び
立春の前日の節分は陰陽道の陰にあたると考え
陰は悪 形の無いものを ”鬼” という形で表した。
神代の昔イザナギの神が 桃の実を投げて
悪鬼を追い払ったという故事によるという。
そういえば斑鳩の地の法隆寺の解体修理をした時に
解体でもしなければ絶対に解らない 柱を繋ぐ貫穴の中に
桃の実を発見した という事がありました。
桃の実には ”特別な力がある” と考えていた
昔の人の想いが伝わって来ます。
伊勢神宮の式年遷宮も
清浄を尊ぶ国民性によるものなのでしょう。
それではすぐ近くの民家園へ!
東京世田谷の農家
一旦下がって上に曲がる黒光りした独特な形態の梁
キッチン(台所)の神 荒神様
囲炉裏
何故か?懐かしさを感じさせる ”煤の香り” ・ ・
神棚に供えてあった豆の入った枡を降ろします
左の方には ”あぼへぼ” (後述)が見えます
年女(代表)の人の掛け声によって撒かれた豆 「 福は内!!」
豆を踏むと魚の目になるとか
上に布団を敷くと風邪をひく と、言われているので
撒いた早々箒で掃きます
鬼が戻って来ないうちに 一部屋ごと戸を閉めて行きます
神棚のある部屋 → 他の部屋 → 玄関 の順番で。
最後に玄関から追い出します。
玄関の上には 府中大国魂(おおくにたま)神社の夏のすもも祭りで売られている
1200年前より伝わる厄除けの ”からす団扇”
豆占い

右の方から1月 2月 ・ ・
これによると5月、6月頃日照りが ?
最後に”福茶”が振舞われました(豆の香りいっぱい)

神社では甘酒・みかん・福豆 の無料サービスがありました
あぼへぼ ・ ・
最初は何の事かわかりませんでした。
粟の穂・稗の穂(あわのほ・ひえのほ)の事で豊作祈願の飾りだそうです
神社で見せてもらった ”あぼへぼ”
梅の枝先にニワトコ の木をこの様に削り
粟の穂を差してある
民家園の神棚で見た”あぼへぼ”
ニワトコの皮を剥いてある剥いてないで粟・稗を表しているという
昔の人のアートな造形に ”脱帽”
梅の花咲く頃 ・ ・