以前
ペルゴレージ
《スターバト・マーテル》の
歌のない、ピアノ演奏のみの動画を
ご紹介したことがあります。
その際
そこで使われている楽譜は
ヘルムート・フッケによる
リダクション版だろう
と当たりをつけて
手元にはそれとは異なるアレンジの
ピアノ独奏版があると書きました。
そのCDが出てきましたので
ご紹介しておきます。
(独 cpo: 555 103-2、2017.6.22)
リリース月日は
タワーレコード・オンラインに拠ります。
ピアノ独奏は
ドイツのピアニスト
マリー=ルイーズ・ヒンリクスで
録音は2016年6月13〜14日。
独奏用のアレンジは
ヒンリクス自身によるものです。
ヒンリクスのコメントによれば
とても感動的な音楽だったので
ピアノで弾きたいと思い
独奏譜に起こしたとのことです。
2010年に
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの
本来は声楽曲である作品を
ピアノに編曲して
リリースしたことがあるので
宗教的な感動を受けた音楽に対し
思い入れがあるのかもしれません。
以前ご紹介の
ヘルムート・フッケ編曲版は
まさに伴奏譜という感じでしたが
ヒンリクス編曲版になると
本来の歌唱も含めて
演奏しようとしている
という感じがします。
本盤の《スターバト・マーテル》は
演奏時間が36分ほどなので
ドメニコ・スカルラッティの
500曲以上あるソナタから
以下の5曲が併録されています。
ソナタ 変ロ長調 K.551
ソナタ ニ短調 K.9
ソナタ ニ短調 K.64
ソナタ ハ長調 K.159
ソナタ ホ長調 K.380
(K は作品を整理した
ラルフ・カークパトリックの
姓に由来します)
スカルラッティのソナタは
ホロヴィッツが録音したことで
ピアニストが取り上げることも多く
本盤もその流れにある1枚でしょう。
ちょうどチェンバロから
フォルテピアノに移行する時期に
作曲されたこともあり
どうしてもチェンバロでないと
というわけではありませんが
チェンバリストとピアニストでは
演奏する作品の選択に偏りがある
という説を目にしたこともあります。
上の5曲の中では
K.9、K.15、K.38 あたりに
聴き覚えがあるので
この3曲はチェンバロでも
よく弾かれる曲かもしれません。
なお
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの
ヒンリクスによるピアノ編曲盤は
Vocation - Hildegard von Bingen と
Visions(2023)の2タイトルあって
前者は現在、廃盤のようです。
いずれも
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンだけでなく
ゲオルギイ・グルジエフの曲が併録されており
Visions にはヒンリクス自身の曲も
演奏されています。
タワーレコード・オンラインで
コンポーザー・ピアニスト
と紹介されているのは
そういうことによるものでしょうか。

