以前、ジョン・ダウランドの
〈流れよ、わが涙〉を
カウンターテナーが歌う
動画を紹介しました。
その際、ご紹介した動画のひとつ
イェスティン・デイヴィス(CT)と
トーマス・ダンフォード(lute)の演奏を
収めたCDを見つけました。
それがこちら。
(英 Hyperion: CDA-68007、2014.3.6)
録音は
2013年4月6日〜8日に
サフォーク州にある
ポットン・ホールで
行なわれました。
輸入元は東京エムプラスですが
カタログ番号は原盤のものなので
上では原盤のリリース元を
記載しています。
東京エムプラスからの
リリース年月日は
同社のサイトに
商品自体が載っておらず、不詳。
こちらの盤は
昨日(月曜日)猛暑の中
批評系同人誌の印刷・製本を頼むため
お付き合いのある出版社に行った帰り
御茶ノ水駅そばの
ディスクユニオンに寄った際に
目にとまったものです。
ちなみに歌詞対訳や
ライナー解説の対訳などは
添付されていません。
裏面全体を覆うキャップ
(タスキ、オビ)に
曲名の訳と短い解説文が
載っているだけです。
さっと聴いてみた印象としては
デイヴィスの歌声は
やっぱり嫋々とした感じで
線が細いという感じが拭えません。
ダウランドの曲自体が
メランコリックなので
なおさらそう感じさせるのかも
しれませんけど。
代表的なリュート歌曲の他に
リュート独奏曲も4曲ほど
演奏されています。
〈ラクリメ〉や
〈常にダウランド、常に悲しく〉など
本来はコンソート(合奏)で
演奏される曲が
独奏で演奏されているのは
ちょっと珍しいかも。
ダンフォードは
以前ご紹介したことのある
デザンドレが歌うヴィヴァルディの
〈松明と毒蛇を携え、ものものしく〉で
伴奏を務めていた際
まるでポップスかロックのような
それこそ、ものものしい演奏でした。
それが印象に残っていることもあり
ダウランドで繊細な弾きっぷりを
聴かされると
なんだか物足りなく
感じてしまうという。( ̄▽ ̄)
YouTube に
本盤に収録されている
〈ラクリメ〉の演奏が
アップされていたので
以下に貼り付けておきます。
例によって
「動画を再生できません」
と出ますので
アドレスも貼っておきます。
マイクが遠いためか何なのか
あまりにも幽[かそ]けき音色ですけど
リュートっぽいといえば
リュートっぽいかもしれませんね。
前にも書いた通り
バロック・リュートだと思いますが
ライナー小冊子のどこにも
使用楽器については
書かれてないようです。
残念。
なお、
ライナー小冊子の表紙でもある
ジャケットに使用されている絵画は
オランダの画家 Pieter Godde の描いた
A Young Student in his Study
という画題の絵だそうで
日本語に訳すなら
《研究室の若き学徒》
という意味になりましょうか。
顔色が悪く目が虚ろで
まさにメランコリーそのもの
という感じの絵ですけど
学究の徒の目が
なぜここまで死んでいるのか
とか思っちゃったり。( ̄▽ ̄)