NHK-FMで放送の
《古楽の楽しみ》が
《バロック音楽の楽しみ》から続く
バロック音楽専門番組であることは
バロック音楽ファンなら
ご存じかと思います。
以前は
6:00からのオンエアで
ときどき徹夜採点明けに
聴いてましたが
おととし(2022年)から
5:00からのオンエアに変更となって
それこそ徹夜でもしない限り
そんな時間に起きられるわけがない
と思ったものでした。
今年の1月1日は
月曜日だったので
ふと思い立って
《古楽の楽しみ》が
オンエアされるのかしら
と調べてみると、なんと
オンエアされるようでした。
大晦日はたまたま早く床に就き
年が明けて
5時前に目が覚めたので
さっそく聴いてみた次第です。
1月の第1週は
「新年を彩るバロック音楽」
と題する特集で
1日の朝はイタリア編。
まずは
モンテヴェルディ作曲
歌劇《オルフェオ》からの
トッカータで始まりました。
FMの何かの番組で
オープニング・テーマに
使われていたような気がします。
続いて
トッカータの旋律をそのまま流用した
《聖母マリアの夕べの祈り》からの
〈聖なるマリアよ、
我らのために祈りたまえ〉
が流れた後は
ヴィヴァルディの楽曲が3曲。
ソプラニーノ・リコーダーのための
協奏曲 ハ長調 RV.443
マンドリン協奏曲 ハ長調 RV.425 のあとに
エマ・カークビーの歌うモテット
〈まことの安らぎはこの世にはなく〉
RV.630 が流れました。
手元にある
同じ演奏だと思いますけど
残響が強調されて
こんな響きだったかしらん
と驚かされたことでした。
解説(今週は加藤拓未)では
同曲を使用している
映画《シン・仮面ライダー》はもちろん
映画《シャイン》にも
一言もふれてませんでした。
こちらは、珍しく
「らじる★らじる」の
聴き逃しサービスで
1週間、聴けるとのことです。
ちょっと残響が多いのが
個人的には難かとは思うものの
《シン・仮面ライダー》で
この曲を知ったという方は
いい機会ですから
ぜひカークビーの名唱に
接してみてください。
ちなみに
本日放送の第2回はドイツ編で
バッハの楽曲がメインでした。
誰もが一度は聞いたことがあると思われる
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 の
無伴奏ヴァイオリン版が流れました。
最近の研究だと
トッカータとフーガ ニ短調は
ヴァイオリンの音形が多いことから
ヴァイオリン用に作られた曲を
オルガン用に編曲したもの
とされているため
そういう録音があるんですね。
ヴァイオリン一挺だと
壮麗さという点では今ひとつ。
個人的には
以前こちらで取り上げた
アンサンブル・ヴァージョンが
いいと思うんですけど
無伴奏ヴァイオリン版は珍しく
一聴の価値ありかと。
史上初のクラヴィーア協奏曲
(チェンバロ協奏曲ないし
ピアノ協奏曲)として知られる
ブランデンブルク協奏曲 第5番 ニ長調の
今回流れた演奏のチェンバロ独奏は
ピエール・アンタイでした。
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンドの録音は
1993〜4年録音のハルモニア・ムンディ盤と
2009年に再録音したアクサン盤
(日本ではキングが発売)がありますが
今回流れたのは1993〜4年盤です。
ちょっと検索してみたら
2009年盤では
クインケンがヴァイオリンから
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ
(肩掛けチェロ)に変えて
演奏しているようでした。
と、知った途端
これは聴かねば
と思ってしまいました。(^^ゞ
まだ買ってなかったんかい
と言われそうですが(苦笑)
明日の3日目はイギリス編で
パーセルとヘンデルが中心ですけど
ヘンデルのハープ協奏曲が
古楽演奏で聴けるようですから
頑張って起きようか、と。
起きられなくても
聴き逃し配信で聴けるので
気張らず無理せず
オンエアを楽しみにしたい
と思います。