レア・デザンドレと

トーマス・ダンフォードの

《イディル》

アルディの持ち歌である

〈恋の季節(愛の時間)〉および

〈一日の最初のしあわせ〉が

歌われていることを知り

手元にあるCDには

後者が収められてなかったので

聴き比べのために

購入したのが、こちらの2枚組CD

Françoise Hardy: The Vogue Years です。

 

Françoise Hardy: The Vogue Years

(BMG Entertainment International:

 74321 822322、2001.2.6)

 

プラスチック・ケースに

撮影者が映り込んでしまうので

ライナーを外に出して撮っています。

 

販売元は正確には

BMG Entertainment International

UK & Ireland Ltd. とありますので

イギリスとアイルランドの有限責任会社

ということになります。

 

これまでの慣例に従うと

頭に「英&愛」と

つけることになりますが

なんか昔のレンタル店の

屋号みたいなので

やめました。( ̄▽ ̄)

 

リリース月日は、例によって

タワーレコード・オンラインに

拠りましたけど

そちらではレーベルが

Camden Deluxe となってます。

 

 

ヴォグ Vogue というのは

アルディをデビューさせた

レコード会社のレーベル名で

1962年から1967年までの間に

同社が出したEP盤の曲を中心に

全50曲収録されています。

 

EPと呼ばれる

当時のシングル盤には

片面に2曲入っていました。

 

それ以外に

SPと呼ばれる

片面に1曲しか入っていない

シングル盤も出てました。

 

アルディが60年代に

ヴォグから出したEP盤は

全部で30枚あり

さらにSP盤が4枚あって

さすがにそれが全部

収められているわけではなく。

 

1967年の上半期までに出した

24枚のEP盤から

適宜、選ばれた曲のほかに

なぜか2曲だけ

LP盤に収められた曲が

加えられています。

 

 

この50曲が

セレクトされたコンセプトは

もちろんヒット曲ということも

あるんでしょうけど

よく分かりません。

 

1967年上半期までなので

日本で人気の

「さよならを教えて」(1968)は

入っておりません。

 

「もう森へなんか行かない」は

1967年下半期のリリースなので

そちらも入っておりません。

 

というわけで

日本で一般ウケする要素が

ほとんどない2枚組

ということになります。( ̄▽ ̄)

 

 

ちなみに

「もう森へなんか行かない」は

配給はヴォグでしたが

レーベルは、アルディが創設した

アスパラガスなので

ヴォグ・イヤーズに

含まれないのかもしれません。

 

ということを

瀬尾雅弘の

『フレンチポップス・シックスティーズ』

 

『フレンチポップス・シックスティーズ』

(彩流社・フィギュール彩、2017.2.20)

 

副題「イェ・イェと称される

ムーヴメントをめぐって」

という本で知りました。

 

こちらの本は

日本でのカバーブームにも言及している

という優れもので

イェ・イェ時代の楽曲と

アーティストについて知ろうとする時に

たいへん役立つ隠れた名著

だと思ってるんですけど

それはともかく

1967年上半期までが

アルディのヴォグ時代

と考えた方がよさそうです。

 

 

フランスの

ロックンロール・ムーヴメント

ともいえるイェ・イェ時代の曲から

選ばれているので

それっぽい曲も入ってますし

エレキっぽい音も聴けたりしますけど

シルヴィー・バルタンや

フランス・ギャルとはどこか違う

大人っぽいというか

アンニュイな空気を漂わせているのが

よくいわれることですけど

アルディの特徴といえましょう。

 

「一日の最初のしあわせ」は

3枚目のアルバムの表題曲で

同盤が日本でリリースされた際に

《青春のブルース》

という邦題がついたそうですけど

時代色というか時代の臭みが

プンプンしてきますね。

 

2分にも満たない短い曲で

いい曲ですけど

これが《イディル》に

選ばれた理由は

よく分かりません。

 

まさか

短いから

ではないでしょう。( ̄▽ ̄)

 

 

以下のページに訳詩と

YouTube のリンク映像が

載っています。ご参考までに。

 

 

ちなみに

The Vogue Years

DISC2に収められた

'Qu'ils sont heureux' と

'Tu es un peu à moi' は

モダン・チェンバロらしき音を

伴奏で聴くことができます。

 

《シェルブールの雨傘》(1964)とか

映画音楽でチェンバロが使われたり

バロック・ポップというものが

流行ったりした時代を

反映しているのかしらん

とか思ったりしたことでした。

 

 

 

●修正(2日後、11:00ごろの)

 

vogue の発音ですが

ちょっと気になって

手元の辞書で調べたら

発音が記号で [vog]

と表示されてました。

 

「ヴォーグ」ではなく

明らかに「ヴォグ」ですので

遅ればせながら

タイトル、本文共に

修正しました。

 

ちなみに意味は

「流行、人気」

だそうすので

社名として

ぴったりかも。