昨日、買い物の帰り
いつもと違う道
(でもたまに通る道)を通ったら
沿道のお宅の垣根に
奇妙な花が一輪
咲いてました。
(2025年6月6日撮影。以下同じ)
帰ってから調べてみたら
梔子[クチナシ]の花だと知って
びっくりでした。
梔子は以前にも
近所の公園で咲いていたのを
取り上げています。
が、その時の花の感じとは
ずいぶんと違う。
植えているお宅の方には
申し訳ないんですけど
SFホラー映画に出てくる
クリーチャーかと思うくらい
グロテスクな印象でした。
庭木図鑑 植木ぺディアで
梔子のページを見てみると
以前見かけたものは
八重咲種であり
真ん中の雌蕊の部分が
花弁に巻き込まれていたことに
気づかされました。
今回は幸い
花の裏側の萼の部分も撮ってて
独特の形状がわかります。
前回、近場の公園で
梔子に気づいたのは
バニラアイスのような芳香が
ものすごくしていたからですけど
今回は一輪だけなのと
当日、風が強かったためか
香りは感じられませんでした。
庭木図鑑 植木ぺディアによれば
湿気の多い夜によく香る
とのことですけど
夜に徘徊するわけにもいかず。( ̄▽ ̄)
純白なのは咲き始めだけで
翌朝にはクリーム色に
なるそうですけど
一度買い物に出たら
買い忘れでもない限り
また出かけることもなく。
ですから
今どうなってるかは
分かりません。(^^ゞ
庭木図鑑 植木ぺディアに
梔子の別名として
「センブク」とあるのは
漢名の別名「瞻蔔」を
そのまま音読みしたものです。
漢名自体、
サンスクリット語の
campaka の読みに
字を当てたものだと
「AIによる概説」で
教わりました。
「サンシシ」は
梔子の果実を指す
「山梔子」の音読みで
「サンシチ」はその読みが
転訛したものでしょうか。
英名はガーデニア Gardenia
あるいは
ケープ・ジャスミン Cape jasmin で
学名は Gardenia jasminoides ですから
学名の属名がそのまま
英名に使われています。
ケープ・ジャスミン
という英名の別名は
ジャスミンのような香りがする
南アフリカ、ケープ地域原産の花
という意味合いのようですが
ケープ地域原産というのは
名づけられた当時の
誤解によります。
「季節の花300」によれば
種小名の jasminoides は
素馨[そけい]すなわち
「ジャスミンに似た」
という意味だそうです。
属名の Gardenia は
スコットランドに生まれ
のちにアメリカに渡った
医師で博物学者、動物学者でもある
アレクサンダー・ガーデン
(1730〜1791)の名前に
基づいています。
ただし
名づけたのは本人ではなく
イギリスのリネン商人で博物学者
ジョン・エリス(c.1710〜1776)
という人だそうで
Gardenia jasminoides Ellis
という学名が
載ってたりするのは
そのためですね。
英語版 Wikipedia で
梔子のページを見ると
八重咲の写真がメインであり
一重咲きはむしろ
日本ないし中国独特のもの
といえるかもしれません。
庭木図鑑 植木ぺディアによれば
「原種は一重咲きだが、
庭木としてはより派手な
八重咲が好まれるため、
帰って一重のものを見る機会は
少ない」とのことですけど
だとしたら幸運だったのかも。
それにしても
雌蕊の底から伸びているのが
雄蕊なのかしらん。
何度見返しても
グロテスクな印象が
免れませんけど
そう思うのは自分だけかなあ。
ちなみに
以前、ご紹介の
近所の公園のものは
別の木に植え替えられたものか
あれ以来、芳香を感じたことはなく
花も見かけなくなりました。
以前取り上げたことのある
伐採されてしまったし
小学校の厚葉君が代蘭も
撤去されてました。
どれも事情や都合が
あるんでしょうけど
残念でなりませぬ。