右脳を刺激! | ドゥーラのりこ

ドゥーラのりこ

オーストラリア在住のお産サポーター(ドゥーラ)、ヒプノバーシング™講師、マッサージセラピストです。
妊娠、お産、育児、健康、環境、ホームスクーリングに関しての色々な情報や考えをシェアしています。

お仕事でお会いする妊婦さんの方々(特に後期)に、「右脳を刺激してあげて下さい。」とよくアドバイスしています。

右脳を使ったお産は安産になりやすく、左脳を使ったお産は難産になりやすい傾向にあるそうです。

ですから、妊娠後期からは、左脳をスイッチオフし、右脳を活発的に使いましょう!

お産には向いていない左脳は、言語、論理、分析を得意とします。

本を読んだり、勉強したり、いろいろと計画を立てたりする時に、この左脳は最大限に活用されています。そしてこの左脳は、反対側の腕(つまり右側=利き手)を支配しています。

反対に右脳は、創造、音楽、芸術、直感、感情などを得意とします。
この右脳を最大限に活用すると、人間が昔から持っていた原始的な能力を出せるようになるのです。

お産の時こそ、そのような能力が必要になります。

右脳はその反対側の腕、つまり左側の腕(利き手でないほう)を支配しています。

左利きの方は、脳の位置も反対ですね。


右脳を最大限に活用している産婦さんは、お産中、完全に自分の世界の中に入っており、まるで獣のような声を出したり、動きをしたりします。口数も少ないです。妄想の中にいるような感じです。

右脳を全く使わずに、左脳ばかりを使っている産婦さんは、とにかく論理的&分析的に考えがちで、心配したりしていることが多く、口数も多いです。
「どうしてこんなに時間がかかるの?」
「どうしてこんなに痛いの~?」
「これこれをしたら、痛みはマシになるかしら?」
「もう○○時間もかかっている。」
「もう、絶対に無理~!」
という言葉をよく言います。

このうような状態の時、ドゥーラの私の役目は、産婦さんの左脳をスイッチオフして、右脳を使うようにお手伝いすることです。


そして、お産の前から、左脳から右脳へスイッチ出来るようにすることも、非常に大切です。

右脳トレーニングはいろいろ方法がありますが、私がお勧めしているのは、シンプル。


1.歌詞の入っていない音楽を沢山聴く。

クラシック音楽は確かに右脳を刺激しますが、別にクラシック音楽でなくても、歌詞が入っていなければ、何でもいいのです。
歌詞が入ってしまうと、右脳よりも左脳が活発になりやすいので注意。
そして、音楽を聴いている時、踊れたら踊りましょう!
どんな踊りでも、動きでもいいのです。誰にも見られていないことを確認出来たら、自由に踊りましょう!運動にもなりますね。


2.お絵描きをする。

別に本格的に絵の具と筆で絵を書かなくてもいいのです。間単に手に入るクレヨン、色鉛筆、色ペン等で、何でも良いので、絵描きをします。
クレヨンや色鉛筆を購入したくない場合は、普通の鉛筆でも、ペンでもいいのです。とにかく自由に何でもOK、が基本。

ここで重要なのは、後で誰かに見せたり、見られたりする、ということを前提にしないことです。
自由に、何でも、心に浮かび上がったものを好きなように描いていきます。
シンボルだったり、風景だったり、動物だったり、自分の顔だったり、ただのラインでも、何でもいいのです。何を描いたのか分からなくてもいいのです。
何を描いたらいいのか分からなくて困る、という方は、数回深呼吸をしてから、トライしてみて下さい。
子供の気持ちに戻って、描いてみましょう。
後で、誰かに見られるのが嫌な方は、描いた後に、隠したり、捨てればOK。
もちろん、すごく楽しくなってきたら、絵の具でも何でも購入して更に楽しんで下さい。潜んできた芸術才能が出てくるかも?

トライした妊婦さん達からよく聞くのですが、自分ではなく、赤ちゃんが絵を描いているような気分になることがよくあるそうです。

その時の感情を絵や色で表現するとスラスラ描けるという妊婦さんも多いです。

また、頑張って利き手の反対の手で絵を描いた妊婦さんもいました。


3.鼻歌を歌いながら、お腹(赤ちゃん)を利き手でないほうの手で、時計回りにマッサージする。(オイルを使ってもOK)

鼻歌が基本です。
歌詞を入れて歌ってしまうと、これまた右脳よりも左脳を使ってしまうので注意。知っている歌よりも、自分で自由に作りながら歌っていくほうが右脳を最大限に使えます。
そして鼻歌を歌っている時は、とにかく考えない。
「これ終わったら、あれしとかないと」、とか、お腹をマッサージしながら「セルライトの跡が残らないといいなぁ~」なんて考えるのは避けましょう。
赤ちゃんに愛を込めて歌うような感覚で、赤ちゃんの姿を想像するのも右脳を使うのでGOOD!
鼻歌を歌うのも苦手...という方は、歌でなくても、喉で音だけを作ってもいいのです。例えば、狼が遠くから吼えているような音でもいいのです。

これは、赤ちゃんが反応をよく示すそうです。
鼻歌や、喉だけで作る音は、赤ちゃんにすごく響くのです。


4.粘土遊び

市販の粘土を使うのが嫌な方は、小麦粉、塩、オイル等で手作り出来ます。(インターネットで作り方はいろんなものが沢山見つかりますよ。)
絵描きと同じように、何も深く考えずに、自由に何でもよいので作っていきます。
特に何も作らずに練ったり、押したり、ちぎったりするのを楽しむだけでもOK。
利き手でないほうの手の指をたくさん使ってあげて下さい。


5.セックスを楽しむ。

妊娠後期でも沢山セックスを楽しみましょう。セックスは右脳を使わないと楽しめないものです。あれこれ考えないで、野性に戻って! 
お産中も野生に戻る必要があるのですから...
妊娠後期(特に予定日近くに)楽しいセックスを頻繁にすることによって、予定日を過剰に超過する可能性も下がります。これは精液に含まれるプロスタグランディンという成分が子宮口を柔らかくし、効率的に開く下準備をする効果があるからです。
いわゆる自然の促進剤ですね。
でも、これはお産が近くなっている子宮(38週頃から)にしか効果がありません。
その前にセックスをして赤ちゃんが早めに生まれてしまう、ということは決してありません。予定日からまだ程遠い状態の子宮は、精液のプロスタグランディンを受け入れません。
人間の体ってうまく出来ていますよね!


5.楽器があれば、使ってみる。

ピアノ、笛、ギター、ハーモニカ等、家にある楽器は、別に得意でなくても(使ったことがなくても!)、使ってみましょう。
この際も、楽譜を見ながら弾くのではなく、別に何の目標も持たずに、弾いてみる。自分で自由に音、リズムを作り出してみましょう。
家に楽器が全くない場合、ワイングラスをお勧めしています。
ワイングラスに少量の水を入れ、グラスの縁を少し濡らし、クルクル回して音を出す、あれですよ。
これも出来れば、利き手でないほうの手の指を積極的に使いましょう。
ワイングラスを数個使っても楽しいですよ。

6.美術館、芸術展示会等で鑑賞。

美術や芸術を、何も考えずに、ただ単に鑑賞するだけでも、右脳の刺激になるのです。
美術館へ行けれない方は、海や山、公園の森林、お花を観察することでもOK!
頭で深く考えず、抽象的にフィーリングで鑑賞するのがポイントです。



妊娠後期には、出来るだけ右脳を使い、左脳は使わないようにする為にも、左脳を刺激するような行動、例えば、本(特に妊娠関係の本!)を読み過ぎたり、あれこれ計画したり、インターネットをしたり、出産ギリギリまで仕事をしたり、等は出来るだけ避けて、ボ~っと出来る時間を沢山持ちましょう。

このボ~っとしている状態の時こそ、実は右脳がスイッチオンされているのですよ。

赤ちゃんが生まれてからは、なかなかボ~っと出来る時間を見つけるのは大変ですから、今のうちに「ボ~っと時間」を楽しみましょう。

妊娠後期ではよく「妊婦さんが物事を忘れっぽくなる」、といいますが、これは体が右脳を使いたがっている証拠なのかもしれませんね。

お産前は、ポケ~&ポカ~の時間を十分にお過ごし下さい☆