先にも書いた通り

おとといの金曜日は

四谷のオフィスで採点を終えた後

ムジカ・ポエティカ発足40周年記念[Ⅱ]

〈レクイエムの集い〉の公演を聴きに

三鷹市芸術文化センターへ

行ってきました。

 

今回演奏されたのは

J・S・バッハの最高傑作

《ミサ曲 ロ短調》です。

 

大好きな楽曲なので

期待も倍増しでした。

 

 

念のため

転ばぬ先の杖を持って

出かけたんですけど

幸い、足の状態が良く

杖をつきながら歩くほどでは

なかったため

なんとか18:30ごろに

到着しましたが

着いた頃にはもう真っ暗。

 

三鷹市芸術文化センター(2024.10.18)

 

18:15開場でしたので

席の大半は埋まっており

自分は後ろから2列目あたりの

中央に腰を据えました。

 

そこから見えるステージ風景は

こんな感じです。

 

三鷹市芸術文化センター・風のホール(2024.10.18)

 

中央にあるのは

ポジティフ・オルガンで

そのすぐ横にはチェロ

椅子にはコントラバスが

立てかけてあります。

 

 

開演は18:45で

ほぼ時間通りに

ソリストと合唱団

器楽奏者たちが登壇し

第1部〈ミサ〉の演奏が

始まりました。

 

第1部は

キリエ(全3曲)と

グローリア(全7曲)で

構成されており

演奏時間は約1時間ほど。

 

金管楽器として

トランペット3、ホルン1が

加わっていますけど

いずれも古楽器だけに

演奏は難しく

ちょっと今ひとつの感は否めず。

 

そのほか、

第1ヴァイオリンが

耳慣れない旋律を

奏でているような気がしたり

オーボエ(だと思います)の

音が大きい感じがされたりと

特に器楽演奏に

引っ掛かりを感じました。

 

合唱やソロはそれなりですけど

ソロと器楽が

うまく噛み合っていない

と聴こえる場面もあり

どうにも乗れませんで

とっ散らかった演奏だなあ

というのが正直な印象です。

 

 

第1部を終えて15分の休憩後

第2部〈ニケーア信経(クレド)〉

(パンフレットでは「ニカイア信条」)

第3部〈サンクトゥス〉ほかの演奏が

始まりました。

 

第3部はサンクトゥス

第4部はオザンナ以下

と分ける場合もあり

サンクトゥスはさらに後半の

プエニ・スント・コエリと

分ける場合もありますが

ここではパンフレットに

従っています。

 

 

クレド(全9曲)の途中から

眠気が萌してきましたが

クレドのどの曲でか

指揮者がソロで歌っていることに気づき

そこからは眠気に襲われることもなく

最後まで聴き通せました。

 

器楽演奏も

特に違和感を覚えることがなく

ナチュラル・トランペットは

そこそこ聴かせました。

 

第1部でウォーミングアップを終えた

という感じでしょうか。( ̄▽ ̄)

 

 

サンクトゥスでは

合唱団が舞台から去り

舞台上2階の回廊周りに並び

そこから歌うという演出で

これは実に良かった。

 

三鷹市芸術文化センター・風のホール(マークアップ)

(赤い部分が2階の「回廊」)

 

続くオザンナでも

回廊の両脇に分かれての演奏で

ベネディクトスになると

テノールが一人

舞台に降りてきて歌唱。

 

この時のフルートは

実に良かったですけど

フルートは全般的に

良かったと思います。

 

その後

再びオザンナが合唱され

続くアニュス・デイでは

やはりアルトが一人

舞台に降りてきて歌唱。

 

最後にはなんと

指揮者が最初一人で

ドナ・ノービス・パーチェムを

歌い始め

歌っている途中から

合唱メンバーが一人

また一人と戻ってきて加わり

それぞれのパートを歌い始め

最後には全員で歌唱する

という演出でした。

 

個人的には

以前、当ブログで紹介した

コンチェルト・イタリアーノによる

ヴィヴァルディ《グローリア》が連想され

 

 

実にイタリア的な演出だなあ

と思った次第です。

 

こういう

ケレン味ある演奏に

感心する自分は

単純だなあと思いますけど。(^^;ゞ

 

 

いずれにせよ

第1部のとっ散らかり具合から一転して

第2部以下は充実感あふれる演奏だった

というのが

終わった後の印象です。

 

終わりよければすべてよし。

 

全体を通して

チェロとオルガンの音が

大きく聞こえたという点も

気にはなってたんですけどね。

 

終わりよければすべてよし。( ̄▽ ̄)

 

 

今回の演奏、

器楽演奏はユビキタス・バッハ

合唱はハインリッヒ・シュッツ合唱団・東京と

メンデルスゾーン・コーアとの混成。

 

指揮は淡野太郎です。

 

ソリストは

各パートに加わっており

ソロや二重唱になると

合唱から出てきて歌います。

 

合唱には

コンチェルティーノ

(小規模合唱?)と

リピエーノ(総唱)があって

曲によっては歌唱の前に

適宜、立ち位置を変えてました。

 

これは音楽の構造を

分かりやすく示すためだと

淡野弓子執筆の

パンフレットのライナーに

書かれてありましたが

自分は

なんだか不思議なことをするなあ

と思って聴いてました。(^^ゞ

 

 

こちらは

 

ムジカ・ポエティカ公演フライヤー(2024.10.18)

 

三鷹市芸術文化センターの

ロビーに置いてあった

事前配布のフライヤーで

淡野弓子の「ご挨拶」も

掲載されています。

 

そしてこちらが

 

ムジカ・ポエティカ公演パンフレット(2024.10.18)

 

当日のパンフレットと

チケットの半券です。

 

 

すべての演奏が終了し

拍手喝采のあと

会場を後にしたのは

21:00少し過ぎ

だったでしょうか。

 

暗い夜道を

三鷹駅まで歩き

(足はまだ持ってました)

地元駅に着いてから

深夜バス直前の便に

なんとか間に合って

帰り着いたのは

23:00過ぎだったと思います。

 

バス停で雨に降られたというのは

前の記事に書いた通りです。

 

 

それにしても

バッハのロ短調ミサは

やっぱり美しい。

 

そんなことを

改めて思った夜でした。