以前、フィリップ・ピエルロが指揮する
リチェルカール・コンソート合奏
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント合唱の
ヘンリー・パーセルの歌劇
紹介したことがあります。
このとき以来、興味を引かれて
《ディドーのエネアス》の動画を
いくつか検索してみたんですが
その中で見つけた
最も少人数での公演
と思われるのが、こちら。
下書きの段階で
「動画を再生できません」
と表示されるため
例によって
アドレスも貼っておきます。
ヨナサン・オフィル指揮
コペンハーゲン・ソロイスツの演奏で
合奏メンバーは総勢10人。
第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが各2
ヴィオラ1、ヴィオラ・ダ・ガンバ1
チェロ1、バス・ヴィオローネ1
テオルボ1、チェンバロ1
という編成。
ちなみにギター・パートは
テオルボの奏者が
持ち替えて弾いています。
指揮者は
効果音(雷鳴)も担当してますが
効果音用の楽器? が何なのか
よく分かりません。
自家製(お手製)でしょうか。( ̄▽ ̄)
第3幕の水夫たちの踊りでは
タンバリンも演奏しており
これにはびっくりですけど
そもそも指揮っぷりが
躍動的でノリノリなので
(落ち着きがなくて合わせにくそうw)
違和感がないといえばないですけれども。
声楽メンバーは総勢8人で
ソリストが
合唱パートでは合唱に加わる
というスタイルです。
ソリストは
ディドーがアンナ・ヴィエドロ(S)
ベリンダがカサンドラ・ルモワーヌ(S)
エネアスがオルヤン・ハートヴェイト(B)
第2の女がナンナ・ヴァルメール・イプセン(A)
女魔法使いがシモーネ・ロン(A)
魔女がアダム・リイス(T)と
クリストファー・エミル・アッペル(T)
精霊がエミル・リッター(B)で
アダム・リイスは水夫も歌っています。
(デンマーク語での読み方が合っているかどうか
微妙であることをお断りしておきます。
ただしベリンダ役の人はカナダ生まれで
ポルトガルの血を引くらしく
迷いつつもフランス語読みにしときました。
それも合っているかどうか不安ですけどw)
演奏は
デンマークはコペンハーゲンの
ホルメン協会で
2024年4月27日に行なわれた
とありますから
ライブやりたてほやほや
といったところです。
音質は
器楽合奏は綺麗ですが
声楽は、合唱はともかく
独唱は教会堂内が広い(天井が高い)ためか
声が吸い込まれていく感じの響きで
やや弱い感じがされますし
お世辞にもいいとはいえません。
それでも
聴いているうちに
それなりに引き込まれていく
不思議な魅力があります。
北欧系のコーラスだけあって
といっていいものかどうか
分かりませんけど
素朴な味わいがあるだけでなく
整っていて美しいですね。
第2幕第1場の
魔法使いの洞窟の場面では
ディドーやベリンダ、エネアスも
合唱に参加していて
Ho, Ho, Ho... と歌っているので
なんだか不思議な感じですね。
エコー表現の場面も
正面を向いて歌っていて
ベリンダと第2の女の人が
合唱も歌いつつ
エコーを歌うので
これも何だか不思議な感じ。
さすがに
最終幕における
ディドーのラメントのすぐ後では
ディドー役の人は合唱に
加わってないようで
これは物語の流れからして
自然なことだと思います。
そのあと、最後の
キューピッドへの祈りの合唱は
加わってるようでしたけど。
最少人数ということを差っ引いても
なかなか愉しめる、もとい
興味深い演奏ではないか
と思います。
これを《ディドーとエネアス》の
最初に聴く演奏にしてしまうのは
どうかとは思いますけど。( ̄▽ ̄)
演奏会形式のものだと
やっぱりピエルロ版が
今のところ最も良いのではないか
と思いますので
そちらで慣れ親しんでから
今回の演奏を観るのがオススメです。
●修正(翌日、14:00ごろの)
モモイロオオカミろーずさんから
コメントでご指摘いただいた
タイトルの誤記を修正。