本日、所用があって
コンビニと銀行に行った際
いつもと違う道を通ったら
マンションの脇に
置かれていたのがこちら。
ピンクの鉢の横には
黄色の鉢もありました。
ハナノナで調べてみると
「シンビジウム」と出ましたが
今回は一発で正解でした。
こういう園芸ものには
強いんだなあ
とか思ったり(皮肉w)
シンビジウム Cymbidium は
学名の属名を
そのまま読んだもの。
ですから
シンビデュームという
違う読み方があるくらいで
漢字表記の和名はない
と思っていたんですが
(西東社、2020)を
思い立って繙いてみたところ
霓裳蘭[ゲイショウラン]
というのが載ってました。
手元の漢和辞典によれば
「霓」は「虹」という意味で
「雄を虹[コウ]、
雌を霓[ゲイ]というと」
と書いてありますけど
出典不詳。
てっきり
何かの動物の雌雄を指すものか
と思っていたら
中国四国地方環境事務所の
アクティブ・レンジャー日記によれば
虹と書いたら雄の虹(主虹)
霓と書いたら雌の虹(副虹)
を指すのだそうでして
これにはびっくり。
虹に雌雄があるのは
竜や蛇の化身だと
考えられていたからだとか。
なお、主虹というのは
普通に虹が出た時の虹で
副虹は二重に見える時の
外側の虹を指すようです。
「裳」は
腰から下を覆う
(袴の上につける)着物
という意味だそうで
霓裳蘭と書いて
雌の虹の裳のような蘭
という意味になりましょうか。
シンビジウムは
花茎[かけい]が垂れて
下向きに伸びる場合もあるそうで
今回はピンクもイエローも
下向きに伸びている感じですけど
イエローが特に顕著かもしれません。
下向きに伸びていれば
まさに霓裳という感じが
したことでしょう。
副虹の場合
色の配置は主虹とは
逆になりますので
赤橙黄あたりが
腰から下に当たる
と考えるなら
だいたいどんな色があるか
見当がつきますね。
ただしこんなのは
無理に捻り出した理屈にすぎず
霓裳羽衣[げいしょう うい]
天女の装いを表す熟語がありますから
具体的な色を踏まえたというより
天女の装いを連想させる花だと
考えられたと想像する方が
自然のような気がしますけど
どうでしょう。
ところで
学名の属名の方は
シュンラン属一般を指すそうですが
日本でシンビジウムという場合
東南アジアの自生種を
品種改良した洋ラン
つまり今回の種を指すそうです。
Wikipedia によれば
栽培は優しいが
花をつけるのが難しい
という定評があるのだとか。
そんな定評があるのに
ピンク系統と黄系統の
2種類も見られるなんて
もしかしたら
すごいことなのかも
と今さら思っています。