乳腺炎になったら | ドゥーラのりこ

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オーストラリア在住のお産サポーター(ドゥーラ)、ヒプノバーシング™講師、マッサージセラピストです。
妊娠、お産、育児、健康、環境、ホームスクーリングに関しての色々な情報や考えをシェアしています。

こんにちは、エイミーズのりこです。

シドニーは、今日は晴天です。

そんな日の朝は決まって洗濯。
洗濯機のサイクルが終わるまでは、ビーチで日光浴を楽しみました。(←洗濯物を干すのをド忘れしてしまうことがよくあります。)

さて、前回は、あまりメジャーでない授乳スタイルをご紹介したのですが、いろいろとメッセージを頂き、ありがとうございました。


今日は、おっぱいが詰まってしまった場合(しこり)、そのしこりが炎症を起こして痛くなってしまった場合(乳腺炎)、更に悪化して乳首にニキビのような、白いできもののようなものが出来てしまった場合(白斑)、どうしたら良いかをご紹介します。


しこり

これは、乳腺が詰まってしまった場合です。
炎症を起こす前ですね。
まだ炎症を起こす前で、熱をもっていない場合、触ってもあまり痛くない場合は、指を使って、しこりの部分を優しく円を描くようにマッサージします。おっぱい全体や脇の下を優しくマッサージ(円を描く)するのも効果的です。
暖かいタオルを当てたり、お風呂に入ったりしておっぱいの血行(乳行?)を良くしておげるのも良いです。
そして、いろんな授乳スタイルで、とにかく赤ちゃんに吸ってもららい、赤ちゃんに詰まりをとってもらうことが重要。
授乳中にしこりを優しくマッサージするのもとても効果的ですよ。

運がよければ、しこりだけで、炎症は起こさなかったからそんなに痛くなかった、ということもよくあります。

ただ、お母さんの免疫が弱くなっていたり、体内pHレベルが酸性過ぎていたりすると、このお乳が詰まっている乳腺内でばい菌が増え、炎症を起こします。


乳腺炎

炎症は、ばい菌と戦っている証拠です。
しこりの部分やその周りが少し赤くなったり、熱を持ったりします。そして触ると痛いです。
炎症中は、白血球が一生懸命、ばい菌と戦ってくれているのです。

炎症を起こしてしまったら、直接おっぱいをマッサージするのは痛いし、マッサージで白血球の機能が妨げられてしまったり、乳腺を傷つけてしまうこともあるので、おっぱいは避けて、リンパの流れだけを良くするマッサージをしましょう。(リンパマッサージに詳しいマッサージセラピストさんにお願いするのもいいですね。)

自分でリンパマッサージをする場合、脇、脇から下の部分(上半身の外側)、肋骨(胸の下)、鎖骨(首もとに浮き出ている骨)、腕の内側や下部を優しくなでるような感じでマッサージしましょう。
植物性のブラシでドライブラッシングするのも非常に効果的です。

そして、夜寝る時に、キャベツの葉を胸に当てて寝てみて下さい。(きつ過ぎない、柔らかいブラやトップを使用。)

キャベツは大昔から乳腺炎に使われています。

ここで重要なのは、冷蔵庫から出したキャベツの歯をすぐに使わないことです。常温に戻したものを使いましょう。

一般には、熱があるから冷やすのが良い、と思われがちですが、熱を出して、出し切ったほうがいいのです。熱でばい菌は死ぬのですから。
もちろん、暖かいタオルやお風呂も良いですね。

キャベツの葉は、夜だけでなくても、日中にしても結構です。外出はちょっと無理になってしまいますが… 
出来れば、2~3時間おきに、キャベツの葉を取り替えましょう。

キャベツ以外に、昔から乳腺炎で使われているのは、摩り下ろしたジャガイモです。

ジャガイモを摩り下ろし、適量をガーゼやハンカチ等の布に包んで、10~15分ほど胸に当てます。
座った状態でも、寝た状態でも構いません。
ただ、汁が垂れたりするので、タオルを準備しておきましょう。
3回ほど繰り返します。(毎回新しいジャガイモの摩り下ろしを使用。)

乳腺炎になった際に、熱があるからといって極端に冷やしたり、食べ物に注意をしなかったり、水分を十分に摂っていなかったりすると、ばい菌が更に増え、悪化してしまうことがあります。
悪化すると、乳首にニキビのようなものが出来ることがあります。


乳首の白斑

乳腺炎の熱がなくなってきた頃、または悪化した場合、おっぱい内の乳腺にあったばい菌が乳首まで行くことがあります。

これはいわゆるデトックス(解毒)なんです。

自分の白血球では殺しきれなかったばい菌を外に出そうとする作戦なんですね。
これはすごく痛い。
乳首にできるので、赤ちゃんに吸ってもらうのも痛過ぎて、なかなか授乳が出来なくなります。

いわゆるニキビ(吹き出物)と同じで、ばい菌が入っています。
基本的に、赤ちゃんに感染するということはないのですが、ばい菌の種類によっては、ありえます。
普通のドクターなら、「感染してしまうばい菌であるかもしれないから、念のために」、と言って、抗生物質を与えますね。(←余計に体の免疫力が悪くなります。)

ニキビのように、自然につぶれて(切れて)なくなるまで待つのが一番良いのですが、その間は、自分の手で絞ったり(痛い白斑を触らないでも搾乳出来ます。)、乳首ガードをつけて授乳したり、反対側のおっぱいだけで授乳したりすることも選択として考えられます。

白斑に針を刺して、中にある膿(ばい菌)を搾り出す、という方法もありますが、これはもともと免疫が弱くなっている時に、まだ自然につぶれる準備が出来ていない白斑を無理やりつぶしてしまうと、更にばい菌が増えてしまったり、また別のばい菌が傷口から入ってしまう可能性もあるのでお勧めしません。

どうしても自分でつぶしたい場合、免疫力が良くなってきている自信がある方は、完全消毒した針を使い、乳首をお酢かヴォッカで消毒してから行いましょう。(注意:これ自体がしみることがあります。)

水で薄くしたりんご酢(半カップの水に大匙1)をガーゼで乳首に当ててあげたり、1日10分程度直射日光を当てたりすることも、お勧めです。



乳腺炎や乳首の白斑は、激痛を伴い、状況によっては、授乳するのが完全に不可能になる場合もありえます。(両方のおっぱいがダメになることはあまりないのですが…)

このような場合は、赤ちゃんが全く飲めなくなるよりは、潔く、人工ミルクを使ったり、ミルクドナーの助けを得たり、手作りミルクを作ったりすることも出来ます。

私がお勧めしている手作りミルクのレシピは手間が掛かるし、材料を揃えるのもかなり大変なのですが、人工ミルクよりも母乳に近く、人工ミルクのように大豆粉等の加工食品を全く使わないので安全で、栄養素や吸収性も人工ミルクに比べ、かなり優れています。
前もって作っておいて、冷凍することも可能なので、健康マニアママ達は、念のために作っていますね。(詳細に興味のある方はメッセージ下さい。)


最後になりましたが、しこり、乳腺炎、白斑が発生してしまった場合、食生活にも気をつけて下さい。


積極的に食べる(飲む)べきものは…

フィルター水またはミネラルウォーター
生ニンニク(副作用のない天然抗生物質です。体内のばい菌に効きます。)
ターメリック(体内の炎症に効果があります。)
ビタミンCが多く含まれる野菜(果物は避ける。)
体内pHレベルをややアルカリ性にするもの
ココナッツオイル(体内の炎症やばい菌に効きます。)
血行を良くする食べ物

です。


一方、避けるべきものは…

砂糖
甘い果物(ブルーベリー、グレープフルーツ、青リンゴ等、あまり甘くない果物はOKです。バナナ、ブドウ、マンゴ、オレンジ、乾燥果物等、糖分の高いものはNGです。)
フルーツジュース(糖分が高過ぎになります。)
べジマイト(超加工食品ですし、体内のばい菌を増やします。)
アルコール
粉になった穀物(麦粉、米粉等。パン、パスタ、お菓子、等)
植物性の油(サラダ油、コーン油等。Cold pressedのものはOKです。)
体を冷やす食べ物
水道水

全て、免疫力を下げたり、体内pHレベルを酸性にするものばかりです。


そして、お母さんは、とにかくリラックスすることです。

家事を頑張り過ぎない、ゆっくり休む、昼寝をする、沢山笑う、等が一番の治療法です。


赤ちゃんが長い間お世話になる大切なおっぱい、大事にしていきたいですね。


尚、しこり&乳腺炎予防マッサージ、リンパマッサージやドライブラッシングの指導もしておりますので、興味のある方はお気軽にご連絡下さい。



エイミーズのりこ