これも今週の頭

4月28日(日)のこと。

 

前回ご紹介の

白くなった大手毬

見かけたスペースで

その大手毬の横に

一輪だけ咲いている

白い花が目にとまりました。

 

白山吹

 

ハナノナで調べてみると

「クサイチゴ」

と出ましたが

 

白山吹(ハナノナ)

 

葉っぱの感じは

よく似ているとは思うものの

どうも違うっぽい。

 

それ以来

何の花か突き止めるのに

頭を悩ませてたんですが

庭木図鑑 植木ぺディアの

白い花が咲く木」を

見ていったところ

「シロヤマブキ」の写真を見て

これだと思った次第です。

 

リンクがおかしくなっていて

クリックしたら

トップページに戻ってしまい

以前はページがないのかと

思っていたんですが

本日、試しに

「庭木図鑑 シロヤマブキ」

と検索語を入れてみたところ

該当ページに飛んでいけました。

 

上掲「白い花が咲く木」の写真を見て

これだと思ったのは

葉っぱの形状が似ていたのと

葉っぱが対になってついた枝の先に

白い花がひとつだけつく

というのが

類似していたからです。

 

 

白山吹とはいっても

白花山吹ということではなく

別の種とのこと。

 

花期は4〜5月で

白山吹の花弁が4枚なのに対し

白花山吹は5枚。

 

白山吹の葉は

枝から左右対称につく

「対生」なのに対し

白花山吹の葉は

枝から互い違いにつく

「互生」だそうです。

 

これら白山吹の特徴は

すべて今回見かけたものに

合いますね。

 

 

学名は

Rhodotypos scandens で

季節の花300」によれば

Rhodotypos はギリシャ語の

Rhodon(バラ)と typos(形)が

語源だそうです。

 

scandens は

「よじ登る性質の」

という意味だとか。

 

葉っぱと枝の様子が分かるようにと

写真を撮っておきましたが

何かに(大手毬に?)絡みついて

よじ登ってるのかしらん。

 

白山吹(葉と枝ぶり)

 

英名はホワイト・ケリア

White kerria で

手元の辞書によれば

kerria は

ヤマブキ属の各種低木

とのこと。

 

kerria は

イギリスの植物学者

ウィリアム・カー William Kerr

に因んだものです。

 

でも本種は

シロヤマブキ属のみで

現在、ヤマブキ属と

見られておりません。

 

ですから

まだ、山吹の一種だと

思われていたころにつけられた

呼び名であることが

分かりますけど

どうも、日本での呼び名を

そのまま直訳したっぽい。

 

 

Wikipedia

白山吹の項目を見ると

学名が

Rhodotypos scandens (Thunb.) Makino (1913)

となっています。

 

Thunb. というのは

スウェーデンの植物学者

カール・ツンベルク Carl Thunberg

に因んだもので

江戸時代に日本に滞在し

植物学の発展に寄与した人物だとか。

 

Makino とあるのは

ご存知、牧野富太郎のことです。

 

ツンベルクは

『日本植物誌』(1784)

という本を出しており

おそらくそこで

白い山吹として紹介され

誤認されたのではないか。

 

それを(1913年になって)

牧野富太郎が訂正したということを

示しているのはないか

と学名から推察されるわけです。

 

 

と考えて

試しに検索してみると

以下のページがヒットしました。

 

 

 

興味のある方は

リンク先の記事を

お読みいただければと。

 

前者の記事には

山吹との

花びらの数の違いや

対生、互生の違いが

分かるような写真も

載っています。

 

 

樹名札がないのは

幹が細すぎてつけられないから

かどうかは知りませんが

つけるならつける

つけないならつけないで

どちらかに統一してほしい

とか思うのは自分くらいかしらん。

 

樹名札がないため

悩まされましたが

おかげで牧野富太郎絡みで

興味深いことを

知ることができましたから

プラマイゼロ

というところかな? ( ̄▽ ̄)