前回ご案内の
巻き付いている橋を渡って
左に折れたところにある
有料駐輪場沿いの花壇に
咲いていたのがこちら。
例によってハナノナで調べると
「ヒャクニチソウ属」
と出ましたけど
これはこれで正解でした。
百日草は学名を
ジニア・エレガンス Zinnie elegans
といい、こちらは基本となる種として
コモン・ジニア Common zinnia
とも呼ばれているようです。
それ以外に
細葉百日草[ホソバヒャクニチソウ]
というのがあって
こちらの学名は
Zinnia angustifolia
(ジニア・アングスティフォリア)。
種小名のアングスティフォリアは
「狭い」「小さい」を意味する
angustus と
葉っぱを意味する folium を
組み合わせたもの。
英名は Narrowleaf zinnia
(矢のような葉っぱ、という意味)で
地面を這うように成長することから
クリーピング・ジニア
Creeping zinnia と
呼ばれたりもするのだとか。
かつては
ジニア・リネアリス Zinnia linearis
と呼ばれていて
リネアリスはラテン語で
「細い線のような」
という意味だそうですが
「365花撰」というサイトによれば
現在では同じ意味合いの
アングスティフォリアに
統一されたようです。
上記エレガンスとリネアリスを
サカタのタネが交配させた
雑種の園芸品種が
ジニア・プロフュージョン
Zinnia profusion
だそうです。
以上は
「ガーデニングの図鑑」という
二つのサイトを参照しました。
上記「ガーデニングの図鑑」だと
頭状花(筒状花)の形状が分かる
大きい写真が載っていて
それで判断するに
今回見かけたものは
プロフュージョンだろうと
当たりをつけた次第です。
周囲の花弁
(上掲写真の赤い部分)は
苞ではなく舌状花で
中心にそれとは色違い
(上掲写真ではオレンジ色)の
筒状花が咲くという形状が
百日草の特徴になりますから
必ずしもプロフュージョンと
いい切れない気もしますけど
管理がしやすいとも
いわれることでもありますし
公共の花壇であればこれだろう
という判断も働かせています。
あと
下の写真に見られるような
白い花弁(舌状花)に
ピンク色が散っている品種は
ジニア・プロフュージョンの
チェリーバイカラーだと思われますので
他も全部プロフュージョンだろう
という判断も働きました。
ブログのタイトルは
百日草でも良かったんですが
品種改良されたものなので
商品名をそのまま
使うことにした次第です。
原産地はメキシコで
キク科ヒャクニチソウ属。
花期は5月〜10月。
「季節の花300」によれば
1862(文久2)年ごろ渡来し
和名の別名として
花期の長いことから
浦島草[ウラシマソウ]
とも呼ばれるのだとか。
浦島太郎伝説なら
あっという間に白髪に変わる
という方に注目しそうなもんですが
長い間、竜宮城にいた方に
注目するんですねえ、
興味深いことです。
ちなみに
百日草という和名も
同じ理由(花期の長さ)で
つけられたものです。
「春夏秋冬」というサイトには
「長久草」というのも
あがってました。
やはり「春夏秋冬」で
あげられている
シャッポバナというのは
特にポンポン咲きのものが
帽子のような形状だから
ではないかと思われます。
ちなみにシャッポというのは
フランス語の chapeau に
由来する言葉なので
あえて漢字表記にこだわっても
「シャッポ花」と
書くしかないでしょう。
英名は基本的にジニア。
これは上で
散々書いたことからも分かる通り
学名から取られたもの。
この学名は
百日草を発見した
ドイツの植物学者
ヨハン・ゴットフリート・ジン
Johann Gottfried Zinn(1727~1759)に
由来するものです。
「春夏秋冬」には
上で散々書いてきたものも含め
その使い分けについて
書かれてました。
興味のある方は
リンク先をご覧ください。
写真を撮っている時
蝶が蜜を吸いにきていましたが
花から花へと落ち着かず
残念ながらカメラに収めることは
できませんでした。
あれは
揚羽蝶[アゲハチョウ]
だったと思うんですが……