つわり予防 | ドゥーラのりこ

ドゥーラのりこ

オーストラリア在住のお産サポーター(ドゥーラ)、ヒプノバーシング™講師、マッサージセラピストです。
妊娠、お産、育児、健康、環境、ホームスクーリングに関しての色々な情報や考えをシェアしています。

妊娠中、悪阻が大変な方、多いと思います。

楽しいマタニティーライフも、悪阻が酷いと楽しめなくなりますね。

ということで、今日は悪阻の予防&対策をご紹介☆

まず、悪阻の本当の原因については、いろいろな説があったり、あまりはっきり知られていなかったり、と一般には思われていますが、根本的な原因はちゃんとあります。

ある栄養素(複数です。)が不足すると、悪阻になりやすくなるんです。

そして、それらの栄養素が不足するのは、赤ちゃんがたくさん摂っており、ママには足りていないからです。(または、赤ちゃんにも足りていない場合も!)


基本的に、妊娠中はあらゆる栄養素が全て不足気味になりますが、これらの栄養素(不足すると悪阻になりやすくなる栄養素)は、特に不足します。
つまり、これらの栄養素は、赤ちゃんが最も必要としているものなのです。
食事では足りないようなら、お母さんの体から奪い取っていきます。

自分が存在し続ける為には、他人から栄養素を吸い取る…
赤ちゃんは寄生虫のようなもの… 

と、ある友人が言っていましたが、まぁ、そうゆう捕らえ方もありますね…


とにかく、悪阻を避けたかったら、これらの栄養素を2人分、しっかりと摂る必要が出てきます。


気になる、その栄養素とは?


マグネシウム
カルシウム
鉄分
ビタミンD
ビタミンB6
ビタミンB12
そしてなんとコレステロール(!)です。

尚、マグネシウムとビタミンB6については、不足すると、足もつりやすくなります。


まずは、トップのマグネシウム。
これは妊娠中一番不足するミネラルですね。

マグネシウムは、妊娠していない場合、体内への吸収は容易なのですが、一度妊娠したら、ホルモンの変化でそうはいかなくなるのです。
だから、妊娠する前からマグネシウムを体内に貯蔵しておくことがすごく大事になります。
すでに遅過ぎる場合、マグネシウムが多く含まれているものを通常よりも大量に食べる必要が出てきます。
妊婦さんは、マグネシウムを消化器官から吸収するのは大変なので、お肌から吸収する手もあります。マグネシウムパウダーをお風呂に入れたり、マグネシウムオイルやスプレーを肌に直接塗ったり。
この場合、信頼出来るところからマグネシウムパウダーやオイルを手に入れ下さい。水銀等が含まれているマグネシウムパウダーやオイルもあるからです。

どのぐらい摂るべき?

と思われた方、マグネシウムを十分に摂っているのか、それともまだ不足しているのかは、大便の柔らかさでも分かります。

マグネシウムを摂取し始めて、大便が柔らか過ぎるようになるのであれば、少し摂り過ぎ。大便が硬い場合は、十分でない証拠です。

大便が適度に柔らかく、出しやすい場合は、十分なマグネシウムが摂れている、ということになりますね。

尚、妊娠中、便秘気味の方は、マグネシウム不足の可能性が高いです。この場合、もちろん、悪阻も出やすくなります。

普段から、天然塩を料理にたっぷり使うのも予防の一つですし、ナッツ類や種(活性化されたもの)を十分に食べるのもいいです。
飲み水に天然塩を少量をふりかけるのもいいアイデアですよ。


お次はカルシウムについて。

マグネシウムとカルシウムは同時に沢山摂る必要があります。
マグネシウムとカルシウムはお互いに協力しし合って、初めて機能するのです。

カルシウムは、動物性のものか一番吸収しやすいです。(特に、消化するのが大変になっている妊婦さんにとっては!)

煮干しはもちろん、海老の殻や、ひじき等の海草もいいですね。

また、吸収の良さで言えば、骨スープがお勧めです。

魚の骨でもいいですし、動物の骨でもいいです。(動物の場合、必ずオーガニックであることが条件です。)

骨でストック(だし)を作り、そのだしで自分の好きなスープを作る。

スープを作らなくても、だしに塩をふりかけて、トニックのように、そのまま飲んでもOKです。これだけでも美味しいですよ。

尚、ストックを作る時、少量の酢を入れると、骨から沢山のカルシウムが更に出てきます。

生乳や、生乳で出来た乳製品が手に入る方は、それらも食生活に入れることをお勧めします。

べーガンの方々は、野菜や種からでも十分にカルシウムが摂れる!と主張されていますが、含まれている量は、動物性のものと比べ物にならないほど低いですし、動物性のものに比べ、体内への吸収性も悪いので、実際に体内へ行く量はさらに少ないようです。
べーガン食で育っている子供達は骨格がしっかりしていなかったり、小柄だったりするのも気になります。

妊娠中のカルシウムの摂取を植物性のものだけに頼る場合、ものすごい量を食べるか、サプリメントを摂るか、ですね。(サプリメントは吸収が悪いですが。)
妊娠中は、べーガン食でカルシウムが十分に摂れると思っていてはナイーブです。

カルシウムは、赤ちゃんも沢山必要としていますので、お母さんの食事でカルシウムが足りない場合、赤ちゃんはお母さんの骨から吸収していきます。

極端に大量のカルシウムを奪われると、骨の中身が空っぽになっていき、折れやすくなります。

骨粗しょう症が妊娠経験の女性に多いのも、この為でしょうね。


鉄分

これも、カルシウムと同様、植物性よりも動物性のもののほうが、量も多く、吸収性があります。吸収性の悪い植物性の鉄分は、ビタミンCと一緒に食べると、少しはましになります。
私は、鉄分の多い野菜にはレモン汁(ビタミンC)をたっぷりとかけて食べています。

動物性のものでは、レバーが一番のお勧めです。

レバーなら、鉄分はもちろん、ビタミンB6、ビタミンB12やコレステロールも含まれるので、悪阻によく効きます。

又、悪阻とは直接関係していませんが、レバーにはビタミンAも多く含まれていますので、妊娠中には欠かせません。

ただ、ここで絶対に注意してほしいのは、レバーは必ず!!!(強調しておきます!)オーガニックなものを。

オーガニックでない場合、レバーには毒素、ストレスホルモン、寄生虫等が沢山含まれていることが多いので、妊婦さんには危険でもあります。

妊娠中はレバーを禁止するドクターもいます。
ビタミンAの摂り過ぎで奇形児になる可能性が…なんて言われているのは、本当にあきれたものです。
ビタミンAが多過ぎるからではなく、毒素が多過ぎるから、なんですよね。
反対に、ビタミンAが不足すると奇形児の確率が高くなるんです。
教科書だけでなく、本当に知識を持っているドクターなら分かるはずです。

ですから、レバーを食べる場合は、オーガニックであることが条件です。

又、レバーのように、鉄分、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンA、コレステロールが高いのは、卵(特に卵黄)です。


栄養素の少ない、安~い大量生産卵より、少しお値段はしますが、栄養素がぎっしりつまった自然の卵を沢山食べましょう。(free-rangeではあまり意味がありません。Organic か、Biodynamicのものをお勧めします。

妊娠中は、卵を最低でも毎日2~4個は食べるように!だそうです。

レバーと卵は、妊娠中のスーパーフードですね。


鉄分は、妊娠後期になると、特に不足になりやすくなります。
赤ちゃんが大きくなるにつれて、妊婦さんの体が運ぶ血液の全体体積が増えるのですが、その血液中の鉄分も一緒に増えないといけないのです。
鉄分は血液の量と同じように自動的に増えるわけではありません。
体外から摂取していかないといけないのです。


ビタミンD

これは魚の肝臓に多く含まれています。
昔は、一般的に魚の肝臓も捨てずに料理や薬として使っていたのでしょうが、現在では捨てるのが当たり前になってしまいましたね。

私は魚のダシを作るとき、肝臓も入れています。

魚の肝臓を発酵して出来た脂もありがたく頂いています。(←これは妊婦さんに超お勧めです。)

そして、ご存知の通り、ビタミンDは太陽を直接肌に浴びることで摂取することも可能です。
ここで重要なのは、直接浴びる、という点です。

日焼け止めや、その他のクリーム、服の上からでは、ビタミンDは作れません!
直射日光がお肌の自然の皮脂に当たることが条件です。

10分程度の日光浴なんかでは十分ではありません。

アジア人の場合、毎日1~2時間は必要です。
白人の場合は30~45分程度と言われています。黒人の場合は3時間以上は必要、となっています。
水着の場合は、もう少し短くてもいいそうです。
体全体でビタミンDが作れますから。


ビタミンB6&12

これらは動物性のものであれば、効率よく吸収出来ます。
特にビタミンB12は、植物には存在しません。
べーガンの方はB12 のサプリメントを飲まれていますが、あれは実は動物性のものから出来たものなんです。(植物性のものはほとんど吸収されません。)


コレステロール

ここ最近、医療機関の間違った情報のお陰で、コレステロールが憎まれていますが、コレステロールは酸化していないもの、体内で酸化されない、純水なコレステロールであれば、ヘルシーなんです。というか、不可欠!です。

もちろん、酸化しているコレステロールは害です。

加工されたものは酸化してしまっています。
尚、糖分を多い食生活では、体内のコレステロールも(純水なものであっても)酸化されてしまいます。

妊娠中は、全く加工されてない(酸化していない)純粋なコレステロールが必要になってきます。
赤ちゃんの脳の発達にも必要です。

普段油っこいものを食べないのに、妊娠中、突然食べたくなる、ってことありませんか? 

こっってりしたバーガーやフライドポテトが欲しくなったり…

あれは、知らず知らずのうちに、体が(赤ちゃんが?)コレステロールを欲しがっているのです。

もちろん、バーガーやフライドポテト等に含まれているコレステロールは酸化されてしまっているので、体に良くないのですが…

このような欲望が出た時は、良質な(オーガニックの)バター、クリーム、ナッツ、脂の多い魚や肉をたっぷり食べて、赤ちゃんの脳の発達を手助けしてあげましょう。



以上、このような栄養素を普段から十分に食べていくのが重要です。


悪阻は、このような栄養素が足りていない、という赤ちゃんからのサイン。

そのコミュニケーションをしっかり受け止めてあげましょう。


また、悪阻は空腹時間が長くなった時(血糖値が下がり過ぎた時)が一番酷くな
る傾向にあります。

朝目覚めて、起き上がる前に、果物を1個食べるなど工夫をしましょう。
ベッドの横にりんごを置いて寝るとぐっすり眠れるという説もありますしね。


また、血糖値が下がり過ぎないように、砂糖を含む甘いものを控えるのがベストです。
甘いものを食べると、一時的に血糖値は上がりますが、すぐに、急激に下がるのです。(←シュガーハイとシュガーブルーとはこのことです。)

甘いものは妊娠糖尿病の大敵でもあるので、控えることに越したことはありませんね。